オンラインゲームを快適に楽しむために、どのくらいの通信速度が必要なのでしょうか。この記事では、ゲームジャンル別の速度目安や、快適なプレイに欠かせないPing値について解説します。
通信速度の基本知識

通信速度には「下り(ダウンロード)」と「上り(アップロード)」の2種類があります。
下りの速度は、ゲームサーバーから自分の端末にデータを受信する速度です。相手プレイヤーの動きやフィールドの状況など、ゲーム画面に表示される情報を受け取る際に使われます。オンラインゲームでは、この下り速度が特に重要になります。
上りの速度は、自分の端末からゲームサーバーにデータを送信する速度のことです。コントローラーでの操作やキャラクターの動きなど、自分のアクションをサーバーに伝える際に必要となります。
ゲームプレイに必要な通信速度
下り速度の目安
動きの少ないゲーム(育成ゲーム、RPG、シミュレーションゲームなど)であれば、30Mbps程度あれば問題なくプレイできます。
FPSや格闘ゲームといった動きの激しいゲームでは、70〜100Mbps以上が望ましいでしょう。こうした対戦型ゲームでは、一瞬の遅れが勝敗を分けることもあるため、より高速な回線が推奨されます。
実際には、ゲームのプレイ自体に必要な通信速度は上下5Mbps程度です。ただし、回線の混雑状況や同時接続デバイス数によっては速度が低下するため、余裕を持った速度が求められます。また、新しいゲームのダウンロードやアップデートには数十GBのデータ容量が必要になることも珍しくないため、これらを短時間で完了させるには高速回線が役立ちます。
上り速度の目安
上り速度は、10Mbps以上あれば一般的なオンラインゲームには十分対応できます。
ただし、ゲーム実況配信をする場合や、ボイスチャットを頻繁に使う場合は、20Mbps以上あると安心です。特に高画質で配信する際は、より高速なアップロード速度が必要になります。
Ping値の重要性
通信速度と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのがPing値です。
Ping値は「ピング」または「ピン」と読み、応答速度を表す数値のことです。自分の端末からゲームサーバーまでデータが往復するのにかかる時間を、ミリ秒(ms)という単位で示します。
この数値が低いほど、ボタンを押してからゲーム内で反応が表示されるまでの時間が短くなります。逆に数値が高いと、操作の遅延(ラグ)が発生しやすくなります。
Ping値の目安
50ms以下であれば、ほぼ問題なくプレイできます。30ms以下なら快適に、15ms以下ならかなり快適にプレイできるでしょう。
FPSや格闘ゲームのような、タイミングがシビアなゲームでは、15ms以下が理想的です。こうした競技性の高いゲームでは、わずかな遅延が勝敗に直結することもあります。
MMOやターンベース制のゲームでは、150ms程度でもプレイは可能です。ただし、100msを超えると体感的な遅延を感じやすくなるため、できるだけ低い数値を目指すのが望ましいでしょう。
家庭用ゲーム機別の推奨速度
PlayStation 5・PlayStation 4
PS5やPS4でオンラインゲームを楽しむには、下り50〜100Mbps、上り10Mbps以上が推奨されます。
Sonyの公式では最小要件として3〜5Mbpsが提示されていますが、これは必要最低限の数値です。実際に快適にプレイするには、より高速な回線が必要になります。
PS5のデジタルエディションは物理ディスクが使えないため、すべてのゲームをダウンロードする必要があります。この場合、高速な回線があれば、ゲームの入手やアップデートにかかる時間を大幅に短縮できます。
Xbox Series X・S
Microsoftの公式ガイドラインでは、下り3Mbps、上り0.5Mbps、Ping値150ms以下が最小要件とされています。
ただし、快適なゲーム体験を得るには、PlayStation同様、下り50〜100Mbps、上り10Mbps以上を確保するのが理想的です。
Nintendo Switch
任天堂の公式サポートページによると、下り3Mbps、上り1Mbpsが推奨されています。
Switchは他のゲーム機と比べて要求スペックが控えめですが、複数人での同時プレイや、混雑した公共のWi-Fi環境では、より高速な回線があると安定性が増します。
通信速度の確認方法
