OBSを起動したら「前回のセッション中にOBSが正しくシャットダウンされませんでした。セーフモードで起動しますか?」というダイアログが表示された。
あるいは「通常通り実行」を選んでも、すぐに落ちてしまって起動できない……そんな状況で困っていないだろうか。
この記事では、OBSのセーフモードの仕組みから、状況別の対処法までステップ順に解説する。
まず自分がどのパターンに当てはまるかを確認してから、対応する手順を試してほしい。
OBSのセーフモードとは
セーフモードとは、OBS Studio 30から搭載されたトラブル対応用の起動モードだ。
サードパーティ製プラグイン・スクリプト・WebSocketを読み込まずに、最小構成の状態でOBSを起動する仕組みになっている。
OBSがクラッシュした場合や、正常にシャットダウンされなかった場合、次回の起動時に自動でこのダイアログが表示される仕組みだ。
セーフモードで起動すると、CPU・メモリへの負荷を大幅に抑えられるため、「OBS自体に問題があるのか」「プラグインが原因なのか」を切り分けるための診断ツールとして機能する。
注意: セーフモードはあくまで診断・一時的な対処用のモードだ。プラグインが無効化された状態では機能が制限されるため、通常の配信・録画用途には適していない。
セーフモードが表示される主な原因
セーフモードのダイアログが出る直接のトリガーは、「OBSが正常に終了しなかった」という検知だ。
具体的には以下のような状況で発生する。
- OBSを開いたままPCをシャットダウン・再起動した
- OBSがクラッシュして強制終了した
- タスクマネージャーでobs64.exeを強制終了した
- PC電源の突然の遮断(停電・バッテリー切れなど)が起きた
OBSは正常終了時に「正しく終了した」という記録を残すが、上記の状況ではその記録が残らないため、次回起動時にセーフモードダイアログを表示する。
状況別の対処法
まず、自分の状況がどのパターンに当てはまるかを確認しよう。
パターンA:毎回ダイアログは出るが「通常通り実行」で起動できる
このパターンは、OBSに問題はなく、PCのシャットダウン時にOBSが残っていることが原因であることが多い。
対処法:OBSを先に終了してからPCをシャットダウンする
PCをシャットダウンする前に、必ずOBSを「ファイル」→「終了」でしっかり閉じる習慣をつけよう。
これだけで次回起動時のダイアログは表示されなくなる。
バックグラウンドでプロセス(obs64.exe)が残っている場合にも同じ症状が出る。
タスクマネージャー(Ctrl + Shift + Esc)を開き、「obs64.exe」が残っていないか確認してから再起動しよう。
パターンB:セーフモードでは起動できるが、通常モードで落ちる
このパターンは、サードパーティ製プラグインまたはスクリプトが原因である可能性が高い。
セーフモード起動時はプラグインを読み込まないため起動できるが、通常起動でプラグインを読み込んだ瞬間にクラッシュするという状態だ。
手順1:クラッシュレポートで原因プラグインを特定する
セーフモードでOBSを起動し、以下の手順でクラッシュレポートを確認する。
- OBSのメニューから「ヘルプ」→「クラッシュレポート」→「クラッシュレポートを表示」をクリックする
- 日時が書かれたファイルが並ぶので、問題が起きた直後の日時のファイルを開く
- ファイルの上部(Address欄)に特定のプラグイン名が記載されている場合、そのプラグインがクラッシュの原因である可能性がある
OBSを起動できない場合でも、エクスプローラーの検索バーに「crashes」と入力して検索し、パスの末尾に「obs-studio」が含まれるフォルダから確認できる。
手順2:原因プラグインをアンインストールする
プラグインが特定できたらOBSを終了し、該当プラグインをアンインストールする。
スクリプトが原因の場合は、OBSを終了してから該当のスクリプトファイルを削除または別の場所に移動する。
プラグインを1本ずつ無効化・削除しながら「どのプラグインを入れると落ちるか」を確認する地道な作業になるが、これが最も確実な原因特定の方法だ。
問題が起きやすいプラグインの例:
- StreamElements OBS Live(libcef.dllを使用するためクラッシュしやすいと報告あり)
- バージョンが古くなったまま放置しているプラグイン全般
- OBSの最新バージョンとの互換性が確認されていないプラグイン
パターンC:セーフモードでも起動しない
セーフモードでも起動しない場合は、プラグインではなくOBSの設定ファイル自体が破損している可能性がある。
手順1:設定フォルダをリセットする
以下の手順で設定フォルダをリネームし、OBSが起動するか確認する。
- OBSが完全に終了していることを確認する
- エクスプローラーのアドレスバーに
%AppData%\obs-studioと入力してフォルダを開く - フォルダ全体をデスクトップなどにコピーしてバックアップを取る
- 元の「obs-studio」フォルダの名前を「obs-studio-backup」などに変更する
- OBSを起動する(新しい「obs-studio」フォルダが自動生成され、初期状態で起動する)
- 起動できた場合は、バックアップから「basic」フォルダを戻すとシーンやプロファイルを復元できる
手順2:OBSを再インストールする
設定フォルダのリセットで解決しない場合は、OBSをアンインストールして再インストールする。
再インストール後も設定ファイルを保持したままにすると改善しないケースがあるため、上記の手順1を先に行ってから再インストールするのが効果的だ。
特定の環境で発生する既知の問題
Windowsのユーザー名に日本語などの非ASCII文字が含まれている場合
OBS バージョン30.2.0〜31.0.1では、Windowsのユーザーフォルダ名に日本語などのUnicode文字(非ASCII文字)が含まれていると、obs-websocketがクラッシュしてOBSがセーフモードでしか起動しない症状が発生していた。
この問題はバージョン31.1.2で修正済みだ。
もし上記のバージョン範囲を使用中であれば、OBSを最新版にアップデートすることで解決できる場合がある。
Windows 11 24H2以降でAVerMedia製キャプチャーボードを使用している場合
Windows 11 24H2以降の環境で、AVerMedia製キャプチャーボードを使用しているとOBSが起動しない問題が報告されている。
この場合は以下の手順を順番に試す。
- AVerMedia Engineをアンインストールする
- キャプチャーボードをPCから一度取り外してOBSが起動するか確認する
詳細はAVerMedia公式の案内も参照してほしい(AVerMediaジャパン公式X(旧Twitter))。
管理者として実行する
上記の対処法を試しても改善しない場合、OBSを管理者権限で実行することでデバイス認識が安定し、起動できるようになるケースがある。
- デスクトップのOBSアイコンを右クリックする
- 「プロパティ」を選択する
- 「互換性」タブを開く
- 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れて「適用」をクリックする
なお、プラグインの競合が疑われる場合はセーフモードが有効で、デバイス認識やレンダリングの問題が疑われる場合は管理者実行が有効という使い分けが基本になる。
まとめ
OBSのセーフモードダイアログが出る・セーフモードでしか起動しない問題は、状況に応じて対処法が異なる。
- 毎回ダイアログが出るだけで通常起動できる → OBSを先に終了してからPCをシャットダウンする習慣をつける
- セーフモードでは起動できるが通常起動で落ちる → クラッシュレポートでプラグインを特定・削除する
- セーフモードでも起動しない → 設定フォルダのリセット→再インストールの順に試す
根本的な解決のためには、クラッシュレポートで原因を特定することが最も効率的だ。
プラグインは必要なものだけを厳選し、定期的に最新版へ更新しておくことで、こうしたトラブルを予防できる。
参考情報源:


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