みなさんは「ユニコーン」を知っていますか?額に1本の角が生えた、美しい白い馬のような動物ですね。
最近では、かわいいキャラクターやぬいぐるみで人気ですが、実は古い時代の人たちは「本当にいる動物」だと信じていたんです。
一体どんな存在だったのか、一緒に見ていきましょう!
名前の意味

「ユニコーン(Unicorn)」という名前は、ラテン語から来ています。
- 「ūnus(ウーヌス)」 = 1つ
- 「cornu(コルヌ)」 = 角
つまり、「1本角の動物」という、とても分かりやすい意味なんです。
日本語では「一角獣(いっかくじゅう)」と呼ばれることが多いですね。
「ユニ(1つ)」と「コーン(角)」を組み合わせた言葉だと覚えておくと、忘れにくいですよ。
現代では、癒しやファンタジーの世界で人気の動物として親しまれています。
でも、昔の人たちにとっては、もっと特別な意味を持つ存在だったんです。
歴史はとても古い
ユニコーンの話は、驚くほど昔からあります。
なんと紀元前4世紀の古代ギリシャまで遡ることができるんです。
面白いことに、当時のギリシャの人たちは、ユニコーンを「神話の動物」とは思っていませんでした。
「インドに本当にいる珍しい動物」だと信じていたんです。
歴史家のクテシアスという人が、「インドには角が1本の動物がいる」という記録を残しました。
これが、ユニコーンの最古の記録の一つなんです。
この古代ギリシャから時代が進むにつれて、さまざまな文献に登場し、キリスト教とも結びついていきました。
見た目・姿

ユニコーンの姿は、時代や地域によって少しずつ違いますが、現代でよく知られている特徴はこんな感じです。
基本的な特徴
- 白い馬のような体(時にはヤギや鹿に似ることもある)
- 額に1本の長い角(ねじれているのが特徴)
- ライオンの尻尾
- ヤギの顎髭
- 2つに割れた蹄
元々は一本角のロバでしたが、時代とともに美しくなっているのが印象的。
能力
ユニコーンは、見た目が美しいだけではありません。
霊的な力を持つ聖なる動物として、多くの特別な能力があると信じられていました。
主な能力
- 強力な力:かなり力が強く、気性が激しい。
- 毒を浄化する力:角によって、毒が中和される
- 病を治す力:角の粉は万能薬として使われた
- 純粋さを見分ける力:処女にのみ懐く。
「アリコーン」という名前の角
ユニコーンの角は「アリコーン」と呼ばれていて、中世ヨーロッパではとても高価な薬として売買されていました。
でも実際には、海に住む「イッカク」というクジラの牙が「ユニコーンの角」として売られていたんです。
当時の人たちは、それが本物のユニコーンの角だと信じて、大金を払って買っていました。
ユニコーンの有名な話

乙女とユニコーンの伝説
ユニコーンで最も有名な話が、「乙女とユニコーン」の伝説です。
ユニコーンは普通、人間をとても警戒して近寄らせません。
でも、心の純粋な乙女の前にだけは自分から近づいて、膝に頭を載せて眠るという話があります。
この伝説から、王様や貴族たちは「純粋な乙女を囮にして、ユニコーンを捕まえよう」と考えました。
なんだかちょっとずるい話ですが、それだけユニコーンが貴重で欲しがられていたということなんです。
キリスト教との関係
キリスト教では、この「乙女とユニコーン」の話が聖母マリアとイエス・キリストとも関連づけられた。
そのため、教会の絵画や彫刻にもよく登場するんです。
ノアの方舟
ノアの方舟の伝説で、プライドの高いユニコーンは「自分で泳げるから大丈夫」と乗船を断った。
結果、大洪水に耐えられず、そのまま死んでいったとされる。
まとめ
ユニコーンは、世界中で愛される神秘的で聖なる幻の動物です。
覚えておきたいポイント
- 名前の意味:「1本角の動物」(ラテン語由来)
- 歴史:古代ギリシャから中世ヨーロッパまで、長い間信じられてきた
- 見た目:白い馬のような体に、ねじれた1本の角を持つ美しい動物
- 能力:毒の浄化・病の治癒・邪悪を見抜く力など
- 有名な話:純粋な乙女にだけ心を許す、角が高価な薬として売られていた
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