今回は、フランス伝承に登場する神秘的なドラゴン「ヴィーヴル」についてお話しします。
名前の意味
まず、「ヴィーヴル(Vīvre / Vouivre / Wivre)」という名前から見ていきましょう。
この名前は、主にフランス東部(ブルゴーニュ地方など)の伝承に登場するドラゴンに由来しています。
語源はラテン語の「ヴィペラ(vipera)」=毒蛇(マムシ)で、ヘビ・ドラゴンとの関連を示している。
また、ヴィーヴルの名前は、ワイバーンの語源になっている。
神でも悪魔でもない〇〇

ヴィーヴルは、いわゆる「神」や「悪魔」ではありません。
ヴィーヴルの正体
- 伝承上のドラゴン・ヘビの一種
- 精霊として扱われることも
ヴィーヴルはドラゴンあるいはヘビの一種だと考えられていた。
後世では、精霊としても扱われるようになっていく。
3つの姿(見た目)
ヴィーヴルの姿は、3つある
ドラゴン:
- 宝石の目
- 蛇のように長い体
- 蛇の尻尾
- 4本足で前足は蝙蝠の翼
半人半蛇:
- 上半身が女性
- 下半身が蛇
- 額あるいは目に宝石が埋め込まれている
- 蝙蝠の翼と蛇の尻尾が生えている
精霊:
- 美しい精霊
- 蝙蝠の翼
- ワシの足
- 蛇の尾
- 額に赤い宝石
特に印象的なのが、赤い宝石です。
この宝石こそが、ヴィーヴルの最も重要な特徴なんです。
また、元々はドラゴンだったのですが、時代が進むにつれて美女化していってるのも特徴的。
特徴

ヴィーヴルの特徴についても話していく。
ヴィーヴルの主な特徴
- 泉や洞窟、地下の川に住んでいる(基本は洞窟)
- 宝石を明かり代わりにする → 暗い洞窟で生活するために
- メスしかいない → 一説では、メスだけの生物
- 水を飲むときは宝石を外す → 宝石は隠しておく
ちなみに、ヴィーヴルの目や額の宝石を手に入れたら、世界一の権力者になれるそうです。
まとめ
ヴィーヴルについて、いかがでしたか?
今回のおさらい
- ヴィーヴルは「毒蛇」という意味のフランス伝承のドラゴン
- 元はドラゴンで、後に女性的な美しさと蛇の特徴を併せ持つ
- 額もしくは目の輝く宝石が最大の特徴
- 宝石を明かり代わりにして洞窟で暮らす
- 彼女の宝石を手に入れたら権力者になれる
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