節分の夜にトイレに入ったとき、突然お尻を撫でられたらどう思いますか?
昔の人々にとって、それは単なる偶然や錯覚ではありませんでした。
それは不思議な妖怪「かいなで」の仕業だったのです。
この記事では、現代の学校の怪談のルーツにもなった妖怪「かいなで」について詳しくご紹介します。
かいなでってどんな妖怪なの?

かいなで(カイナゼとも呼ばれる)は、節分の夜にトイレで人のお尻を撫でる妖怪です。
京都を中心とした関西地方に古くから伝わる妖怪で、現代の学校の怪談「赤い紙、青い紙」の元になったとされています。この妖怪は直接的な害を与えるというよりも、人を驚かせたり困らせたりする存在として語られてきました。
姿・見た目
かいなでの具体的な姿については、詳しい記録があまり残されていません。多くの場合、姿を現すことなく、ただその行為だけが語り継がれています。
特徴
かいなでには明確な行動パターンがあります。
- 時期: 節分の夜に限定
- 場所: トイレ(便所)
- 行動: 人のお尻を撫でる
対処法
昔から伝わる対処法として、「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」と唱えると、この怪異を避けられるとされていました。
この呪文が後に学校の怪談「赤い紙、青い紙」へと変化していったのです。
伝承
かいなでの伝承は、現代の学校の怪談と深い関係があります。
学校の怪談への変化
元の伝承(京都)
- 節分の夜に便所でかいなでが尻を撫でる
- 「赤い紙やろうか、白い紙やろうか」で退避可能
現代の学校の怪談
- 学校のトイレで「赤い紙が欲しいか?青い紙が欲しいか?」
- どちらを選んでも恐ろしい結末が待っている
対処法の呪文がいつの間にか恐ろしい選択肢に変わってしまったのです。
文化的背景
節分は邪気を払う行事でありながら、同時に妖怪が現れやすい夜ともされていました。特にトイレは古来より異界との境界とされ、様々な怪異が起こる場所として恐れられていたのです。
まとめ
かいなでは、現代の学校の怪談の直接的なルーツとなった興味深い妖怪です。
元々は対処法まで備わった比較的害の少ない妖怪でしたが、時代を経るにつれて恐ろしい都市伝説へと変化していきました。
ポイント
- 節分の夜にトイレでお尻を撫でる妖怪
- 昭和ごろから学校の怪談のひとつとなった
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