「天狗(てんぐ)」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
長い鼻、赤い顔、空を飛ぶ――そんな姿を想像する人も多いのではないでしょうか。
でも、実は天狗には複数の種類があって、ただのいたずら者ではない一面もあるんです。
この記事では、
- 天狗の名前の由来
- 見た目のちがい
- 性格や能力
- 日本各地に伝わる逸話
を、わかりやすく解説していきます。
「天狗ってどんな妖怪?」と気になっているあなたに、ぴったりの内容です!
名前

「天狗(てんぐ)」という名前は、実は中国から来た言葉です。
古代中国では「流星」を天狗と呼んでいました。
それが日本に伝わり、いつの間にか山に住む妖怪として定着したんです。
漢字の「天」は空、「狗」は犬を表しますが、実際の天狗は犬とは関係がありません。
天狗の語源
- 中国の古典『史記』に登場する「天狗」という流星
- 日本では平安時代から山の妖怪として描かれるように
- 仏教の影響で修行者の姿と結びついた
姿・見た目

天狗といえば、長い鼻と赤い顔が定番ですが、それは「大天狗(だいてんぐ)」の特徴です。
天狗の主な姿
- 長い鼻
- 赤い顔
- 羽うちわ(はうちわ)を持っている
- 修行僧(山伏)のような服を着ている
- 一本下駄
- 時にはカラスのような顔(これが「烏天狗(からすてんぐ)」)
天狗の種類
大天狗(だいてんぐ)
- 赤い顔と長い鼻が特徴
- 修行僧のような格好
- 高い地位の天狗
烏天狗(からすてんぐ)
- カラスのようなくちばしと黒い羽
- 自在に飛び回る
他にも「木の葉天狗」「尼天狗」「川天狗」などの種類があります。
特徴

天狗は昔から、山神のような存在として知られてきました。
天狗の性格・特徴
- 修験道と関連深く、神として信仰されたりする
- 人間にいたずらすることもある
- でも、修行者や山伏には力を貸すこともある
- 高い山や寺の近くに住んでいる
- 教えたがりで、無理やり武芸を教えにくることもある
天狗の能力
- 飛行能力:空を自由に飛び回る
- 風操術:羽うちわで風を自在に操る
- 隠身:みので姿を消したり現れたりする
- 武術:剣術や体術に長けている
天狗の住処
- 高尾山(東京)
- 鞍馬山(京都)
- 英彦山(福岡)
- 大雄山(神奈川)
伝承
日本各地に、天狗が登場する話がたくさんあります。
有名な話
- 天狗礫:
山に入ると、左右から石や岩がこちらに向かって落ちてきた。
(じっとしてれば回避可能) - 天狗笑い:
山に入ると、大きな笑い声が聞こえてくる - 天狗倒し:
夜中の山で、木を切る音だけが聞こえてくる。
翌朝、辺りを確認して見るが倒れた木は一本もない - 天狗憑:
村娘に天狗が取り憑き、なぜか剣術を教えようとしてくる - 鞍馬天狗:
鞍馬天狗が牛若丸に剣術を教えた
天狗は山神とされるほど山との関連が深い。
昔、山の怪異・不思議の多くは天狗の仕業だとされていました。
まとめ
今回は、妖怪「天狗」について
- 名前の意味と由来
- 赤い顔やカラスの姿
- 不思議な力と行動
- 日本各地の伝承
を紹介しました。
天狗は魔の道と深い関係のある魔物で、神として信仰されることもある妖怪。
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