山で道に迷った時、親切な老婆が現れて「家にいらっしゃい」と誘ってくれたら、あなたはどうしますか?
きっと「助かった」と思って、ついて行ってしまうかもしれません。
しかし、その老婆が「山姥(やまうば)」だったとしたら…
この記事では、山の奥深くに住む謎めいた存在「山姥」について詳しくご紹介します。
山姥とはどんな妖怪?
山姥(やまうば)は、日本各地の山奥に住むとされる女性の妖怪です。
「やまうば」とも読まれ、古くから日本の山岳信仰と深く結びついた存在として語り継がれてきました。
一見すると普通のおばあさんのようですが、実は恐ろしい力を秘めた存在なのです。
姿・見た目
山姥は、外見だけで判断すると、普通のおばあさんのようにも見えます。
でも、よく見るとちょっとおかしいところがあるんです。
- 光る目
- 鋭い目つき
- 時に鬼のような歯や爪
- 襲う時は、口が耳まで裂ける
特徴
山姥は一言で言えば、「山の魔女」のような存在なんです。
山姥の主な特徴
- 山に住む
- 人間を襲ったり食べたりする
- 時に福をもたらすことも
山姥には2つのタイプがいます。
1つは人を襲い食べるタイプ。もう1つは人々に富をもたらすタイプです。
富をもたらすタイプは、農作物を豊作にしたり、大金を舞い込ませるそうです。
伝承
一般的な伝承
- 山で困っている人の前に現れる
- 親切な老婆のふりをして自分の家に泊める
- 油断したところで襲いかかり食べる
その他の伝承
- 良い人に富をもたらす話
- 金太郎伝説では、金太郎の母として登場し、頼光に息子を託す
神としての側面
山姥は人を食べる妖怪として恐れられる一方、山神として祀られることもあります。
これは山姥の富をもたらす側面とも関連しています。
山姥の伝承の中には彼女の死体から金銀財宝が生まれたという話があり、『古事記』に登場するイザナミやオオゲツヒメなどの女神たちと同じ特徴を持っています。
まとめ
山姥は、日本の妖怪の中でも特に複雑で多面的な存在です。
重要なポイント
- 恐ろしい人食い鬼と恵み深い山神の二面性
- 普通の老婆に見えるが異様な特徴を持つ外見
- 金太郎の母として知られる親しみやすい側面
- 古代女神との共通点を持つ神格化された存在
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