Matrixアプリとは?分散型で安全なメッセージングの新しい選択肢

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Discord、Slack、LINEなどのメッセージアプリを使っている人は多いですよね。
でも、「もし運営会社がサービスを停止したらどうしよう」「自分のデータがどう扱われているか心配」と思ったことはありませんか?
そんな不安を解消する新しいメッセージングの仕組みが「Matrix」です。
この記事では、Matrixプロトコルとその代表的なアプリ「Element」について、初心者にもわかりやすく解説します。

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  1. Matrixとは何か
    1. Matrixの特徴
  2. Elementアプリとは
    1. Elementの対応プラットフォーム
    2. ElementとMatrixの関係
  3. 分散型の仕組みとは
    1. 従来型(中央集権型)のサービス
    2. Matrixの分散型の仕組み
    3. ホームサーバーとは
    4. ユーザーIDの形式
  4. Matrixの主な特徴
    1. 1. エンドツーエンド暗号化
    2. 2. 豊富なコミュニケーション機能
    3. 3. ルームとスペースの概念
    4. 4. 他サービスとの連携(ブリッジ機能)
    5. 5. ボットとウィジェット
  5. Matrixの利用事例
    1. 政府機関での採用
    2. 技術系組織での採用
    3. ユーザー数
  6. Matrixのメリット
    1. 1. データ主権(データの所有権)
    2. 2. ベンダーロックインの回避
    3. 3. 高い可用性(システムが使える状態)
    4. 4. プライバシーとセキュリティ
    5. 5. 無料で利用可能
    6. 6. 相互運用性
  7. Matrixのデメリット
    1. 1. 利用者がまだ少ない
    2. 2. サーバー選びが必要
    3. 3. 一部機能の制限
    4. 4. 暗号鍵の管理が必要
    5. 5. matrix.orgサーバーの負荷
  8. Matrixの始め方
    1. 1. Elementアプリをダウンロードする
    2. 2. アカウントを作成する
    3. 3. セキュアバックアップを設定する
    4. 4. 人とつながる
  9. Discord、Slack、Telegramとの比較
    1. Discordとの比較
    2. Slackとの比較
    3. Telegramとの比較
  10. よくある質問
    1. Q1. Matrixは完全に無料ですか?
    2. Q2. 自分でサーバーを立てるのは難しいですか?
    3. Q3. 既存のDiscordサーバーをMatrixに移行できますか?
    4. Q4. スマートフォンでも使えますか?
    5. Q5. 日本語に対応していますか?
    6. Q6. LINEやWhatsAppの代わりになりますか?
    7. Q7. 企業で使うのに適していますか?
  11. まとめ

Matrixとは何か

Matrixは、2014年に開発が始まった分散型リアルタイム通信プロトコルです。

プロトコルとは、通信のルールや規格のことです。
たとえば、メールで使われる「SMTP」や、ウェブサイトで使われる「HTTP」などと同じようなものです。

Matrix自体はアプリではなく、通信の仕組みを定めた「設計図」のようなものだと考えてください。

Matrixの特徴

Matrixプロトコルには、以下のような特徴があります。

  1. 分散型: 単一の企業や組織がすべてを管理するのではなく、誰でもサーバーを運営できる
  2. オープンソース: 誰でも自由にコードを見たり、改良したりできる
  3. 相互運用性: 異なるサーバーやアプリ同士でも通信できる
  4. セキュリティ: エンドツーエンド暗号化に対応している

Elementアプリとは

Elementは、Matrixプロトコルを使って作られた最も人気のあるメッセージングアプリです。

Matrixはあくまで「通信の仕組み」なので、実際にメッセージをやりとりするにはアプリが必要になります。
Elementは、そのMatrixを使うためのアプリの中で最も有名で、多くの人が使っているものです。

Elementの対応プラットフォーム

Elementは、ほぼすべてのデバイスで使えます。

  1. Windows(デスクトップアプリ・Webブラウザ)
  2. macOS(デスクトップアプリ・Webブラウザ)
  3. Linux(デスクトップアプリ・Webブラウザ)
  4. Android(スマートフォンアプリ)
  5. iOS(iPhone・iPadアプリ)
  6. Webブラウザ(どのデバイスでも利用可能)

DiscordやSlackと同じように、複数のデバイスで同時にログインして使うこともできます。

ElementとMatrixの関係

Elementの開発チームは、実はMatrixプロトコルの開発者と同じ人たちです。

2014年にマシュー・ホジソンとアマンディーヌ・ル=パップがMatrixプロトコルの開発を開始しました。
2017年に、Matrixをベースにした独自アプリとして「Riot」(後にElementに改名)を発表しました。
現在では、ElementはMatrixの公式クライアントアプリとして広く使われています。

