Spotifyを使い続けていたら、スマホやパソコンの容量がいつの間にか圧迫されていませんか?
「最近アプリの動きが遅い」「容量不足のメッセージが出る」「曲の再生がカクカクする」…。その原因、Spotifyのキャッシュが溜まりすぎているのかもしれません。
この記事では、Spotifyのキャッシュとは何か、なぜ削除が必要なのか、そしてデバイス別の具体的な削除方法を分かりやすく解説します。iPhone・Android・Windows・Macそれぞれの手順から、削除後の注意点まで、すべてカバーしていますよ。
Spotifyのキャッシュとは?

キャッシュの基本的な仕組み
キャッシュとは、アプリが一時的に保存するデータのことです。Spotifyでは、主に以下のデータがキャッシュとして保存されます。
キャッシュに含まれるもの
- ストリーミング再生した曲の一部データ
- アルバムのサムネイル画像
- 検索履歴
- プレイリストの情報
- アプリの設定データ
これらのデータは、アプリの動作を速くするために保存されているんです。
キャッシュの役割
なぜキャッシュが必要?
キャッシュがあることで、以下のメリットがあります。
再生のスムーズさ
一度聴いた曲のデータが保存されているため、次回再生するときに素早く読み込めます。曲が途切れることなく再生できるのも、キャッシュのおかげです。
通信量の節約
すでにキャッシュに保存されている部分は、サーバーからダウンロードする必要がありません。結果的に、モバイルデータ通信量を節約できます。
オフライン再生の準備
Premium会員がダウンロードした曲も、キャッシュの一種として保存されます。
キャッシュとダウンロードの違い
混同しやすいキャッシュとダウンロードですが、実は別物です。
キャッシュ
- 自動的に保存される
- 一時的なデータ
- 削除しても問題ない
- 容量は自動的に管理されない
ダウンロード(オフライン保存)
- 手動で保存する(Premium会員限定)
- 永続的に保存される
- 削除するとオフライン再生できなくなる
- ユーザーが管理する
つまり、キャッシュは「勝手に溜まるけど消しても大丈夫」なデータということです。
キャッシュを削除すべき理由
理由1:ストレージ容量の圧迫を解消
Spotifyを長く使っていると、キャッシュが数GBにまで膨らむことがあります。
一般的なキャッシュサイズ
- 軽度の使用:数百MB
- 通常の使用:1〜2GB
- ヘビーユーザー:3〜10GB以上
特にストレージ容量が少ないデバイスでは、この容量が大きな負担になります。
理由2:アプリの動作改善
キャッシュが溜まりすぎると、逆にアプリの動作が遅くなることがあります。
こんな症状が出たら要注意
- アプリの起動が遅い
- 曲の読み込みに時間がかかる
- 検索結果の表示が遅い
- アプリがフリーズする
- 突然落ちる(クラッシュ)
理由3:再生の不具合を解決
破損したキャッシュデータが原因で、再生トラブルが起きることがあります。
キャッシュが原因の不具合例
- 曲がスキップされる
- 音飛びやノイズが入る
- 再生が途中で止まる
- ダウンロードした曲が再生できない
- 検索できない
こういった問題は、キャッシュを削除することで解決することが多いんです。
理由4:設定やアカウントの問題をリセット
アカウントの認証エラーや設定の不具合も、キャッシュクリアで改善することがあります。
特に、複数のデバイスでログインしている場合や、アカウントを切り替えた場合に有効です。
スマートフォンでキャッシュを削除する方法
iPhone・iPadでの削除方法
方法1:アプリ内の設定から削除
- Spotifyアプリを開く
- 画面左上のプロフィール写真(歯車アイコン)をタップ
- 「設定とプライバシー」を選択
- 下にスクロールして「データ節約とオフライン」をタップ
- さらに下にスクロールして「ストレージ」セクションを見つける
- 「キャッシュを削除」の横にある「削除」をタップ
- 確認画面で再度「削除」をタップ
これで完了です。現在のキャッシュサイズも確認できます。
方法2:アプリを再インストール(徹底的に削除)
iOSにはAndroidのようなキャッシュ削除機能がないため、完全にクリアしたい場合は再インストールが確実です。
- ホーム画面でSpotifyアイコンを長押し
- 「Appを削除」をタップ
- 確認画面で「削除」を選択
- iPhoneを再起動
- App Storeを開く
- 「Spotify」を検索して再インストール
- ログイン
