北欧神話に登場する神々は数多くいますが、その中でも特別な役割を持つ女神がいます。
それが今回ご紹介する「イズン(Iðunn/Idunn)」です。彼女は神々の若さを守る重要な存在。
その秘密に迫りましょう。
名前の意味
「イズン(Idunn)」という名前は、「若返らせる(者)」という意味があるとされています。
ただ、イズンの名前の意味については諸説あります。
系譜

イズンは、アース神族に属する女神で、神々の中でも特に重要な存在です。
- 父母についての記述は明確ではありません。
- 夫は詩の神「ブラギ」。
イズンの家系はあまり語られていませんが、彼女自身の持つ「若さのリンゴ」が神々にとってなくてはならない宝であるため、重要な地位にいることは確かです。
姿・見た目

イズンは、北欧神話の中で次のように描かれています。
- 若く美しい女性
- 常にリンゴの入ったかごを持っている
- 優しい表情と、温かな雰囲気が特徴
また、彼女のリンゴは特別で、
- 黄金に光る
- 食べると「若さを保つ力」が得られる
という特別な力を持っています。
神格・神性
イズンの神性は、ずばり「若さ」です。
- 彼女の持つリンゴは、神々が若さを保つために欠かせない存在。
- リンゴは「命の象徴」として、多くの神話文化でも神聖視されています。
イズンの役割:
- 若返りのリンゴの管理
- 神々に定期的にリンゴを配る
- そのリンゴを食べないと、神々も老化する
つまり、イズンは、神々の不老不死のカギを握る存在なのです。
神話

イズンに関する有名な神話といえば、「誘拐事件」の話です。
主なエピソード:イズン誘拐事件
- 巨人スィアチに命令されてロキが、イズンを騙して連れ出す
- 巨人によってイズンがアースガルズ(神界)からさらわれる
- 神々が一気に老けて弱体化してしまう
- 慌てた神々が、関与したロキを脅迫
- ロキがイズンを連れ戻してくる
- 神々によって誘拐犯スィアチは焼かれる
- イズンが元の場所に戻り、りんごによって神々の若さが回復!
この事件から分かるのは、イズンの重要性。
また、この一連の物語は季節の移り変わりを表現しているという話もある。
まとめ
項目 | 内容まとめ |
---|---|
名前の意味 | 「若返らせる(者)」(諸説あり) |
系譜 | 夫はブラギ、その他の家系は不明だが重要な地位にある |
見た目 | 金髪の若く美しい女性、黄金のリンゴを持つ |
神格 | 若さを司り、りんごで神々に若さを与える女神 |
神話 | 誘拐事件で彼女が不在になると、神々が一気に老化した話が有名 |
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