机の上で10円玉に指を置いて「こっくりさん、こっくりさん、おいでください」と唱えたことはありますか?
すると10円玉が勝手に動き出し、未来のことや秘密を教えてくれるという不思議な占い。
明治時代から現代まで、多くの人を魅了し続ける降霊術。
この記事では、日本で最も有名な占い遊び「こっくりさん」について詳しくご紹介します。
10円玉が勝手に動く不思議な現象…どうやって行うのでしょうか?
特徴

こっくりさんのやり方と不思議な現象
こっくりさんには、決まったやり方と独特のルールがあります。
準備するもの
- 大きめの紙
- 10円玉(5円玉でも可)
- ペンや鉛筆
紙に書く内容
- 五十音表(あいうえお~)
- 「はい」「いいえ」
- 鳥居のマーク
- 数字(0~9)
- 男・女(聞きたい内容による)
こっくりさんの手順
- 準備
- 机の上に紙を置く
- 中央に10円玉を置く
- 参加者全員で10円玉に人差し指を軽く添える
- 呼び出し
- 「こっくりさん、こっくりさん、おいでください」と唱える
- 10円玉が動き始めたら成功
- 質問
- 1人ずつ順番に質問する
- 10円玉が文字を指して答える
- 「はい」「いいえ」で答えられる質問も可能
- 終了
- 「こっくりさん、お帰りください」と唱える
- 10円玉が鳥居に戻ったら終了
- 必ず帰ってもらうことが重要
起こる現象と注意点
不思議な現象
- 誰も動かしていないのに10円玉が動く
- 知らないはずの情報を答える
- 未来のことを当てる
危険性
- 霊が帰らないことがある
- 参加者が体調不良になる場合も
- 学校で禁止されることが多い
科学的には「オートマティスム」などの無意識に体が動く現象とされていますが、実際に体験した人の中には説明できない出来事に遭遇した人も多いんです。
なぜ明治時代に日本に伝わったのか…その歴史的背景とは?
伝承

こっくりさんの起源と広まり
こっくりさんには、興味深い歴史と様々なバリエーションがあります。
西洋から日本への伝来
1884年の出来事 伊豆半島の下田沖に漂着したアメリカの船員が、本国で流行していた「テーブル・ターニング」を地元住民に見せたのが始まりです。
日本での変化
- 当時の日本にはテーブルが普及していなかった
- 代わりにお櫃(おひつ)を3本の竹で支える形で実施
- お櫃が「こっくり、こっくり」と傾く様子から命名
時代による流行の変遷
明治~大正時代
- 港町を中心に全国へ拡散
- 大人の間で降霊術として流行
1970年代の大ブーム
- つのだじろう『うしろの百太郎』で紹介
- 少年少女の間で爆発的人気
- 学校での禁止令が続出
現代
- インターネットで情報共有
- 様々なローカルルールが存在
バリエーションと海外版
日本のバリエーション
- エンジェルさま:鳥居の代わりにキューピッド
- キューピッドさま:恋愛専門
- 花子さん版:トイレの花子さんを呼ぶ
海外版
- 韓国:分身娑婆(ブンシンサバ)
- 台湾:碟仙(ディエシェン)
- アメリカ:ウィジャボード(元祖)
戦時中のエピソード
第二次世界大戦中、兵士たちがこっくりさんで「原爆が落ちるか」を占い、「落ちる」と答えられたという話も残っています。このように、こっくりさんは単なる遊びを超えて、人々の不安や希望を映し出す存在でもあったんですね。
こっくりさんってどんな占い?
こっくりさんは、霊を呼び出して質問に答えてもらう占い・降霊術の一種です。
明治時代から日本で行われるようになり、現在まで続く長い歴史を持っています。
もともとは西洋の「テーブル・ターニング」という降霊術が起源で、1884年にアメリカの船員が日本に伝えたのが始まりなんです。
「こっくりさん」という名前の由来は、占いの道具が「こっくり、こっくり」と動く様子から。後に「狐狗狸(きつね・いぬ・たぬき)」という漢字が当てられ、動物霊が現れるという説も生まれました。
特に1970年代には、つのだじろうの漫画『うしろの百太郎』で紹介されて大ブームになったんですね。
まとめ
こっくりさんは、西洋の降霊術が日本独自の文化として発展した、歴史ある占い遊びです。
重要なポイント
- 明治時代(1884年)にアメリカから伝来
- 元は西洋の「テーブル・ターニング」
- 道具が動く様子から「こっくり」と命名
- 「狐狗狸」の漢字で動物霊を表す
- 10円玉と五十音表を使う占い
- 1970年代に大ブーム
- 科学的にはオートマティスム現象
- 世界各国に類似の占いが存在
こっくりさんは、単なる占いではなく、日本の近代化と共に歩んできた文化現象といえるでしょう。
もし試してみる機会があったら、必ず「お帰りください」と言うのを忘れないでくださいね。
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