【海のネッシー⁉】謎の水棲獣「モーゴウル」とは?目撃情報と正体の謎に迫る!

神話・歴史・伝承

静かな湾に突然現れる、長い首を持つ巨大な影…

1975年、イギリス南西部の海で、人々を震え上がらせる不気味な生物が目撃されました。

それは「モーゴウル」と呼ばれる謎の水棲獣です。

この記事では、ファルマス湾に現れる海の怪物「モーゴウル」について、その姿や目撃情報、正体の謎を詳しくご紹介します。

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概要

モーゴウルは、イギリス南西部・コーンウォール地方のファルマス湾に棲息するとされる未確認生物(UMA)なんです。

名前の由来は、コーンウォールの古い言葉で「海の巨人(Sea Giant)」を意味しています。

1975年9月に正式な目撃報告が始まりましたが、実は地元では100年以上も前から存在が噂されていた伝説的な生物でした。

モーゴウルの基本データ

  • 体長:4〜18メートル(目撃証言により幅がある)
  • 目撃年代:1975〜1985年(特に1976年に集中)
  • 目撃場所:イギリス・コーンウォール州ファルマス湾
  • 別名:「海のネッシー」(ネス湖のネッシーに似ているため)

興味深いのは、この生物がプレシオサウルスタイプの首長竜に似ているとされることです。海に住む巨大生物なのに、シーサーペント(海蛇)型ではなく、恐竜のような姿をしているんですね。

姿・見た目

モーゴウルの姿は、目撃者たちの証言からかなり詳しく分かっています。

モーゴウルの外見的特徴

  • 頭部:小さめで、角のようなものが生えている
  • :非常に長く、海面から突き出している
  • 首の表面:長い毛が生えているように見える
  • 背中:2つのコブがある
  • 皮膚:黒または茶色で、アシカのような質感

最も特徴的なのは、やはりその長い首でしょう。

1975年9月の最初の目撃では、海面から突き出た長い首に長い毛のようなものが生えていたと報告されています。この首の先には小さな頭部があり、角のような突起物も確認されました。

体全体の印象としては、ネス湖のネッシーに非常によく似ているんです。そのため「海のネッシー」という愛称で呼ばれることもあります。

ただし、目撃者によって体長の推定が大きく異なり、4メートルから18メートルまで幅があるのが謎を深めています。

特徴

モーゴウルには、他の水棲UMAとは違う独特の特徴があります。

季節性のある出現パターン

最大の特徴は、特定の時期に目撃が集中することなんです。

目撃報告の多くが9月に集中しており、これは非常に興味深いパターンですね。この事実から、一部の研究者は次のような仮説を立てています。

  • 普段は深海で生活しているため人目につかない
  • 産卵や子育てのために特定の季節だけ湾内に移動してくる
  • 繁殖行動に伴う季節的な回遊を行う生物である可能性

実際に自然界には、こうした性質を持つ生物が存在します。たとえば、メキシコのカリフォルニア湾で出産・子育てを行うコククジラなどが良い例です。

大きさの違い

もう一つ注目すべき点は、目撃される個体のサイズがバラバラだということ。

1976年9月には、ホテル従業員のロイ・ピーターズがスキューバダイビング中に、体長約150センチのヘビのような生物を海中で目撃しています。これは他の目撃談(4〜18メートル)と比べて、はるかに小型です。

この小型個体は、モーゴウルの幼体なのか、それともまったく別の生物なのか、現在も結論は出ていません。

伝承

モーゴウルの目撃報告は、1975年から1980年代にかけて集中しています。

1975年:最初の公式目撃

記録に残る最初の目撃は、1975年9月にファルマス湾で発生しました。

目撃者は、海面から突き出た長い首と、角のような突起を持つ小さな頭部を確認しています。ただし、地元の言い伝えによれば、この正式な報告の100年以上前から、湾内に怪物が現れるという噂は存在していたそうです。

