「ヒョーヒョー」という不思議な鳴き声を聞いたことはありませんか?
九州地方の水辺では、古くからそんな鳴き声を上げる妖怪の話が語り継がれています。
それが「ひょうすべ」です。
ひょうすべは河童の仲間でありながら、独自の特徴を持つ興味深い妖怪です。
毛深い体と人懐っこい性格で、時には人間の生活にひょっこりと顔を出すこともある、ユニークな存在として親しまれています。
この記事では、九州地方に根ざした水辺の妖怪「ひょうすべ」について、その姿から興味深い習性、そして地域に残る伝承まで、詳しくご紹介します。
ひょうすべってどんな妖怪?
ひょうすべとは、主に九州地方に伝わる水辺の妖怪で、河童の仲間として親しまれながらも、独自の特徴を持っている存在です。
- 主な生息地:佐賀県、宮崎県を中心とした九州各地
- 漢字表記:兵主部(ひょうすべ)、兵揃(ひょうすべ)
- 性格:いたずら好きだが基本的に無害
名前の由来と意味
- 音から生まれた名前説:ひょうすべの名前で最も有力な説は、その特徴的な「ヒョーヒョー」という鳴き声に由来するというものです
- 神話的起源説:兵主神(ひょうずしん)という古代中国の戦いの神より古い起源を持つという説もあります
名前とは別に、ひょうすべの起源は水神だとする話もあります。
姿・見た目
ひょうすべの見た目は、一言でいうと「毛深い河童」といった印象です。
主な特徴
- 禿頭(つるっとした頭)
- 毛深い体
伝承
以下は、主な伝承です。
- ナスを好む
- 川と山を行き来する
- 人間の風呂に入っていく
ひょうすべの入った風呂にはたくさんの毛が残っているそうです。
その風呂の湯に触れた馬は死んでしまうそうです。
まとめ
重要なポイント
- 九州地方特有の水辺の妖怪
- 河童の仲間だが独自の特徴を持つ
- 「ヒョーヒョー」という特徴的な鳴き声
- 毛深い体と禿頭の外見
現代でも九州の水辺を訪れる際は、もしかするとどこかで「ヒョーヒョー」という鳴き声が聞こえてくるかもしれません。
そんな時は、この水辺の住人のことを思い出してみてください。
きっと、その場所がより特別な意味を持って感じられることでしょう。
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