太陽がのぼるとき、世界があかるくなり、人びとは安心して生活できます。
メソポタミア神話では、その太陽そのものを神格化したのが「ウトゥ(Utu)」です。
のちの時代には「シャマシュ(Shamash)」という名でも信仰されました。
この記事では、太陽の神ウトゥ(シャマシュ)の
- 名前の意味
- 系譜(かぞく)
- 姿・見た目
- 神格・神性
- 有名な神話
を、分かりやすく紹介します!
名前の意味

ウトゥ(Utuはシュメール語での呼び名、
シャマシュ(Shamash)はアッカド語やバビロニア語での名前です。
どちらも意味は共通していて、「太陽」を表しています。
系譜(かぞく)
以下は、ウトゥ(シャマシュ)の系譜:
- 父:ナンナ(シン):月の神
- 母:ニンガル(ニッカル):ウルの守護女神
- 妹:イナンナ(イシュタル):愛と戦いの女神
ウトゥの親については諸説あり。
姿・見た目

ウトゥの姿は、多くのレリーフや粘土板に残されていて、イメージしやすい神のひとりです。
- 長い髭の男性
- 肩や背中から光の線がのびている
- 片手にノコギリ(もしくは剣)を持っている
神格・神性

ウトゥの力は、ただの太陽神ではありません。
- 太陽の神
- 正義・裁判の神
- 占いの神
太陽だけではなく、正義の神としても信仰されている。
神話でのエピソード

ウトゥ(シャマシュ)はさまざまな神話や伝承に登場しますが、特に印象的なエピソードを紹介します。
「ギルガメシュ叙事詩:冒険を見守る神」
英雄ギルガメシュが森の怪物フンババを討ちに行くとき、
ウトゥに祈って旅の加護を授けてもらいます。
「ギルガメシュ叙事詩」においてウトゥは、何かとギルガメッシュを手助けし、彼に肩入れしています。
「ハンムラビ法典」
ウトゥ(シャマシュ)は『ハンムラビ法典』に正義の神として描かれている。
また、ウトゥ(シャマシュ)が法典を「ハンムラビ王」に授けたという話もある。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
名前の意味 | 太陽 |
言語 | ウトゥはシュメール語、シャマシュはアッカド語 |
系譜 | ナンナとニンガルの子、イナンナの兄 |
神格 | 太陽、正義、裁き、占いの神 |
神話 | ギルガメシュ叙事詩、ハンムラビ法典などに登場 |
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