1976年:目撃ラッシュの年

翌年の1976年は、まさに目撃情報のピークでした。

3月:ロゼミュリオン岬での撮影

最初の事件は3月に起こりました。湾内のロゼミュリオン岬で、ある女性が怪物を目撃し、写真の撮影に成功したんです。

この時の怪物は、「餌を狙う象のような姿」だったと証言されています。

9月:目撃情報の集中

特に9月には、数件の目撃報告が立て続けに寄せられました。

ほとんどが湾内で目撃された長い首の怪物でしたが、前述のロイ・ピーターズによる小型個体の目撃(9月9日・グリービー岬)は、他とは異なる特徴的なケースでした。

11月17日:クラークとシールズの目撃

雑誌編集者のデレック・クラークと地元の芸人ドク・シールズが、ファルマス湾に注ぐヘルフォード川の河口付近で怪物の姿を確認しました。

クラークは写真撮影を試みましたが、残念ながらカメラにトラブルが発生し、撮影された写真は資料として信頼できるレベルではありませんでした。この日はシールズを誘って取材に訪れていたため、非常に惜しい結果となりました。

1977年以降:小型化と沈静化

1976年をピークに、翌年からは目撃される個体がやや小型になっていきます。

そして1985年頃を最後に、新たな確実な目撃情報は途絶えているのが現状です。

地元での扱い

地元の漁師たちは、悪天候や不漁をモーゴウルの出現のせいにすることもあったそうです。これは古くから続く海の怪物伝説と、漁師文化が結びついた興味深い例ですね。

現在でも、ロゼミュリオン・ヘッドとトール・ポイント間の海岸線は、「モーゴウルの1マイル(Morgawr’s Mile)」という愛称で親しまれています。

起源

モーゴウルの正体については、いくつかの説が提唱されています。

プレシオサウルス生き残り説

最も有力な説の一つが、古代の海棲爬虫類プレシオサウルスの生き残りだという仮説です。

モーゴウルとネッシーの共通点

  • 長い首
  • 背中の2つのコブ
  • 小さな頭部
  • 首長竜のようなシルエット

これらの特徴が、同じイギリスの未確認生物であるネス湖のネッシーと驚くほど一致しているんですね。そのため、両者は同じタイプの生物ではないかと考える研究者もいます。

ただし、プレシオサウルスは約6600万年前に絶滅したとされており、現代まで生き延びている可能性は科学的には極めて低いとされています。

巨大ウミヘビ説

もう一つの有力な説が、巨大なウミヘビだという仮説です。

この説を支持する根拠として、ロイ・ピーターズの目撃証言があります。彼は海中でヘビのような生物の全身を確認しており、他の目撃者が「海面から突き出た一部分だけを見た」のとは異なります。

全身を観察できた唯一のケースということで、ウミヘビ説はかなり有力といえるでしょう。

深海生物の季節回遊説

目撃が9月に集中しているという事実から、次のような興味深い仮説も提唱されています。

深海生物説のポイント

  • 普段は深海に生息しているため目撃されない
  • 繁殖期(産卵・子育て)に浅い湾内へ移動
  • 季節的な回遊パターンを持つ生物
  • 幼体と成体でサイズが大きく異なる

この説が正しければ、小型個体(ピーターズの目撃)はモーゴウルの幼体である可能性が高まります。自然界には確かにこうした生態を持つ生物が存在するので、完全には否定できない説なんです。

ホax(でっち上げ)説

実は、学術的にはモーゴウルはホaxだったという指摘もあります。

2022年の学術論文では、地元の作家であるトニー・シールズ(Tony ‘Doc’ Shiels)が、この話を創作した可能性が指摘されているんです。

ホax説の根拠

  • シールズが1976年に「モーゴウル」という名前を作った
  • 彼が新聞社に送った写真は「メアリーF」という匿名人物によるものとされた
  • シールズ自身も1976年7月にモーン近くで写真を撮影したと主張
  • これらの写真の信憑性に疑問がある

ただし、シールズ以外にも多数の目撃者がいることから、すべてがホaxとは断定できないのが現状です。

まとめ

モーゴウルは、イギリスの海に現れる謎多き水棲獣です。

重要なポイント

  • コーンウォール語で「海の巨人」を意味する未確認生物
  • 1975年から1980年代にかけてファルマス湾で多数目撃された
  • 長い首と背中の2つのコブが特徴的
  • 「海のネッシー」とも呼ばれるプレシオサウルス型の姿
  • 9月に目撃が集中する季節性がある
  • 正体はプレシオサウルス、巨大ウミヘビ、深海生物など諸説あり
  • 一部はホax(創作)の可能性も指摘されている

1985年以降、確実な目撃情報は途絶えていますが、ファルマス湾の「モーゴウルの1マイル」と呼ばれる海岸線では、今でも時折目撃情報が報告されています。

果たしてモーゴウルは実在するのか、それとも創作なのか。真実は今も海の底に眠っているのかもしれませんね。

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