注意点
ダウンロードした曲は削除されますが、プレイリストやお気に入りの曲はアカウントに紐づいているので消えません。
Androidでの削除方法
方法1:アプリ内の設定から削除
iPhoneと同じ手順です。
- Spotifyアプリを開く
- 右上の歯車アイコン(設定)をタップ
- 「ストレージ」を選択
- 「キャッシュを削除」をタップ
- 確認画面で「削除」をタップ
方法2:Android本体の設定から削除
Androidには、システム設定からキャッシュを削除する機能があります。
- スマホの設定アプリを開く
- 「アプリ」または「アプリと通知」をタップ
- アプリ一覧から「Spotify」を選択
- 「ストレージとキャッシュ」をタップ
- 「キャッシュを削除」をタップ
これでキャッシュのみが削除され、ログイン情報やダウンロード曲は残ります。
方法3:データとキャッシュを両方削除
より徹底的にクリアしたい場合は、「ストレージを削除」を選びます。
- 上記の手順4まで同じ
- 「ストレージを削除」をタップ
- 確認画面で「OK」を選択
注意
この方法では、ダウンロード済みの曲も削除され、再ログインが必要になります。
SDカードにデータを移動(Android)
容量を確保する別の方法として、キャッシュをSDカードに保存することもできます。
手順
- Spotifyアプリを開く
- 設定→「ストレージ」
- 「オフライン保存先」をタップ
- 「SDカード」を選択
今後のダウンロードとキャッシュは、SDカードに保存されます。
パソコン(デスクトップ)でキャッシュを削除する方法
Windows PCでの削除方法
方法1:アプリ内の設定から削除(推奨)
- Spotifyデスクトップアプリを起動
- 画面右上のプロフィール写真をクリック
- 「設定」を選択
- 下にスクロールして「ストレージ」セクションを見つける
- 「キャッシュを削除」をクリック
- 確認画面で「削除」をクリック
現在のキャッシュサイズも表示されます。
方法2:手動でキャッシュフォルダを削除
より徹底的に削除したい場合は、ファイルから直接削除できます。
公式サイト版Spotifyの場合
- Spotifyを完全に終了(タスクバーからも確認)
- エクスプローラーを開く
- アドレスバーに以下を入力してEnter
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Spotify\Storage
- 「Storage」フォルダ内のすべてを選択して削除
Microsoft Store版Spotifyの場合
- エクスプローラーのアドレスバーに「appdata」と入力してEnter
- 「Packages」フォルダを開く
- 「SpotifyAB.SpotifyMusic」で始まるフォルダを探す
- 「LocalCache」→「Spotify」→「Data」フォルダを開く
- 「Data」フォルダ内のすべてを削除
注意
「index.dat」ファイルがある場合は、削除しないほうが安全です。
Macでの削除方法
方法1:アプリ内の設定から削除
Windowsと同じ手順です。
- Spotifyアプリを起動
- メニューバーから「Spotify」→「環境設定」
- または画面右上のプロフィール→「設定」
- 「ストレージ」セクションまでスクロール
- 「キャッシュを削除」をクリック
方法2:手動でキャッシュフォルダを削除
- Spotifyを終了
- Finderを開く
- メニューバーから「移動」→「フォルダへ移動」
- 以下のパスを入力してEnter
~/Library/Application Support/Spotify/PersistentCache/Storage
- 「Storage」フォルダ内のすべてのファイルを削除
キャッシュの保存場所を確認する方法
- Spotifyアプリを開く
- 「Spotify」メニュー→「環境設定」
- 「オフラインストレージの場所」に表示されているパスを確認
- そのフォルダに移動して削除
方法3:クリーニングアプリを使う
Mac用のクリーニングアプリ(CleanMyMac、BuhoCleanerなど)を使えば、より簡単にキャッシュを削除できます。
- クリーニングアプリを起動
- スキャンを実行
- Spotifyのキャッシュを選択
- 削除ボタンをクリック
アプリを使えば、他のジャンクファイルも一緒に削除できて便利です。
キャッシュ削除で起こること

削除されるもの
