北欧神話の中で最も有名な神様の一人、オーディンをご存知ですか?
この神様は「片目の神」として多くの物語や映画、ゲームに登場します。
でも、なぜオーディンは片目なのでしょうか?
実は、その背景には深い意味を持つ物語があります。
この記事では、北欧神話初心者の方でもわかりやすく、オーディンの片目の伝説について解説します。
オーディンってどんな神様?

北欧神話の最高神
オーディンは、北欧神話(ゲルマン神話)における最も重要な神様です。
オーディンの役割と特徴:
- 最高神:神々の王として君臨
- 戦争の神:戦いを司る力を持つ
- 知恵の神:あらゆる知識を求める探求者
- 魔術の神:ルーン文字や呪術の使い手
- 詩の神:詩歌と文学の守護者
オーディンの家族
妻と子どもたち:
- 妻フリッグ:愛と結婚の女神
- 息子バルドル:光と純潔の神
- 息子トール:雷神、ハンマーを持つ力強い神
- 養子ロキ:いたずら好きの神
オーディンの見た目と持ち物
特徴的な姿:
- 片目:右目または左目がない(物語により異なる)
- 長いあごひげ:知恵と威厳の象徴
- 長いローブ:旅人の姿で現れることが多い
- つば広帽子:正体を隠すために使用
愛用の品々:
- グングニル:決して的を外さない魔法の槍
- スレイプニル:8本足の魔法の馬
- フギンとムニン:2羽のカラス(思考と記憶を表す)
片目になった物語:ミーミルの泉での出来事

知恵への渇望
オーディンは、神々の王でありながら、常に「もっと深い知恵を得たい」と願っていました。
彼はとにかく知識に貪欲で、 知識のためにどこまでも努力します。
ミーミルの泉との出会い
ある日、オーディンはミーミルの泉という特別な泉の存在を知りました。
ミーミルの泉とは:
- 世界樹ユグドラシルの根元にある神聖な泉
- 知恵と記憶の源とされる聖なる水
- 一口飲めば、世界のあらゆる知識を得られると言われていた
- 過去、現在、未来のすべてが見えるようになる
泉の守護者ミーミル:
- 古い巨人族の生き残り
- 首だけの姿で泉を守っている(様々な説がある)
- 無限の知恵を持つが、決して簡単には分け与えない
- 何よりも公正で、対価なしには何も与えない
運命の交渉
オーディンはミーミルの泉を訪れ、その水を飲ませてもらおうと願い出ました。
ミーミルは、「知恵の代価として汝の目を一つ差し出せ」と要求します。
オーディンは迷うことなく、自らの手で片目をえぐり取り、ミーミルに差し出しました。
知恵の獲得
片目を差し出したオーディンは、ミーミルの泉の水を飲むことを許されました。
これによってオーディンは知恵と膨大な知識を得た。
他の北欧神話での知恵の探求

ルーン文字の獲得
オーディンは片目を失った後も、さらなる知恵を求め続けました。
世界樹での苦行:
- 9日9夜、世界樹ユグドラシルに自分を吊るす
- 食べ物も水も取らず、自分を槍で刺して苦行
- この苦行の結果、ルーン文字の秘密を獲得
ルーン文字とは:
- 古代北欧の文字体系
- 単なる文字ではなく、魔術的な力を持つ記号
- 占いや呪術、治療などに使用された
詩の蜜酒の物語
詩の蜜酒:
- 飲むと詩人になれる魔法の蜜酒
- 巨人族が所有していた貴重な宝物
- オーディンは変身術を使って盗み出すことに成功
最後に
オーディンは本当に知識欲が凄まじい神様で、彼は知恵と知識のために片目を差し出しました。
これがオーディンが片目の理由です。
ここまで読んでいたただきありがとうございました。
この記事が少しでも役に立ったら嬉しいです。
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