突然の強風に身を包まれた瞬間、なぜか皮膚にスパッと切れたような傷ができている──そんな不思議で恐ろしい体験をしたことはありませんか?
それは「かまいたち」という妖怪の仕業かもしれません。
風と共に現れ、見えない鎌で人を切り裂くこの妖怪は、日本各地の山間部で古くから恐れられてきました。
この記事では、風の刃を操る神秘的な妖怪「かまいたち」について、その正体から現代的解釈まで、詳しく解説していきます。
基本情報

「かまいたち(鎌鼬)」は、強風とともに人を傷つける妖怪です。
- 名称:かまいたち(鎌鼬)
- 登場地域:東北・中部・北陸など日本各地
姿・見た目
かまいたちは、普段は目に見えない存在ですが、伝承や創作では次のように描かれています。
基本的な外見
- 細長い体で鋭い鎌のような前足を持つイタチ
- 風に乗って飛ぶ小さな獣
- 三体で行動する”三兄弟”説もあり
特徴
かまいたちの行動はシンプルながら、とても恐ろしいです。
主な現象
- 突然、風が吹いた瞬間に皮膚が切れている
- 痛みは少なく、血も出ないことが多い
- 傷は鋭く、スパッと切れているが、何に切られたかわからない
また、一説では3体で動き、それぞれの役割があると言われています。
伝承

かまいたちに関する伝承は、日本各地にあります。
なぜか出来た切り傷
ある男性が、冬の日に強い風に遭遇しました。
風が止んだ後、そのまま家に帰ると、妻がとても焦っていた。
「その怪我はどうしたの!」
妻に言われて男が足を見ると、そこに三本の平行な切り傷ができていることに気づきました。
傷は痛みもなく、血も出ていませんでしたが、非常に鋭い切り口でした。
これはかまいたち三兄弟の仕業で、長男が転ばせ、次男が切り、三男が薬を塗ったから血が出ていないのだ。
暦
かまいたちは暦に関連のある伝承がいくつか残されている。
- 暦を踏みつけた人間の元に現れる
- 焼いた暦の炭をつけると、かまいたちを防げる
- 古い暦を焼いて傷口につけると治る
まとめ
かまいたちは、痛みのない傷をいつの間にか作っている妖怪です。
重要なポイント
- 基本は姿が見えないが、手先が鎌のイタチとして描かれる
- 突風と共に現れて、痛みと傷のない傷を与える
- 一説では、三兄弟で動く
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