「人はなぜ生きるのか?」「死は終わりなのか?」――
そんな深い問いに向き合った世界最古のヒーローがいます。
それが「ギルガメッシュ(Gilgamesh)」です。
彼はメソポタミア神話に登場する実在の王に近い伝説的人物で、彼の物語は今も読み継がれる世界最古の文学「ギルガメシュ叙事詩」として知られています。
この記事では、家族や、姿、性格、そして有名な物語をやさしく紹介して、ギルガメッシュの本当の魅力に迫ります!
家族関係

ギルガメッシュは神と人間の間に生まれた、半神半人(はんしんはんじん)の存在です。
- 母:ニンスン(野牛の貴婦人)
- 父:人間の王ルガルバンダ(後に神のように崇められることもある)
ギルガメッシュは3分の2が神で、3分の1が人間だったとされる。
それが理由で人並外れた力を持っていた。
どんな姿をしているの?

ギルガメッシュは、古代の石の彫刻や粘土板に力強く描かれています。
- たくましい体つきの若い戦士
- 長い髪とひげ
- 手に剣や斧などの武器を持っていることも
- 手にライオンと蛇を抱えている姿が有名
その見た目通り、ギルガメッシュは武勇に優れていました。
どんな性格だったの?
ギルガメッシュは、神に近い力を持つゆえに残虐な暴君でした。
市民の娘や妻を奪い自分の欲望を満たし、男たちには労働を課していました。
また、親友エンキドゥと出会ったあとは、冒険家としての一面を見せます。
『ギルガメシュ叙事詩』のあらすじ(かんたん版)
『ギルガメシュ叙事詩』のあらすじを簡単に見ていきます。
前半:友情と冒険

- ギルガメッシュの横暴を神々が見かね、野生の男エンキドゥを送り込みます
- 二人は戦った後に互いの力を認め親友になり、一緒に怪物フンババを倒します
中盤:死と悲しみ
- ギルガメッシュはイシュタルの求婚を拒絶します(侮辱付きで)
- 激怒したイシュタルが天の牡牛を送り、国民を大量虐殺
- ギルガメッシュとエンキドゥで協力して天の牡牛を倒す
- 神に背いた罪で、エンキドゥが神罰を受けて病気になり死んでしまいます
(ギルガメッシュとエンキドゥの2択で、エンキドゥが罪を背負うことになった) - ギルガメッシュは死の恐怖を実感し、不老不死の秘密を求めて旅に出ます
後半:探求と真実

- 大洪水から生き残った「ウトナピシュティム」に出会い、不老不死の話を聞きます
- 不眠の試練と、若返りの草をとってくる試練に失敗し、不老不死の可能性は無くなった
- 最後は「死を受け入れ、限りある人生を楽しむべきだ」と気づきます
後に、彼は「全てのものを国の果てまで見た人」「全てを味わい全てを知った」などと呼ばれ、彼の偉業は語り継がれることになった。
神格化

ギルガメッシュは、死後に神となったとされる。
その神格は以下の2つ:
- 冥界の神
- ト占いの神
死と向き合った英雄は冥界の神となったのです。(ちょっと皮肉っぽい?)
また、ギルガメッシュは占いとも関連深く、その神格を有すことになった。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
家族 | 母は女神ニンスン、父は人間の王(または神格化された王) |
姿 | たくましい若者、ライオンと蛇を手に持つ姿 |
性格 | 残虐な暴君 |
物語 | 世界最古の叙事詩で、友情・死・生きる意味をテーマに描かれる |
神格 | 後に神格化した際は、 冥界と卜占いの神となる |
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