分散型の仕組みとは

Matrixの最大の特徴は「分散型」であることです。
これがどういうことか、従来のサービスと比較して説明します。

従来型(中央集権型)のサービス

DiscordやSlack、LINEなどは「中央集権型」と呼ばれる仕組みです。

1つの会社がすべてのサーバーを管理している
すべてのユーザーデータは、その会社のサーバーに保存される
会社がサービスを停止すると、すべてのデータが使えなくなる
会社の方針変更で、サービス内容が大きく変わることがある

たとえば、Slackが2023年6月に「無料プランのデータを3ヶ月で削除する」と発表したとき、多くのユーザーが困りました。

Matrixの分散型の仕組み

Matrixでは、複数の独立したサーバー(ホームサーバー)が存在します。

誰でも自分のサーバーを立ち上げることができる
異なるサーバーのユーザー同士でも、自由にメッセージをやりとりできる
1つのサーバーが停止しても、他のサーバーは影響を受けない
自分のデータを自分で管理できる(プライバシー保護)

これはメールの仕組みと似ています。
GmailとYahoo!メールのユーザーがメールをやりとりできるように、Matrixでも異なるサーバーのユーザー同士が通信できます。

ホームサーバーとは

Matrixでアカウントを作るとき、どのホームサーバーに登録するかを選びます。

ホームサーバーは、あなたのアカウント情報やメッセージを保管する場所です。

  1. 公式サーバー(matrix.org): Matrixプロジェクトが運営する無料の公開サーバー
  2. 企業や組織の専用サーバー: 会社や学校などが独自に運営するサーバー
  3. 個人のサーバー: 技術的な知識があれば、自分でサーバーを立ち上げることもできる

どのホームサーバーに登録しても、他のサーバーのユーザーと通信できるのが重要なポイントです。

ユーザーIDの形式

MatrixのユーザーIDは、メールアドレスのような形式になっています。

@ユーザー名:ホームサーバー名

たとえば、matrix.orgサーバーに「taro」という名前で登録した場合、ユーザーIDは以下のようになります。

@taro:matrix.org

このIDを使って、他のユーザーとメッセージをやりとりします。

Matrixの主な特徴

Matrixプロトコルには、現代のメッセージングアプリに求められる多くの機能が備わっています。

1. エンドツーエンド暗号化

Elementでは、デフォルトでエンドツーエンド暗号化(E2EE)が有効になっています。

エンドツーエンド暗号化とは、送信者と受信者以外は誰もメッセージの内容を読めない仕組みです。
サーバーの管理者でさえ、暗号化されたメッセージの中身を見ることはできません。

これにより、プライバシーが強力に保護されます。

2. 豊富なコミュニケーション機能

Matrixは、テキストメッセージだけでなく、さまざまな通信方法に対応しています。

  1. テキストメッセージ(1対1、グループチャット)
  2. 音声通話(VoIP)
  3. ビデオ通話
  4. ファイル共有
  5. スクリーンシェア

DiscordやSlackと同等の機能を持っています。

3. ルームとスペースの概念

Matrixでは、会話の場所を「ルーム」と呼びます。

ルームは、Discordのチャンネルやスレッドのようなものです。
1対1のダイレクトメッセージも、グループチャットも、すべて「ルーム」という単位で管理されます。

スペースは、複数のルームをまとめたものです。
Discordの「サーバー」やSlackの「ワークスペース」と同じような機能です。

4. 他サービスとの連携(ブリッジ機能)

Matrixには「ブリッジ」という機能があります。

ブリッジを使うと、以下のような他のサービスと連携できます。

  1. Discord
  2. Slack
  3. Telegram
  4. IRC(古くからあるチャットプロトコル)
  5. WhatsApp

たとえば、DiscordのチャンネルとMatrixのルームを橋渡しして、両方のメッセージを同期させることができます。

5. ボットとウィジェット

Matrixでは、自動化やカスタマイズのためにボットやウィジェットを使えます。

ボットは、自動応答やタスク管理などを行うプログラムです。
ウィジェットは、チャットルーム内に埋め込める小さなアプリケーションです。

Matrixの利用事例

Matrixは、すでに世界中の多くの組織で採用されています。

政府機関での採用

多くの国の政府がMatrixを採用しています。

フランス政府
2018年にMatrixを使った独自メッセージングツール「Tchap」を開発しました。
2019年4月にiOSとAndroid向けにオープンソースとしてリリースされました。
約550万人の公務員が利用しています。

