学校の保健室で一人で休んでいるとき、ふと隣のベッドを見ると、誰もいないはずなのに布団がふくらんでいる…そんな不思議な体験をしたことはありませんか?
「苦しい…助けて…」という声まで聞こえてくるというこの怪異には、実は悲しい少女の物語が隠されているんです。
この記事では、学校の怪談として語り継がれる「保健室の眠り姫」について、その特徴や背景にある伝承を詳しくご紹介します。
概要

保健室の眠り姫は、ある学校の保健室に現れるとされる怪異です。
学校の怪談の中でも、特に「保健室」という身近な場所を舞台にしていることから、多くの生徒たちの間で語り継がれてきました。
この怪異の最大の特徴は、実際に亡くなった少女の霊が現れるという点にあります。
単なる怪奇現象ではなく、かつてその学校で起きた悲劇と深く結びついているんですね。
保健室の眠り姫の特徴
- 出現場所:学校の保健室のベッド
- 発生条件:一人でベッドに横になっているとき
- 現象:隣のベッドの布団が人が寝ているようにふくらむ
- 聞こえる声:「苦しい…助けて…」という苦しげな声
- 確認すると:布団をめくっても誰もいない
怖いのは、この声が本当に助けを求めているように聞こえるということ。でも、心配して駆け寄っても、そこには何もないんです。
伝承
なぜ「眠り姫」と呼ばれるの?
この怪異が「眠り姫」と呼ばれる理由には、悲しい物語があります。
かつてその学校では、学芸会で童話『眠り姫』の劇が上演されました。主役の眠り姫を演じたのは、一人の少女だったんです。
劇は無事に終わりましたが、彼女は演技を終えた後、急に体調を崩してしまいました。
悲劇の始まり
体調を崩した少女は、保健室のベッドで休むことになりました。
しかし、運悪くそのとき保健室には誰もいなかったんです。
少女は一人で横になっている間に急性心不全を起こしてしまいました。急性心不全とは、心臓が突然正常に動かなくなる病気のことです。
誰にも気づかれないまま、少女はそのまま息を引き取ってしまったのでした。
霊となって現れる少女
それ以来、少女の霊は保健室に現れるようになったといいます。
彼女が発する「苦しい…助けて…」という声は、あのとき誰にも助けてもらえなかった最期の瞬間の叫びなのかもしれません。
劇で眠り姫を演じた少女が、今度は本当の「眠り姫」となって保健室に眠り続けている——そう考えると、なんとも切ない話ですよね。
まとめ
保健室の眠り姫は、学校の怪談の中でも特に悲しい背景を持つ怪異です。
重要なポイント
- 保健室で一人で休んでいるときに現れる怪異
- 隣のベッドの布団が人が寝ているようにふくらむ
- 「苦しい…助けて…」という声が聞こえる
- 正体は学芸会で眠り姫を演じた少女の霊
- 急性心不全で亡くなった悲劇が背景にある
- 誰にも助けてもらえなかった無念が今も残っている
もし保健室で休んでいるときに、隣のベッドから何かの気配を感じたら…それは、今も助けを求め続けている少女なのかもしれません。


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