学校のトイレで、3時ちょうどになると不気味な老婆の声が聞こえてくる…そんな話を聞いたことはありませんか?
1970年代から日本全国の小学校で語り継がれてきた「三時ババア」は、トイレにまつわる学校怪談の中でも特に有名な存在です。
用を足さないとドアが開かなくなり、どこからともなく老婆の声が響いてくるという、子どもたちを震え上がらせた恐怖の怪異。
この記事では、学校のトイレに潜む恐怖の存在「三時ババア」について、その特徴や各地の伝承を詳しくご紹介します。
概要

三時ババアは、午後3時(または午前3時)ちょうどに学校のトイレに現れるという、日本を代表する学校怪談の一つなんです。
特に1970年代から1980年代にかけて、全国の小学校で広まった都市伝説として知られています。
基本的なパターンは決まっていて、3時になると特定のトイレの個室に入った人が恐怖体験をするというもの。
三時ババアの基本的な特徴
- 出現時刻:3時ちょうど(3時33分33秒という説も)
- 出現場所:学校の女子トイレ(特に3階や3番目の個室)
- 現象:老婆の声が聞こえ、ドアが開かなくなる
- 解決方法:用を足すとドアが開く
地域によって細かい設定は違いますが、「3」という数字と老婆の声というのが共通要素なんですね。
なぜ「3」なのかというと、日本では昔から「三」という数字に特別な意味があったから。
また、学校という子どもたちの日常空間に現れることで、より身近な恐怖として語り継がれてきました。
伝承

鳥取県の小学校での出来事
三時ババアの伝承で最も有名なのが、鳥取県米子市立福米東小学校で実際に語り継がれていた話です。
1973年から1979年頃にかけて、この学校では以下のような噂が広まっていました。
福米東小学校での三時ババア伝説
- 3階の女子トイレの手前から3番目の個室が舞台
- 3時ちょうどに入ると老婆の声が聞こえる
- 用を足さないとトイレのドアが開かなくなる
- 正体は渡り廊下の壁にある雨漏りのシミだという
面白いのは、この雨漏りのシミが老婆の形をしていて血のにおいがしたという証言があることです。
学校側も対策を取ったようで、先生がそのシミをペンキで塗りつぶしてしまったんですね。
すると今度は、三時ババアは3階から追い出されて、1階のトイレに現れるようになったというんです。
さらに、渡り廊下近くの階段の3段目にも三時ババアの顔のシミが現れたという話もあります。
各地での派生バージョン
三時ババアの話は全国に広がる中で、いろいろなバリエーションが生まれました。
山梨県バージョン
山梨県のある学校では「三時ババ」という名前で呼ばれていて、老婆の声で「出してくれよさ」という不気味な言葉が聞こえるそうです。
時間違いバージョン
- 四時ババア:4時に現れる(四次元と関連づけられることも)
- 四次元ババア:子どもを四次元空間に引きずり込む
正体についての諸説
三時ババアの正体については、いくつかの説があります。
雨漏りのシミ説
最も有力なのが、天井や壁にできた雨漏りのシミが老婆の顔に見えるという説。実際、福米東小学校でもこの説が語られていました。
トイレの花子さんとの関連説
同じトイレに現れる怪異として、花子さんとセットで語られることもあります。
言葉遊び説
関西地方では排泄物を「ババ」と呼ぶことから、トイレとババアを結び付けた言葉遊びという説もあるんです。
現代への影響
三時ババアの伝説は、現代でも形を変えて語り継がれています。
学校の怪談を題材にした映画やアニメ、ゲームなどにも登場し、日本のホラー文化の重要な一部となっています。
特に「3」という数字へのこだわりや、日常空間であるトイレが恐怖の舞台になるという設定は、多くの作品に影響を与えているんですね。
まとめ
三時ババアは、1970年代から語り継がれてきた日本の代表的な学校怪談です。
重要なポイント
- 3時ちょうどに学校のトイレに現れる老婆の怪異
- ドアが開かなくなり、用を足すと解放される
- 鳥取県の小学校での実話が起源とされる
- 正体は雨漏りのシミという説が有力
- 「3」という数字が鍵となる都市伝説
- 全国に広がり様々なバリエーションが生まれた
学校という身近な場所で、決まった時間に起こる怪異だからこそ、多くの子どもたちに恐れられ、語り継がれてきたんでしょうね。
もし学校のトイレで3時を迎えそうになったら…念のため、その時間は避けた方がいいかもしれません。
三時ババアに会いたくなければ、ですけどね。


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