今回は、西洋神話に登場する威厳ある神獣「グリフォン」についてお話しします。
名前の意味

まず、「グリフォン(Griffon)」という名前から見ていきましょう。
古代ギリシャ語の「グリュプス(gryps)」=「曲がったくちばし」に由来します。
これはまさに、グリフォンの象徴ともいえるワシのような鋭いくちばしのことなんです。
出典
グリフォンは、古代ペルシャ・ギリシャ・中東の神話や伝承に登場する伝説の生き物です。
グリフォンの歴史
- 最古の記録 → 紀元前15世紀頃の中東やエジプトの壁画や装飾
- ギリシャ神話 → 「黄金を守る聖獣」として登場
- ローマ神話 → 神々の使いとして活躍
- 中世ヨーロッパ → 王や神の守護獣、紋章のシンボルとして人気
- 現代→ファンタジー作品に登場する強い騎獣・モンスター
つまり、グリフォンは古代から現代まで、ずっと人々に愛され続けている特別な存在なんです。
姿・見た目

グリフォンは、2つの動物の特徴を組み合わせた獣です。
グリフォンの特徴的な姿
- ワシの頭・翼・前足(空を支配する象徴)
- ライオンの胴体・後ろ足・尻尾(大地の王の象徴)
- 時には王冠や鎧をつけた姿で描かれることも
つまり、「空の王(ワシ)」と「陸の王(ライオン)」を融合した、まさに最強の存在なんです。
能力と役割
グリフォンは単なる見た目のインパクトだけでなく、強大な力と高い知性を併せ持った聖獣なんです。
グリフォンの主な能力と役割
- 空を自由に飛び、大地も駆ける
- 鋭い爪とくちばしで獲物を捕らえる
- 神の乗り物、あるいは乗り物をひく
- 神や王の宝を守る
- 王と知識のシンボル(紋章)
さらに中世では、グリフォンは騎士や貴族の紋章にもよく使われました。
また、グリフォンはワシのように空から襲いかかり、その爪で獲物を捕らえます。
逸話

グリフォンには、とても興味深い逸話があります。
「黄金を守るグリフォン」の物語
- 古代ギリシャの北方に貴重な金鉱脈や財宝があった
- グリフォンがその宝を守る聖なる獣として住んでいた
- アリマスポイという部族が宝を盗もうとすると、グリフォンが立ちはだかった
- グリフォンは忠実に宝を守り抜いた
補足
グリフォンには、次のような話も残されている。
- 一説ではインドが生息地
- メス馬との間にヒッポグリフを産む
- メス馬だけは襲わず、彼女たちと交わる
まとめ
グリフォンについて、いかがでしたか?
今回のおさらい
- グリフォンは「曲がったくちばし」という意味
- 古代ペルシャ・ギリシャ神話から中世ヨーロッパまで愛された
- ワシ+ライオン=空と大地の王を融合した姿
- 飛行・戦闘・紋章・守護の能力・役割を持つ
- 黄金の守護獣や神・王を運ぶ存在として活躍
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