真冬の北海道で、列車に轢かれて二つに切断された少女の体が、雪の上を這って追いかけてくる…。
そんな恐ろしい話を聞いたことはありませんか?
「踏切事故伝説」は、1990年代頃から語られ始めた都市伝説で、「カシマさん」 や 「テケテケ」 といった有名な怪談の原型ともされています。
この記事では、日本の現代怪談の中でも特に衝撃的な「踏切事故伝説」について、その内容や派生する怪異を詳しくご紹介します。
概要

踏切事故伝説は、北海道の冬を舞台にした都市伝説です。
列車事故で命を落とした少女の遺体が動き出すという、非常にショッキングな内容で知られています。
この伝説が広まったのは1990年代とされており、現在でも怪談として語り継がれているんですね。
踏切事故伝説の基本情報
- 舞台:真冬の北海道の踏切
- 登場人物:女子高生と列車の運転士(機関士)
- 時代:1990年代頃から語られ始める
- 特徴:事故後に遺体が動き出すという恐怖描写
- 関連する怪異:カシマさん、テケテケなど
実際に北海道では踏切事故が多く発生しており、そうした現実の事件が都市伝説の下地になったという見方もあります。
伝承
恐怖の本編:雪の踏切で何が起きたのか
伝説の内容は、おおよそ次のような流れで語られます。
ある冬の日、北海道のどこかの踏切で、一人の女子高生が列車に轢かれる事故が起きました。
列車を止めた運転士が現場に駆けつけると、そこには信じられない光景が広がっていたんです。
事故現場の状況
- 女子高生の体は胴体の真ん中で切断されていた
- 上半身と下半身が離れ、雪の上に横たわっていた
- 運転士は恐怖で近くの電柱によじ登った
ここからが、この伝説の最も恐ろしい部分なんです。
動き出す遺体
運転士が電柱の上から見ていると、切断されたはずの女子高生の上半身が動き出しました。
青ざめた顔を上げ、両腕を必死に動かしながら、雪の上を這って運転士を追いかけてきたというんです。
そして驚くべきことに、女子高生の上半身は腕の力だけで電柱をよじ登ってきたとされています。
しばらくして救援が到着した時、電柱の途中で発見されたのは、目を見開いたまま見つめる少女の顔と、発狂した運転士の姿だったという結末で語られることもあります。
なぜ遺体が動いたのか?
この現象には、一応の「説明」がつけられることがあります。
北海道の厳しい寒さによって傷口が瞬時に凍りつき、出血が抑えられたため、上半身だけがしばらく生き長らえたのではないか――そんな説です。
もちろん医学的に検証された話ではありませんが、「あり得るかもしれない」と思わせるところが、この伝説の恐ろしさを増しているんですね。
後日談:踏切に現れる幽霊
伝説には続きがあります。
事故があった踏切では、それ以降さまざまな怪異が起こるようになったというんです。
踏切で起こる怪現象
- 列車が通ると少女の泣き声が聞こえる
- 「やめて!」「助けて!」という叫び声がする
- 下半身のない幽霊が目撃される
こうした話が加わることで、単なる事故の話から「怪談」へと変化していったわけです。
関連する怪異:カシマさんとテケテケ
踏切事故伝説は、現代日本を代表する怪談のルーツとも言われています。
カシマさん
下半身のない女性の霊で、「足が必要だ」と言いながら現れるとされる怪異です。正しい呪文を答えないと足を奪われるという話で、学校の怪談として広まりました。
テケテケ
下半身がなく、両手だけで「テケテケ」という音を立てながら猛スピードで追いかけてくる存在。捕まると体を真っ二つにされるという恐ろしい伝承があります。
どちらも「鉄道事故で下半身を失った女性」という共通のモチーフを持っており、踏切事故伝説と同じ系譜に属する怪異として位置づけられているんですね。
まとめ
踏切事故伝説は、現実の事故をベースにしながら、日本の都市伝説文化を形作った重要な怪談です。
重要なポイント
- 真冬の北海道を舞台にした都市伝説
- 列車事故で切断された少女の遺体が動き出す
- 極寒で傷口が凍ったため生き長らえたとする説がある
- 事故後、踏切では泣き声や幽霊の目撃談が語られる
- カシマさんやテケテケなど、有名な怪異の原型とされる
- 1990年代頃から現代まで語り継がれている
雪に覆われた北海道の踏切という舞台設定、動き出す遺体という衝撃的な描写、そして後日談として語られる幽霊譚。
これらの要素が組み合わさり、踏切事故伝説は日本の都市伝説の中でも特に記憶に残る怪談として、今なお語り継がれています。


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