「どうしてお母さんをおんぶしているの?」
もし子供からこんな質問をされたら、あなたはどう感じますか?
特に、母親がその場にいないはずなのに、子供にだけは見えているとしたら…。
全国に伝わる有名な怪談「おんぶ幽霊」は、罪を犯した者への恐ろしい報いを描いた話なんです。
この記事では、日本の怪談の中でも特に背筋が凍る「おんぶ幽霊」について、その恐ろしい姿や特徴、語り継がれる伝承を詳しくご紹介します。
おんぶ幽霊ってどんな怪談?

おんぶ幽霊は、殺された妻や女性の霊が、殺した犯人の背中に取り憑くという全国に伝わる有名な怪談です。
最も恐ろしいのは、犯人本人には霊が見えないのに、純粋な子供の目にだけは見えるということ。特に、殺された母親が父親の背中に取り憑いている姿を、その子供だけが見てしまうという悲劇的な話として知られています。
おんぶ幽霊の基本情報
- 殺人事件が引き金となる怪談
- 被害者の霊が加害者の背中に取り憑く
- 子供や霊感のある人にだけ見える
- 明治時代から伝わる古い怪談
- 全国各地に類似の話が存在
この怪談は、罪を隠そうとしても必ず報いを受けるという教訓も含んでいるんです。
霊はどんな姿で現れるの?
おんぶ幽霊の姿は、見る人によって少し違いがありますが、共通する特徴があります。
霊の恐ろしい姿
- 背中にしがみついている女性の姿
- 殺された時の状態のまま現れる
- 血まみれの姿で現れることも多い
- おんぶされているような格好
- 加害者の肩越しから顔を覗かせている
最も恐ろしいのは、霊がまるで生きているかのように父親におんぶされている姿で見えること。
子供には、母親がいつも通り父親の背中にいるように見えるんです。
典型的なおんぶ幽霊の話
全国に伝わる最も有名な話をご紹介しましょう。
ある家族の悲劇
ある地域に、夫婦と一人息子の3人家族が住んでいました。
- 夫婦が些細なことでケンカをする
- カッとなった夫が妻を殺してしまう
- 死体を床下に埋めて隠す
- 息子には「お母さんは仕事で遠くへ行った」と嘘をつく
- 息子が不思議そうに質問する:「どうしてお母さんをおんぶしているの?」
父親には見えない母親の霊が、息子にだけは見えていたんです。
各地に伝わる類似の話
おんぶ幽霊の話は、全国各地で様々なバリエーションがあります。
地域別の伝承
- 温泉宿の話:宿に来た客の背中に血まみれの女の霊が取り憑いていた
- 1949年栃木県:高等学校での事件として記録(最古の記録)
- 1980年代:松谷みよ子の民話集に収録
- 1998年:夕食時に子供が父親に質問する形式の話
どの話も共通しているのは、罪を犯した者は必ず報いを受けるということです。
まとめ
おんぶ幽霊は、隠された罪が必ず明らかになることを教えてくれる恐ろしい怪談です。
重要なポイント
- 殺された妻や女性の霊が背中に取り憑く
- 明治時代から伝わる歴史ある怪談
- 全国各地に類似の話が存在
- 罪の報いを描いた教訓的な話
この怪談が長く語り継がれているのは、単なる恐怖話ではなく、罪を犯してはいけないという強いメッセージが込められているからかもしれません。
もし誰かの背中に何かが見えたとしても、それは見間違いだと信じたいですね。
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