夜の学校で一人、見回りをしていたら、突然背後に何者かの気配を感じた…そんな経験はありませんか?
振り返ると、そこには白髪の老婆が立っていて、その顔をよく見ると口が耳まで裂けていた。これは、実際に警備員が体験したという恐ろしい怪異「学校鬼婆」の話なんです。
現代の学校に現れる妖怪として語り継がれるこの恐怖の存在は、なぜ学校という場所を選んで出現するのでしょうか。
この記事では、学校の怪談の中でも特に恐ろしいとされる「学校鬼婆」について、その不気味な姿や特徴、実際の目撃談を詳しくご紹介します。
概要

学校鬼婆(がっこうおにばば)は、現代の学校怪談に登場する妖怪です。
主に夜間の校舎に出現し、警備員や夜遅くまで残っている人を襲うとされています。七不思議や学校の怪談という日本独特の怪異文化の中で語られる存在で、特に都市伝説として広まっているんですね。
学校という子どもたちが日常的に過ごす場所が、夜になると別の顔を見せる。そんな恐怖心理を巧みに利用した怪異として、全国各地で似たような話が語り継がれています。
姿・見た目
学校鬼婆の外見は、まさに恐怖そのものといった感じです。
学校鬼婆の外見的特徴
- 髪の毛:白髪または銀髪の長い髪
- 服装:白い着物(古風な和装)
- 顔:老婆の形相
- 口:真っ赤で、耳元まで大きく裂けている
- 体格:やせ細った老女の体型
特に恐ろしいのが、真っ赤な口が耳まで裂けているという特徴。口裂け女を思わせるこの姿は、見た者を恐怖で凍りつかせます。
特徴
学校鬼婆には、独特の行動パターンがあります。
主な行動の特徴
- 出現時間:深夜の校舎(特に午前0時~3時頃)
- 出現場所:階段、廊下、屋上への通路
- 標的:警備員や夜間に校舎にいる人
- 攻撃方法:首を絞める、飛びかかる
興味深いのは、追いかけてくるのではなく、突然飛びかかって襲うという点。逃げる間も与えない恐ろしさがあるんです。
また、姿を見た瞬間に腰が抜けて動けなくなるという金縛りのような現象も報告されています。これは妖怪特有の呪力によるものなのかもしれません。
伝承

学校鬼婆の最も有名な伝承は、ある警備員の体験談として語られています。
警備員の恐怖体験
ある学校で深夜、警備員が定期巡回をしていました。階段を上って屋上への扉を開けようとしたその時、背後に何者かの気配を感じたんです。
振り返ると、階段の途中に白い着物を着た白髪の老婆が立っていました。最初は誰かの忘れ物を取りに来た人かと思ったそうですが、その顔を見た瞬間、恐怖で体が動かなくなったといいます。
老婆の口は耳元まで裂けていて、真っ赤な口の中が見えていました。まさに鬼婆そのものの姿だったんです。
襲撃と結末
腰が抜けて座り込んでしまった警備員に、鬼婆は一歩一歩近づいてきました。そして突然飛びかかると、その手を警備員の首にかけて絞め始めたのです。
必死に抵抗しようとしましたが、老婆とは思えない怪力で首を絞められ、警備員は意識を失ってしまいました。
しばらくして、同僚の警備員が倒れている彼を発見。幸い命に別状はありませんでしたが、首にはくっきりと手の跡が残っていたそうです。
その後の展開
この事件の後、興味深い後日談があります。
- 襲われた警備員は翌日に辞表を提出して会社を去った
- 鬼婆の行方は結局わからないまま
- その学校では夜間の巡回方法が変更された
- 似たような目撃談が他の学校でも報告されるようになった
各地の類似伝承
実は学校鬼婆の話は、全国各地で少しずつ違う形で語られているんです。
地域による違い
- 関東地方:音楽室に現れて、ピアノを弾く老婆
- 関西地方:トイレの個室から現れる着物姿の老女
- 九州地方:体育館の倉庫に潜んでいる白髪の妖怪
どの話も共通しているのは、夜の学校という舞台と、老婆の姿をした妖怪という点。これは学校という場所が持つ独特の雰囲気と、老婆という存在が持つ不気味さが組み合わさった結果なのかもしれません。
まとめ
学校鬼婆は、現代の学校怪談の中でも特に恐ろしい妖怪として語り継がれています。
重要なポイント
- 夜の校舎に現れる白髪・白着物の老婆の妖怪
- 真っ赤な口が耳まで裂けている恐ろしい形相
- 警備員を襲い、首を絞めるという凶暴性
- 姿を見ただけで腰が抜ける呪力を持つ
- 全国各地の学校で似た話が語られている
- 現代の都市伝説として今も恐れられている存在
昼間は子どもたちの学びの場である学校が、夜になると別世界に変わる。そんな場所の二面性を象徴する存在が、学校鬼婆なのかもしれませんね。
もし夜の学校で何か気配を感じたら、決して振り返らないことです。そこには、口の裂けた恐ろしい老婆が立っているかもしれませんから。


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