学校のトイレで、ある個室だけ絶対に入ってはいけない場所があるって聞いたことはありませんか?
もしそこから「助けて…」という声が聞こえたら、それは遠い昔に殺された姫君の霊かもしれません。
和歌山県や宮城県の小学校に伝わる「つぼ姫さま」は、悲劇的な最期を遂げた姫君が今も助けを求め続けているという、悲しくも恐ろしい学校の怪談なんです。
この記事では、日本の学校怪談の中でも特に不気味な存在「つぼ姫さま」について、その特徴や各地に伝わる恐怖の伝承を詳しくご紹介します。
つぼ姫さまってどんな怪異なの?

つぼ姫さまは、かつて城に住んでいた姫君が殺されて、壺(つぼ)に入れられて埋められたという悲劇から生まれた怪異です。
特に和歌山県田辺市の田辺第三小学校に伝わる話が有名で、この学校が建っている場所には昔、田辺城があったと言われています。
なぜ姫が殺されたのか、その理由ははっきりしていません。父親に殺されたという説もあれば、家来に裏切られたという話もあるんです。でも、どちらにしても姫は無残な最期を遂げ、その無念が今も学校に残っているというわけですね。
主な特徴
つぼ姫さまの怪異には、いくつかの共通した特徴があります。
つぼ姫さまの恐怖ポイント
- 学校のトイレの特定の個室に現れる
- その個室の下に姫の遺体入りの壺が埋まっている
- 便器から手が出てくる
- 「助けて」という声が聞こえる
- その個室に入ると祟られる
特に恐ろしいのは、便器に引きずり込まれるという話です。
トイレという日常的な場所だからこそ、その恐怖は倍増するんですね。
伝承

和歌山県・田辺第三小学校の伝説
田辺第三小学校に伝わる話が、つぼ姫さま伝説の原型とされています。
この学校がある場所には、その昔田辺城が建っていました。城主の姫君が何らかの理由で殺され、遺体は壺に入れられて地中深くに埋められたんです。
そして運の悪いことに、その埋められた場所の真上に、後年小学校のトイレが建てられてしまいました。
恐怖の個室
問題の個室に入ると、次のような怪異が起こるそうです:
- 下から青白い手が伸びてくる
- 便器の中に引きずり込まれそうになる
- 「助けて…助けて…」という女性の声が響く
- 入った人は原因不明の病気になる
学校側も危険性を認識していて、その個室は使用禁止になっているという噂もあるんです。
宮城県版のつぼ姫さま
実は、つぼ姫さまの話は和歌山県だけじゃないんです。
宮城県のある小学校にも、似たような伝承が残っています。こちらの特徴は:
宮城県版の特徴
- 古い木造校舎の女子トイレ
- 手前から4番目の個室が呪われている(場所が具体的!)
- 汲み取り式トイレ(昔ながらのトイレ)
- 7回名前を呼ぶと返事が返ってくる
- 深夜にノックして「遊びましょ」と誘いに来る
興味深いのは、なぜ「つぼ姫さま」と呼ばれるのか、その由来が分からないという点です。
もしかしたら、全国各地の学校に似たような伝説があって、それぞれが独自に発展したのかもしれませんね。
なぜトイレなのか?
学校の怪談といえばトイレが定番ですが、つぼ姫さまの場合は特別な理由があります。
それは、姫の遺体が埋められた場所の真上にトイレが建てられたという偶然の一致です。
昔の人々にとって、トイレは不浄な場所であり、同時に霊的な境界でもありました。そこに無念の死を遂げた姫の霊が宿るというのは、ある意味で必然だったのかもしれません。
まとめ
つぼ姫さまは、悲劇的な死を遂げた姫君の無念が生んだ、悲しくも恐ろしい学校の怪異です。
重要なポイント
- 殺されて壺に入れられ埋められた姫君の霊
- 和歌山県田辺市の小学校が発祥とされる
- トイレの特定の個室に現れる
- 便器から手が出る、声が聞こえるなどの怪異現象
- 全国各地の学校に類似の伝承が存在
もし学校のトイレで「使用禁止」の個室を見つけたら、それはもしかしたらつぼ姫さまがいるかもしれません。
好奇心で入ってしまうと、便器の奥から伸びてくる青白い手に捕まって、二度と戻れなくなるかも…。
学校の怪談は単なる作り話かもしれませんが、その裏には歴史の闇に葬られた悲しい真実が隠されているのかもしれませんね。


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