【100個の目で見つめる恐怖】妖怪「百目鬼(どうめき)」とは?その正体・特徴・退治伝説をやさしく解説!

神話・歴史・伝承

栃木県宇都宮市に「百目鬼」という不思議な地名があるのを知っていますか?

実はこの地名、体中に100個もの目を持つ巨大な鬼が住んでいたことが由来なんです。

その鬼は死んでもなお毒と炎を吐き続け、人々を苦しめたという恐ろしい伝説が残っています。

この記事では、栃木県に伝わる100の目を持つ妖怪「百目鬼」について詳しくご紹介します。

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概要

百目鬼(どうめき)ってどんな妖怪なの?

百目鬼は、平安時代に栃木県宇都宮市に現れたとされる巨大な鬼です。

その名前の通り、体中に100個もの目を持っていました。

100体の鬼を従えていたボスだったという説もあるんです。死んだ馬を捨てる「兎田(うさぎだ)」という場所に住み着いて、人々を恐怖に陥れていました。

でも最終的には、あの有名な武将・藤原秀郷(ふじわらのひでさと)に退治されることになります。

姿・見た目

百目鬼の見た目は、まさに悪夢から出てきたような姿でした。

想像してみてください。
身長約30メートルの巨体に、体中にびっしりと目玉がついている姿を。

現代でいえば、10階建てのビルくらいの高さがあったんです。

百目鬼の恐ろしい外見

  • 体長:十丈(約30メートル)
  • 目の数:100個(顔や体のいたるところ)
  • 髪の毛:刀のように鋭く危険
  • 全身:毛で覆われていた

この無数の目で四方八方を見渡し、矢をよけることができたといいます。

まさに死角なしの化け物だったわけです。

特徴

百目鬼には、ただ大きいだけじゃない恐ろしい能力がありました。

まず、100個の目であらゆる方向の矢を見切って避けることができたんです。
どんな角度から攻撃しても当たらない。これじゃあ、普通の武器では太刀打ちできませんよね。

さらに恐ろしいのは、死んでからも災いをもたらしたことです。

百目鬼の恐るべき特徴

  • 100の目で全方向を監視
  • 矢を完璧によける能力
  • 死後も毒気と炎を吐き続ける
  • 簡単には成仏しない執念深さ

特に死後の毒と炎は、高僧の法力でようやく鎮めることができたほど強力でした。

伝承

百目鬼退治の物語は、武将・藤原秀郷の活躍と、その後の恐怖が印象的です。

秀郷との出会い

藤原秀郷が大曽村を通りかかると、不思議な老人が現れました。

「北西にある兎田という馬捨場へ行け」

老人の言葉に従って向かうと、そこで百目鬼と遭遇することになります。

壮絶な戦い

秀郷は得意の弓で百目鬼を狙いました。しかし、百目鬼は100の目で矢を見切り、なかなか当たりません。

それでも秀郷は諦めず、ついに矢を命中させることに成功。百目鬼は明神山まで逃げて倒れました。

死後の災い

ところが、話はここで終わりませんでした。

倒れた百目鬼の体から毒気と炎が噴き出し、近くの人々を苦しめ続けたんです。この災いは、本願寺の智徳上人(ちとくしょうにん)という高僧が念仏を唱え、法力で成仏させるまで続きました。

もう一つの伝説

別の伝説では、百目鬼は改心して人間になりたいと願い、本願寺で修行を積んだといいます。

その結果、ついに人間に生まれ変わることができ、感謝のしるしとして親指の爪と水晶の数珠を寺に残したそうです。この話は、鬼にも救いがあることを示す心温まる物語として語り継がれています。

まとめ

百目鬼は、栃木県宇都宮市に伝わる巨大で恐ろしい妖怪です。

百目鬼の重要ポイント

  • 体中に100個の目を持つ巨大な鬼
  • 身長約30メートルの圧倒的な大きさ
  • 矢をすべて見切る驚異的な能力
  • 死後も毒と炎で人々を苦しめた
  • 地名「百目鬼」として今も残る

興味深いのは、恐ろしい鬼の伝説がある一方で、人間になりたいと願い修行した優しい一面もあることです。

宇都宮市を訪れる機会があれば、百目鬼通りを歩きながら、この不思議な伝説に思いを馳せてみるのも面白いかもしれませんね。

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