ゲーム機での確認
PlayStation 5・4では、ホーム画面から「設定」→「ネットワーク」→「インターネット接続を診断する」の順に選択すると、通信速度を確認できます。ただし、Ping値は測定できません。
Nintendo Switchの場合は、ホーム画面で「設定」→「インターネット」→「接続テスト」を選ぶと、通信速度が表示されます。こちらもPing値の測定には対応していません。
パソコン・スマートフォンでの確認
ゲーム機でPing値を測定できない場合は、同じ回線を利用しているパソコンやスマートフォンで測定しましょう。
Googleの「インターネット速度テスト」やUSENのスピードテストなどのサイトで、通信速度とPing値の両方を確認できます。測定は簡単で、サイトにアクセスして測定開始ボタンを押すだけです。
通信速度が遅いときの改善方法
有線接続に切り替える
Wi-Fi接続でゲームをプレイしている場合、LANケーブルを使った有線接続に切り替えることで、通信が安定し速度も向上する可能性があります。
無線接続は、壁などの障害物や他の電波との干渉により、通信が不安定になりやすい特性があります。有線接続であれば、こうした影響を受けにくくなります。
LANケーブルには規格があり、適切な規格を選ぶことも重要です。1Gbpsの光回線を利用している場合は、CAT5e以上(できればCAT6以上)の規格に対応したケーブルを使用しましょう。古いケーブルでは、回線の性能を十分に引き出せない可能性があります。
ルーターの設置場所を見直す
Wi-Fi接続を利用する場合は、ルーターの設置場所が通信品質に大きく影響します。
理想的な設置場所は、部屋の中心付近で、床から1〜2m程度の高さがある開けた場所です。ゲーム機とルーターの間に壁や家具などの障害物がある場合は、できるだけ直線距離で電波が届くよう工夫してみてください。
また、電子レンジなど2.4GHz帯の電波を発する家電製品は、Wi-Fiの電波に干渉することがあります。ルーターの周囲にこうした機器を置かないようにしましょう。
機器を再起動する
ルーターやゲーム機を長時間起動し続けていると、処理が重くなり速度が低下することがあります。
月に1度程度、定期的にルーターの電源を切って再起動すると、通信環境がリフレッシュされ速度が改善する場合があります。ゲーム機も同様に、たまに再起動することで動作が軽くなることがあります。
同時接続デバイスを減らす
1台のルーターに複数の機器が接続されていると、帯域が分散されて個々の機器の通信速度が低下します。
ゲームをプレイする際は、使用していないデバイスの接続を切断したり、他の機器での動画視聴やダウンロードを一時停止したりすることで、ゲーム機に割り当てられる帯域を増やせます。
OSやソフトウェアを最新にする
パソコンやゲーム機のOSやソフトウェアが古いバージョンのままだと、新しい機能に対応できず遅延を招くことがあります。
定期的にアップデート通知を確認し、最新の状態に保ちましょう。アップデートには、性能改善や不具合修正が含まれていることも多くあります。
光回線の選び方

上記の改善方法を試しても速度が十分に向上しない場合は、インターネット回線そのものの見直しを検討しましょう。
オンラインゲームをプレイするなら、光回線の利用が推奨されます。光回線は外部からの影響を受けにくく、高速で安定した通信が可能です。
一般的な光回線の実測速度は、上り・下りともに200〜800Mbps程度になることが多く、オンラインゲームを快適にプレイするには十分な速度です。
回線速度だけでなく、混雑時間帯でも速度が落ちにくい安定性も重要なポイントです。口コミサイトや速度測定サイトで、実際の利用者の評価を確認してから選ぶのが賢明でしょう。
まとめ
オンラインゲームを快適に楽しむには、回線速度とPing値の両方に注目する必要があります。
下りは30〜100Mbps以上、上りは10Mbps以上、Ping値は50ms以下(FPSや格闘ゲームでは15ms以下)を目安にすると良いでしょう。
現在の通信環境に不満がある場合は、まず有線接続への切り替えやルーターの設置場所の見直しなど、手軽にできる改善策から試してみてください。それでも改善が見られない場合は、光回線への乗り換えを検討することをおすすめします。


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