2001年の春、インドの首都ニューデリーで奇妙な事件が起こりました。
夜な夜な現れては人々を襲う、サルのような謎の怪物。体からは不気味な光を放ち、鋭い爪で人を傷つけたという報告が相次ぎます。
その名はモンキーマン。現地では「バンダル・マーナブ」と呼ばれ、インド中を恐怖に陥れたこのUMA(未確認生物)は、当時「2000年代最大のUMA騒動」として世界中で話題になりました。
この記事では、インドを震撼させた謎の怪物「モンキーマン」について、その姿や特徴、事件の顛末を分かりやすくご紹介します。
概要

モンキーマンは、2001年4月から5月にかけてインドの首都ニューデリーに出没した謎の怪物です。
夜間に街に現れ、外で眠っている人々を襲撃。爪でひっかいたり、噛みついたりしたという目撃情報が次々と寄せられました。この騒動は警察が捜査に乗り出すほどの大事件に発展し、懸賞金までかけられる事態となっています。
最終的に350件以上の目撃情報と、約60件の負傷報告が集まりましたが、物的証拠は一切見つからず、事件は謎に包まれたまま幕を閉じました。
姿・見た目
モンキーマンの外見は、目撃者によって異なる部分もありますが、主な特徴は以下のとおりです。
モンキーマンの外見的特徴
- 体長:約1.5m〜1.8m
- 体毛:黒い毛に覆われている
- 上半身:サルのように毛深い
- 下半身:人間に似た形
- 手:鋭い爪を持つ
- 発光:体から赤や青の光を放つ
興味深いのは、目撃情報に一貫性がないことなんです。
ある人は「ヘルメットを被っていた」と言い、別の人は「ズボンを履いていた」と証言しています。中には「孫悟空みたいだった」という人もいたそうです。
また、英語圏の報道では「金属製の爪を持ち、胸に3つのボタンがついていた」という報告や、「ローラースケートを履いていた」という奇妙な目撃談も記録されています。
特徴
モンキーマンには、いくつかの特徴的な行動パターンがありました。
夜行性の襲撃者
モンキーマンが活動するのは、決まって夜間でした。当時のニューデリーは暑さが厳しく、多くの人が涼を求めて家の屋上で眠っていたんですね。モンキーマンは、そうした無防備な人々を狙って襲撃したとされています。
驚異的な身体能力
目撃者の証言によると、モンキーマンは家屋の屋根を伝って自在に移動していたそうです。高い跳躍力を持ち、建物から建物へと飛び移ることができたと言われています。
発光する体
他のUMAにはあまり見られない特徴として、体から赤や青の光を発していたという報告があります。夜の闘で光る怪物の姿は、人々の恐怖をさらに煽ったことでしょう。
伝承

モンキーマン騒動は、わずか2ヶ月ほどの出来事でしたが、その影響は甚大でした。
騒動の始まり
2001年4月、最初の目撃情報がニューデリーで報告されました。屋上で寝ていた人が「毛むくじゃらの怪物に襲われた」と訴えたのが始まりです。
パニックの拡大
この情報がテレビや新聞で大々的に報道されると、街はパニック状態に陥りました。「モンキーマンが出た」という噂を聞いて慌てた人々が、屋根から転げ落ちたり、階段で転倒したりする事故が続出。2〜3人の死者が出たとも言われていますが、これらはすべて二次被害によるものでした。
警察の介入
当初、警察は「ただの噂」として注意喚起するにとどめていました。しかし、「光る生物にひっかかれた」という被害届が出されたことで捜査を開始。モンキーマンの似顔絵を公開し、5万ルピーの懸賞金をかけて情報提供を呼びかけました。
突然の終息
ところが、捜査が本格化すると目撃情報はぱったりと途絶えてしまいます。毛深い体を持つはずなのに体毛は残っておらず、跳躍力があるはずなのに足跡も見つからない。何の手がかりもないまま、モンキーマン騒動は静かに幕を閉じたのです。
起源・正体
モンキーマンの正体については、さまざまな仮説が唱えられています。
主な正体説
| 仮説 | 説明 |
|---|---|
| 集団ヒステリー説 | 警察が最終的に出した結論。架空の存在への恐怖が集団パニックを引き起こした |
| 人間によるいたずら説 | ヘルメットやズボンの目撃情報から、人間の仮装だった可能性 |
| サルの誤認説 | 実際のサルを暗闘で見間違えた |
| ロボット説 | サル型ロボットを使ったいたずらだったという説 |
| 未知の生物説 | まだ発見されていない獣人タイプの生物 |
| 動物兵器説 | 軍事目的で作られた生物兵器という陰謀論的な説 |
警察の公式見解
地元警察は最終的に、モンキーマン騒動を「集団ヒステリー」と結論づけました。
その根拠として挙げられたのは以下の点です。
- 途中から目撃情報が突然なくなった
- 目撃者の証言に一貫性がなかった
- 物的証拠が一切見つからなかった
また、「電力供給を得るためのデマだったのでは?」という説もあります。騒動が起きた地域には、捜索や取材のために24時間体制で電気が供給されるようになったからです。
真相は闇の中
結局のところ、モンキーマンが本当に存在したのか、それとも人々の恐怖が生み出した幻だったのか、真相は今も分かっていません。写真や映像といった決定的な証拠がないまま、この事件は都市伝説として語り継がれることになりました。
まとめ
モンキーマンは、2001年にインド・ニューデリーを恐怖に陥れた謎のUMAです。
重要なポイント
- 2001年4月〜5月にニューデリーで目撃が相次いだ
- 体長約1.5〜1.8m、黒い毛に覆われた半獣半人の姿
- 体から赤や青の光を放ち、鋭い爪で人を襲った
- 350件以上の目撃情報と約60件の負傷報告があった
- パニックによる二次被害で死者も出た
- 物的証拠がなく、警察は「集団ヒステリー」と結論
- 真相は現在も謎のまま
たった2ヶ月の騒動でしたが、モンキーマンは21世紀最初の大規模UMA事件として、今も世界中のUMAファンの間で語り継がれています。もしかしたら、インドのどこかで今も息を潜めているのかもしれませんね。


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