キャッシュを削除すると、以下のデータが消えます。
削除されるデータ
- ストリーミング再生した曲の一時データ
- アルバムのサムネイル画像
- 検索履歴
- 一部のアプリ設定
これらは再度アプリを使えば、自動的に再生成されます。
削除されないもの(安心してください)
以下は削除されないので、安心してキャッシュクリアできます。
削除されないデータ
- プレイリスト
- お気に入りの曲
- フォローしているアーティスト
- アカウント情報
- ログイン情報(基本的に)
Premium会員の場合
- ダウンロードした曲(アプリ内削除の場合)
ただし、手動でキャッシュフォルダを削除したり、アプリを再インストールすると、ダウンロード済みの曲も消えることがあります。
削除後に起こる変化
初回の読み込みが遅くなる
キャッシュがないため、アプリ起動直後や曲の再生開始時に少し時間がかかることがあります。
通信量が一時的に増える
キャッシュがリセットされるため、再度データをダウンロードする必要があり、通信量が増えます。
設定が初期化される可能性
一部の設定(音質設定など)がデフォルトに戻ることがあります。
ログイン画面が表示される
デバイスによっては、再ログインを求められることがあります。
キャッシュ削除後の注意点
ダウンロード曲の再ダウンロード
アプリを再インストールした場合、オフライン用にダウンロードした曲は再ダウンロードが必要です。
再ダウンロードの手順
- Wi-Fi環境下で行う(モバイルデータを節約)
- プレイリストやアルバムを開く
- ダウンロードボタン(↓アイコン)をタップ
自動的に再ダウンロードはされないので、手動で行いましょう。
キャッシュはまた溜まる
キャッシュを削除しても、Spotifyを使い続ければまた溜まっていきます。
キャッシュの増加速度
- 毎日2〜3時間使用:月に500MB〜1GB程度
- ヘビーユーザー:月に2〜3GB以上
定期的な削除を心がけましょう。
音質設定を確認
削除後、音質設定が変わっていないか確認しましょう。
確認方法
- 設定→「音質」
- ストリーミング音質とダウンロード音質を確認
- 必要に応じて「最高音質」などに変更
容量を節約するその他の方法
方法1:音質を下げる
音質を下げることで、キャッシュサイズを抑えられます。
音質設定
- 設定→「音質」
- 「ストリーミング音質」を選択
- 「標準音質」または「低音質」を選ぶ
音質レベルの違い
- 最高音質:約320kbps(1時間で約150MB)
- 高音質:約160kbps(1時間で約75MB)
- 標準音質:約96kbps(1時間で約45MB)
- 低音質:約24kbps(1時間で約11MB)
方法2:キャッシュの保存場所を変更(PC)
デスクトップ版では、キャッシュを外付けHDDなどに保存できます。
Windowsの場合
- 設定→「ストレージ」
- 「保存場所を変更」をクリック
- 外付けドライブまたは別のドライブを選択
Macの場合
- 設定→「オフラインストレージの場所」
- 「変更」をクリック
- 保存先を選択
これでメインドライブの容量を圧迫しなくなります。
方法3:不要なダウンロードを削除
Premium会員の場合、ダウンロードした曲を定期的に見直しましょう。
削除方法
- ダウンロード済みのプレイリストやアルバムを開く
- ダウンロードアイコン(↓が塗りつぶされている)をタップ
- ダウンロードが解除される
聴かなくなった曲は削除して、容量を節約しましょう。
方法4:自動ダウンロードをオフにする
自動的にダウンロードされる機能をオフにすることもできます。
設定方法
- 設定→「再生」
- 「自動ダウンロード」をオフにする
これで、お気に入りに追加した曲が自動でダウンロードされなくなります。
キャッシュ削除の最適な頻度
推奨される削除頻度
使用状況に応じて、適切な頻度が異なります。
ライトユーザー(週に数時間)
- 2〜3ヶ月に1回程度
通常ユーザー(毎日1〜2時間)
- 1〜2ヶ月に1回程度
ヘビーユーザー(毎日3時間以上)
- 2〜4週間に1回程度
ストレージが少ないデバイス
- 月に1回程度
削除のタイミング
以下の症状が出たら、キャッシュ削除を検討しましょう。
削除すべきサイン
- デバイスの容量不足の警告が出る
- Spotifyの動作が明らかに遅い
- アプリがよくクラッシュする
- 曲の再生に問題がある
- キャッシュが3GB以上に達している
よくある質問(Q&A)
キャッシュを削除するとSpotify Wrappedに影響する?
