今回は、北欧神話に登場する超有名な巨大狼「フェンリル」についてお話しします。
系譜・家族

フェンリルが登場するのは、北欧神話の中でもとくに重要な書物『エッダ』です。
この神話では、フェンリルはただのモンスターではなく、神々の運命を大きく左右する存在として描かれています。
フェンリルの驚きの血筋
- お父さん:ロキ → いたずら好きで、神々を困らせる神
- お母さん:アングルボザ → 巨人族の女性
- 兄弟たち:
- ヨルムンガンド(世界を取り囲む巨大な蛇)
- ヘル(死の国の女王)
ロキがアングルボザの心臓を食べて、3人の子を産んだとされている。
3人の子たちは災いをもたらすと予言され、ヨルムンガンドとヘルは予言を恐れた神々によって追放される。
唯一、フェンリルだけは、(生まれたばかりの頃は)普通の狼だったのでアースガルズで養育されることになった。
姿・見た目
フェンリルは、「巨大な狼」として描かれています。
でも、ただのオオカミじゃありません。その大きさと存在感は、まさに怪物級です。
フェンリルの恐ろしい姿
- 巨大
- 口を開けば上顎は天に、下顎は地に届く
- 目や鼻、口から火が噴き出す
- 特別な鎖でつながれている(後で詳しくお話しします)
神話

フェンリルには、とても興味深い逸話があります。
捕縛作戦
- フェンリルが成長し、その力に脅威を感じた神々
- 鎖で封印しようとするが失敗
- 特別な鎖「グレイプニル」を作った
- 神々は力試しにと偽ってフェンリルに鎖を試させた
- でも、フェンリルは疑った
- 「本当にそれだけなら、誰かが自分に口に手を入れてくれ」と要求
- 勇敢な神テュールが手を差し出した
- 結果、鎖は抜けず、フェンリルは封印された
- 怒ったフェンリルがテュールの手首を噛み切った
ラグナロク
ラグナロクとは、北欧神話における世界の終末戦争です。
ここでフェンリルは封印から解き放たれ、主神オーディンを飲み込むという大事件を起こします。
しかし、その後オーディンの息子ヴィーザルによってフェンリルは討たれ、壮絶な戦いは幕を閉じるのです。
まとめ
フェンリルについて、いかがでしたか?
今回のおさらい
- 破壊の神ロキの息子で、神々に災いをもたらす家族の出身
- 大きな巨大狼の姿をしている
- 神々でも抑えきれない規格外の力を持つ
- 神々に騙されて封印されるが、後に復讐を果たす
- ラグナロクで主神オーディンを倒すが、最後は討たれる
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