ドイツ連邦国防省(ドイツ軍)
2019年12月にMatrixベースの「BwMessenger」プロジェクトを発表しました。
ドイツ軍の通信システムとして採用されています。
機密文書の共有にも使われています。

ドイツの医療システム
ドイツの国立医療システム全体がMatrixを採用しています。
15万以上の医療機関をサポートする全国規模の分散型ネットワークを構築しました。

技術系組織での採用

多くのオープンソースプロジェクトやテクノロジー企業がMatrixを採用しています。

Mozilla
2019年12月に、IRCの代替としてMatrixの使用を開始すると発表しました。
2020年にはIRCサーバーを完全に廃止し、Matrixに移行しました。

KDEコミュニティ
2019年2月に、Telegram、Slack、Discordの分散型代替としてMatrixを採用しました。
独自のサーバーインスタンスを運用しています。

ウィーン工科大学
学内の公式チャット基盤として「TUmatrix」を提供しています。
研究者は大学アカウントでそのまま利用できます。

ユーザー数

2021年3月の時点で、Matrixのグローバルな可視アカウント数は約2,800万でした。
2022年7月には約6,000万ユーザーに達したと報告されています。
実際の数字はさらに多い可能性があります(すべてのサーバーが統計を報告しているわけではないため)。

Matrixのメリット

Matrixを使うことで、どんなメリットがあるのでしょうか。

1. データ主権(データの所有権)

自分のデータを自分で管理できます。

自分でサーバーをホストすれば、データは完全に自分の管理下に置かれます。
企業のサーバーにデータを預ける必要がありません。
規制やセキュリティポリシーで厳しい管理が求められる組織に最適です。

2. ベンダーロックインの回避

特定の企業に依存しなくて済みます。

ベンダーロックインとは、特定のサービスやシステムに依存してしまい、他のものに乗り換えにくくなる状態のことです。

Matrixはオープンスタンダードなので、いつでも別のサーバーやアプリに移行できます。
サービスの運営会社が方針を変更しても、影響を受けにくいです。

3. 高い可用性(システムが使える状態)

単一障害点がありません。

単一障害点とは、1つの部分が壊れるとシステム全体が使えなくなる弱点のことです。

分散型の仕組みなので、1つのサーバーがダウンしても他のサーバーは動き続けます。
ディスクやネットワークの問題が発生しても、影響は特定のサーバー群に限定されます。

4. プライバシーとセキュリティ

強力な暗号化でプライバシーが守られます。

エンドツーエンド暗号化により、メッセージの内容は送受信者以外読めません。
個人情報の入力は最小限で済みます(メールアドレスのみ、電話番号は任意)。
サーバー管理者でさえ、暗号化されたメッセージは読めません。

5. 無料で利用可能

基本的な利用は無料です。

matrix.orgの公式サーバーは無料で使えます。
Elementアプリもオープンソースで無料です。
広告も表示されません。

有料プランもありますが、これは大規模な組織向けのサポートやホスティングサービスです。

6. 相互運用性

異なるアプリやサービスと連携できます。

Matrixプロトコルを使っていれば、どのアプリからでも通信できます。
ブリッジ機能で、DiscordやSlackなど他のサービスとも連携できます。

Matrixのデメリット

もちろん、Matrixにもいくつかデメリットがあります。

1. 利用者がまだ少ない

DiscordやSlackに比べると、まだ利用者が少ないです。

友人や同僚がMatrixを使っていない場合、誘う必要があります。
日本語の情報や日本人コミュニティが少ないです。

ただし、世界的には急速にユーザー数が増えています。

2. サーバー選びが必要

初めての人には、どのサーバーを選べばいいか迷うかもしれません。

DiscordやLINEは自動的にサーバーに接続しますが、Matrixは自分でホームサーバーを選ぶ必要があります。

最初は公式のmatrix.orgサーバーを使えば問題ありません。
後から別のサーバーに移行することもできます(ただし、設定は必要です)。

3. 一部機能の制限

Matrixプロトコル自体は発展途上で、まだ完全ではない部分もあります。

日本語のメッセージ検索がうまく動作しないことがあります(英語では問題なく動作します)。
一部の高度な機能は、Elementクライアントでは使えない場合があります。

ただし、オープンソースなので、コミュニティが継続的に改善を行っています。

4. 暗号鍵の管理が必要

エンドツーエンド暗号化の代償として、暗号鍵の管理が必要です。

新しいデバイスでログインすると、過去のメッセージが読めないことがあります。
暗号鍵をバックアップしておかないと、デバイスを紛失したときにメッセージが読めなくなります。

