この記事では、ケルト神話に登場する「ダグザ」という神様を解説します。
名前の意味
「ダグザ(Dagda)」の名前は「良き神」「偉大な神」という意味があります。
この名前は「なんでもできる万能な神さま」ということを表している。
また、彼はエオヒド・オラティル(偉大なる父エオヒド)とも呼ばれる。
系譜・家族

ダグザは、ケルト神話で最も重要な神族「トゥアハ・デ・ダナーン」の中心人物です。
「トゥアハ・デ・ダナーン」というのは、「ダナ女神の一族」という意味で、魔法と戦いに優れた光の神族なんです。
ダグザの家族
- 妻:モリガン – 戦いと死を司る女神(カラスの姿で現れることもある)
- 子どもたち:たくさん!
- オグマ
- ブリジット
- ミディール
- その他多数
ダグザは、まさに「神族のお父さん」みたいな存在なんです。
姿・見た目

ダグザの見た目は、他の神さまとはちょっと違っています。
ダグザの特徴
- 大柄で髭をはやした男性
- お腹がぽっこり出ている
- 丈の短い服を着ている
- 毛皮の長靴を履いている
- 大きな棍棒を持っている
魔法の道具
- 棍棒:敵を倒すだけでなく、死んだ人を生き返らせる力がある
- 大鍋:無限に食べ物が出てきて、どんなに食べても食べ物が無くならない
- 三絃の金の竪琴:感情(喜怒哀楽)と眠りを誘い、天候を操って季節を変える
どれもすごい力がある。
神格
ダグザは、ケルト神話の中でもとにかく万能な神さまです。
神格
- 豊穣と生産
- 生と死を操る
- 魔術
- 予言
この他にも色々なことをできる。
お粥の神話

ダグザは、仲間のルーから命令を受けて、敵であるフォモール族の様子を探りに行きました。
ところが、その途中で敵に見つかり、捕まってしまいます。
フォモール族はダグザを足止めしようと考え、ある作戦を実行します。
彼らは、80ガロン(およそ300リットル)ものミルクに加え、小麦粉やラード、そしてヤギ・ヒツジ・ブタなどの家畜の肉を、地面に掘った大きな穴の中へ次々に流し込みました。
その材料をすべて混ぜ合わせて、巨大な粥(かゆ)を作り出したのです。
そしてダグザに、この山のような粥をすべて食べるよう命じます。
ダグザは大きなスプーンを手に、必死に粥をすくって食べ続け、最後には穴の底の土までも掘り返し、残った粥の汁まですっかり平らげてしまいました。
こうして、フォモール族の策略にまんまとはまり、大好物の粥に夢中になったダグザは、偵察任務を中断され、戻るのが遅れてしまったのです。
まとめ:ダグザは愛される万能のお父さん神
ダグザは、ケルト神話で生命・大地・再生などのすべてを兼ね備えた神さまです。
おさらい
- 名前の意味:「良き神」「偉大なる神」
- 所属:トゥアハ・デ・ダナーン(光の神族)の中心人物
- 家族:妻はモリガン、子どもたちもたくさんの有名神
- 見た目:お腹の出た大男。
- 持ち物:魔法の棍棒・大鍋・ハープ
- 神格:豊穣・生死・魔術・予言
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