いいえ、影響しません。
Spotify Wrappedのデータは、Spotifyのサーバー側に保存されています。キャッシュを削除しても、再生履歴や統計データは消えません。
無料プランでもキャッシュは溜まる?
はい、溜まります。
無料プランでもストリーミング再生をすれば、キャッシュは保存されます。Premium会員との違いは、オフライン用のダウンロードができるかどうかです。
削除すると通信量が増える?
一時的には増えます。
削除直後は、キャッシュがないため再度データをダウンロードする必要があり、通信量が増えます。ただし、しばらく使えばまたキャッシュが溜まり、通常の通信量に戻ります。
ダウンロードした曲とキャッシュの違いは?
別物です。
キャッシュ
- 自動的に保存される一時データ
- 削除しても再生成される
- ユーザーが直接管理できない
ダウンロード
- ユーザーが手動で保存(Premium限定)
- 削除しない限り残る
- オフライン再生用
ただし、保存場所は同じことがあり、アプリ再インストールでは両方削除されます。
Webプレーヤーにもキャッシュはある?
はい、ありますが少ないです。
Webプレーヤー(ブラウザ版)もキャッシュを使いますが、アプリ版ほど大きくなりません。ブラウザのキャッシュクリア機能で削除できます。
削除後にログインできない
以下を試してください。
対処法
- アプリを再起動
- デバイスを再起動
- パスワードを再入力(コピペではなく手入力)
- アプリを再インストール
それでも解決しない場合は、Spotifyサポートに問い合わせましょう。
キャッシュの自動削除設定はできる?
いいえ、できません。
Spotifyには、キャッシュを自動的に削除したり、上限を設定する機能はありません。手動で定期的に削除する必要があります。
まとめ
Spotifyのキャッシュ削除についてまとめます。
キャッシュとは
- 一時的に保存されるデータ
- ストリーミング再生した曲、サムネイル、検索履歴など
- アプリの動作を速くするために必要
- 削除しても問題ない
削除すべき理由
- ストレージ容量の確保(数GB解放できることも)
- アプリの動作改善
- 再生の不具合解決
- 設定やアカウントのリセット
削除方法(デバイス別)
- iPhone/iPad:アプリ内設定から削除、または再インストール
- Android:アプリ内設定、または本体設定から削除
- Windows:アプリ内設定、または手動でフォルダ削除
- Mac:アプリ内設定、または手動でフォルダ削除
削除しても消えないもの
- プレイリスト
- お気に入りの曲
- フォロー情報
- アカウントデータ
- 再生履歴(Spotify Wrapped含む)
推奨頻度
- 通常:1〜2ヶ月に1回
- ヘビーユーザー:2〜4週間に1回
- キャッシュが3GB以上、または動作が遅い時
注意点
- 初回読み込みが遅くなる
- 一時的に通信量が増える
- ダウンロード曲は再ダウンロードが必要な場合も
定期的にキャッシュを削除して、Spotifyを快適に楽しみましょう!

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