Elementでは「セキュアバックアップ」機能があり、暗号鍵をサーバーに安全に保存できます。

5. matrix.orgサーバーの負荷

無料の公式サーバー(matrix.org)は、時々負荷が高くなることがあります。

多くのユーザーが同じサーバーを使っているため、レスポンスが遅くなることがあります。
大容量ファイルの長期保存は、マナーとして避けるべきです。

この問題は、他のホームサーバーを使うことで解決できます。

Matrixの始め方

Matrixを使い始めるのは簡単です。
以下の手順で、数分でアカウントを作成できます。

1. Elementアプリをダウンロードする

まず、Elementアプリを入手しましょう。

公式サイト(https://element.io/)にアクセスします。
「Get Started」をクリックします。
使いたいプラットフォーム(Windows/Mac/Linux/Android/iOS/Web)を選びます。
アプリをダウンロードしてインストールします。

Webブラウザ版なら、インストール不要で即座に使い始められます。

2. アカウントを作成する

Elementアプリを起動したら、アカウントを作成します。

「アカウントを作成」をクリックします。
ホームサーバーを選びます(最初はmatrix.orgがおすすめ)。
ユーザー名を入力します(これがあなたのMatrixIDになります)。
パスワードを設定します。
メールアドレスを入力します(任意ですが、パスワードリセットのために推奨)。
利用規約に同意してアカウントを作成します。

GoogleアカウントやApple IDでログインすることもできますが、プライバシーを重視するなら、メールアドレスで登録するのがおすすめです。

3. セキュアバックアップを設定する

アカウント作成後、セキュアバックアップを設定しましょう。

初回ログイン時に「セキュアバックアップを設定」という通知が表示されます。
「続ける」をクリックします。
セキュリティキーが生成されるので、安全な場所に保存します。
パスワードマネージャーに保存するのが最も安全です。

このセキュリティキーは、新しいデバイスでログインしたときに、過去のメッセージを復号化するために必要です。
絶対に紛失しないようにしてください。

4. 人とつながる

アカウントを作成したら、早速メッセージをやりとりしてみましょう。

ダイレクトメッセージを送る

  1. ホーム画面で「新規作成」アイコンをクリックします。
  2. 「チャットを開始」を選択します。
  3. 相手のユーザーIDを入力します(例: @taro:matrix.org)。
  4. 「続行」をクリックすると、相手に招待が送られます。
  5. 相手が承諾すると、会話が開始されます。

公開ルームに参加する

  1. 「公開された部屋を探す」をクリックします。
  2. 興味のあるルームを探します。
  3. 「プレビュー」で内容を確認できます。
  4. 「参加」をクリックすると、ルームに参加できます。

グループチャットを作成する

  1. 「新規作成」アイコンをクリックします。
  2. 「グループチャットを作成」を選択します。
  3. ルーム名を入力します。
  4. 招待したい人のユーザーIDを追加します。
  5. 公開/非公開を選択します。
  6. 「作成」をクリックします。

Discord、Slack、Telegramとの比較

Matrixは、既存のメッセージングサービスとどう違うのでしょうか。

Discordとの比較

類似点

  1. サーバー(スペース)とチャンネル(ルーム)の概念がある
  2. テキスト、音声、ビデオ通話に対応
  3. ボットやカスタマイズが可能
  4. 無料で利用できる

相違点

項目DiscordMatrix/Element
運営中央集権型(Discord社)分散型(複数のサーバー)
データ所有Discord社が管理自分で管理可能
プライバシー運営が内容を見られる可能性E2EEで完全に保護
オープンソースいいえはい
サーバーの選択不要必要

Slackとの比較

類似点

  1. ビジネス向けの機能が充実
  2. ワークスペース(スペース)で組織を管理
  3. 統合機能が豊富
  4. 検索機能がある

相違点

項目SlackMatrix/Element
運営中央集権型(Salesforce)分散型(複数のサーバー)
データ保持無料版は90日無制限
E2EE一部のみデフォルトで有効
料金有料プラン推奨完全無料で利用可能
自前サーバー不可可能

Telegramとの比較

類似点

  1. プライバシーを重視
  2. 大規模なグループチャットが可能
  3. クロスプラットフォーム対応
  4. 無料で利用できる

相違点

項目TelegramMatrix/Element
運営中央集権型分散型
E2EEシークレットチャットのみデフォルトで有効
サーバー所在地不明確自分で選択可能
オープンソースクライアントのみ完全オープンソース
連合(他サーバーとの通信)不可可能

よくある質問

Matrixについて、よく聞かれる質問に答えます。

Q1. Matrixは完全に無料ですか?

