ヒンドゥー教において死の世界を支配する神ヤマについて、わかりやすく解説します。
恐れられながらも尊敬される、死者の魂を導く神の深い意味に迫ります。
神々との関係
ヤマはヒンドゥー教・仏教・ジャイナ教に共通して登場する”死と裁き”の神です。
関連する神々との関係:
- 父:太陽神スーリヤ(ヴィヴィスヴァット)
- 妹(双子):ヤミー。妻でもある
- 子孫:ほとんどの人間(ヤマは最初の人間)
- 別名:ダルマラージャ(正義の王)、プラタパ(力強き者)など
ヤマは「死の神」だけでなく「魂の審判者」としても崇拝されています。
姿と特徴

ヤマは威厳ある裁きの神として、特徴的な姿で描かれます。
特徴的な姿:
- 水牛に乗っている
- 青黒い肌
- 片手に棍棒(ダンダ)を持つ
- もう片方の手に縄(パーシャ)
彼の持ち物は、死者を裁くのに使います。
また、2匹の犬(4つの目を持っている)を連れ、赤い服を着た恐ろしい姿で描かれることもある。
死の始まりと役割

ヤマは人類で最初に死んだ者とされ、死後の世界へ旅立ったことで「死後の道筋」が初めて見つけたとされます。
ヤマの主な役割:
- 死
- 魂の審判者 – 死後、善悪の行いを裁く
- あの世の王
ヤマは単なる死の神ではなく、「正義と秩序の守護者」でもあるのです。
仏教・東アジアへの影響(閻魔大王)

- 仏教では「閻魔(えんま)大王」として登場
- 地獄の裁判官として10人の王の1人にもなる
- 日本や中国では「地獄の王」として広く知られる
ヤマは死後の行き先を決める「魂の裁判官」として、文化を超えて信仰されています。
まとめ
ヤマは、死の神であると同時に、魂の導き手・正義の守護神でもあります。
ポイントまとめ:
- 死を司る神
- 太陽神スーリヤの子で、妹はヤムナー川の女神
- 水牛に乗り、棍棒と縄を持つ
- 死者を裁き、魂の行き先を決める裁判官
- 日本では「閻魔大王」として知られ、仏教文化にも深く影響
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