象の頭を持つ愛らしい神様「ガネーシャ」。
このガネーシャ、実はインド神話の中でもとても興味深い家族の物語を持っているんです。
父親は、破壊と再生を司る恐ろしくも偉大な神様「シヴァ」。
そして母親は、優しさと強さを兼ね備えた女神「パールヴァティ」です。
「なぜ象の頭なの?」
「父と子の間に何があったの?」
そんな疑問にお答えしながら、この記事ではガネーシャとシヴァの親子関係をわかりやすく解説していきます。
ガネーシャってどんな神様?
見た目の特徴と意味
- 象の頭
- 太った体
- 片方だけの牙
- ネズミの乗り物
ガネーシャの役割
障害を取り除く神(ヴィグネーシュヴァラ)
- 新しいことを始めるときに祈りを捧げる
- 受験、就職、結婚などの人生の節目で頼りにされる
知恵と学問の神
- 学生や研究者に特に人気
商売繁盛の神
- 商売人や起業家の守り神
ガネーシャの衝撃的な誕生物語

垢から生まれた息子
昔々、シヴァ神の妻であるパールヴァティは、夫の留守中にお風呂に入ろうとしていました。
「誰にも邪魔されずに、ゆっくりお風呂に入りたいな」
そこでパールヴァティは、体を洗ったときに出た垢や泥を集めて、かわいらしい男の子の人形を作りました。
そして、その人形に命を吹き込んだのです。
生まれたばかりのガネーシャの特徴
- とても美しい少年の姿
- 母パールヴァティに深く愛される
- 忠実で責任感の強い性格
「あなたは私の息子です。お風呂の番をして、誰も入れないでください」
ガネーシャは母の命令を忠実に守り、浴室の前で見張りをしていました。
父シヴァとの衝撃的な出会い
しばらくして、長い修行から帰ってきたシヴァ神が家に戻りました。
自分の家の前で、見知らぬ少年が立ちはだかっているのを見て、シヴァは驚きます。
シヴァが家の中に入ろうとしますが、ガネーシャは彼を通しませんでした。
シヴァの困惑
- 自分に息子がいることを知らない
- 見知らぬ少年に家への立ち入りを拒まれる
- 段々と怒りが込み上げてくる
「私はこの家の主人、シヴァだ!私を通さないとは何事か!」
しかし、ガネーシャは一歩も引きませんでした。
母の命令を守ることが最優先だったからです。
悲劇的な展開
怒りに燃えたシヴァは、ついに武器を振り上げて、ガネーシャの首を切り落としてしまいました。
さらには、その頭を遠くに投げ捨てます。
お風呂から出てきたパールヴァティが見たのは、愛する息子の変わり果てた姿でした。
パールヴァティの怒りと悲しみ
- 母としての深い愛情から生まれた怒り
- 世界を破壊するほどの激しい感情
- シヴァに対する強い抗議
「あなたは何ということをしたの!私の大切な息子を!」
パールヴァティの怒りは凄まじく、シヴァは息子を蘇らせるために頭を探しに行きました。
象頭での復活
大慌てのシヴァはとにかく急いでガネーシャの頭を探すのですが、見つけられませんでした。
どうしようかな・・・と迷っていたその時、目の前に象がいました。
シヴァはその象の頭を切り飛ばし、ガネーシャの体に取り付け、神通力で復活させたのです。
こうして、ガネーシャはゾウの頭になったのです。
ガネーシャ一家とその役割

- シヴァ(父):破壊と変革の力
- パールヴァティ(母):創造と育成の力
- ガネーシャ(息子):知恵と調和の力
- スカンダ(弟):勇気と行動の力
この家族は、それぞれが違う役割を持ち、重要な地位に立っています。
最後に
ガネーシャとシヴァの親子物語は、現代人から見てもとても面白い話。
また、この物語は「ガネーシャの頭はなぜゾウなの?」というのを説明する神話でもあります。
余談:シヴァはやばい?
この話を最初聞いた時、「シヴァやばいな〜」と思ったんですけど、よくよく考えたら流れとしては理解できる。
だって、家に帰ったら知らない男が、妻が入浴中の風呂の前で立ってるんですよ?
首を切り飛ばすのはやりすぎにしてもそりゃキレますよ。
それも自分の知らないところで妻が子供産んでたとか考えられない(というか考えたくない)。
そうやって考えていくと、シヴァがヤバいわけではないかも?
まぁ、首がないからそこら辺にいるゾウの頭をくっつけようってのはぶっ飛んでますけどね笑
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