はい、基本的な利用は完全に無料です。

matrix.orgの公式サーバーは無料で使えます。
Elementアプリもオープンソースで無料です。
広告も表示されません。

有料プランもありますが、これは大規模な組織向けのサポートやカスタマイズサービスです。
個人で使う分には、無料版で十分な機能が揃っています。

Q2. 自分でサーバーを立てるのは難しいですか?

ある程度の技術知識が必要ですが、それほど難しくはありません。

Synapse(Matrixの公式サーバー実装)を使えば、比較的簡単に構築できます。
ホスティングサービス(modular.imなど)を使えば、技術的な知識がなくても利用できます。

ただし、最初は公式のmatrix.orgサーバーを使うことをおすすめします。
サーバー運営に慣れてから、自前のサーバーを検討すればいいでしょう。

Q3. 既存のDiscordサーバーをMatrixに移行できますか?

はい、ブリッジ機能を使えば連携できます。

DiscordとMatrixをブリッジで接続すると、両方のメッセージが同期されます。
完全な移行には時間がかかるかもしれませんが、段階的に移行することも可能です。

Q4. スマートフォンでも使えますか?

はい、AndroidとiOSの両方で使えます。

Element for Android(Google PlayストアまたはF-Droidから入手可能)
Element for iOS(App Storeから入手可能)

どちらも無料で、デスクトップ版と同じ機能が使えます。

Q5. 日本語に対応していますか?

はい、Elementアプリは日本語に完全対応しています。

インターフェースは日本語で表示されます。
日本語のメッセージも問題なく送受信できます。

ただし、日本語メッセージの検索機能には一部問題があります(英語では正常に動作します)。
この問題は、コミュニティが改善に取り組んでいます。

Q6. LINEやWhatsAppの代わりになりますか?

技術的には可能ですが、現時点では難しい部分もあります。

Matrixは、LINEやWhatsAppと同等の機能を持っています。
ただし、周りの人がMatrixを使っていない場合、移行は難しいでしょう。

徐々にMatrixユーザーが増えれば、将来的には十分に代替になる可能性があります。

Q7. 企業で使うのに適していますか?

はい、企業での利用に非常に適しています。

フランス政府やドイツ軍など、多くの組織がすでに採用しています。
自前のサーバーを立てれば、データを完全に管理できます。
エンドツーエンド暗号化で、機密情報も安全に共有できます。

Slackの代替として、コストを抑えながら高度なセキュリティを実現できます。

まとめ

Matrixは、分散型で安全なメッセージングを実現する革新的なプロトコルです。

Matrixの主な特徴

  1. 分散型のアーキテクチャで単一障害点がない
  2. エンドツーエンド暗号化でプライバシーが守られる
  3. オープンソースで誰でも検証・改良できる
  4. 自分でサーバーをホストして、データを完全に管理できる
  5. 異なるサーバーやアプリ間で自由に通信できる

Elementは最も人気のあるMatrixクライアント

  1. Windows、Mac、Linux、Android、iOS、Webに対応
  2. 無料で広告なし
  3. 日本語に完全対応
  4. Discord/Slackと同等の機能

利用事例

  1. フランス政府(550万人の公務員)
  2. ドイツ軍
  3. ドイツの国立医療システム
  4. Mozilla
  5. KDEコミュニティ
  6. 多くの大学や研究機関

メリット

  1. データ主権: 自分のデータを自分で管理
  2. ベンダーロックイン回避: 特定企業に依存しない
  3. 高い可用性: 分散型で障害に強い
  4. 強固なセキュリティ: E2EEで保護
  5. 無料で利用可能
  6. 相互運用性: 他のサービスとも連携

デメリット

  1. 利用者がまだ少ない
  2. サーバー選びが必要
  3. 日本語検索に一部問題あり
  4. 暗号鍵の管理が必要
  5. 公式サーバーは時々負荷が高い

始め方

  1. element.ioからアプリをダウンロード
  2. アカウントを作成(matrix.orgサーバー推奨)
  3. セキュアバックアップを設定
  4. 友人を招待するか、公開ルームに参加

Discord、Slack、LINEなどの従来型サービスに不満がある人、プライバシーを重視する人、自分のデータを自分で管理したい人には、Matrixは素晴らしい選択肢です。

まだ発展途上の部分もありますが、世界中のコミュニティが活発に開発を進めています。
政府機関や大企業が次々と採用していることからも、Matrixの将来性は明るいと言えるでしょう。

まずは無料でアカウントを作って、実際に試してみることをおすすめします。
新しいメッセージングの世界を、ぜひ体験してみてください。

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