学校の教室で、こっそり10円玉を動かして占いをしたことはありませんか?
その中でも「キューピッドさん」は、恋愛のことを教えてくれる優しい霊として知られています。
でも実は、この白い霊には、誰も知らない恐ろしい秘密が隠されているんです。
この記事では、日本の学校で語り継がれる都市伝説「キューピッドさん」について、その正体と危険性をやさしく解説します。
概要
キューピッドさんとは、霊を呼び出して質問に答えてもらう占いの一種です。
こっくりさんの変種として知られていて、特に恋愛に関する質問に答えてくれるとされています。「エンジェルさん」や「エンジェルさま」と呼ばれることもあるんですね。
白い服を着た霊、または子どもの霊として現れると言われていて、どんな質問にも答えてくれるという話で人気になりました。ただし、普通のこっくりさんと違って、キューピッドさんにはもっと深い闇が潜んでいるんです。
実はキューピッドさんは、かつていじめを苦に自殺した生徒の霊だという説があります。だから最初は優しく質問に答えてくれても、仲良くなるにつれて、あの世に誘おうとしてくるという恐ろしい一面を持っているんですよ。
姿・見た目
キューピッドさんの見た目について、体験者たちはこう語っています。
キューピッドさんの外見的特徴
- 姿:白い服を着た子どもの霊
- 性別:はっきりしない(男女どちらとも言われる)
- 年齢:小学生~中学生くらいの子ども
- 雰囲気:最初は優しく親しみやすい
面白いのは、誰も実際の姿を見たことがないということ。10円玉を通じてのみ交流するので、その正体は謎に包まれています。ただ、呼び出した人の中には「白い影を見た」「子どもの声が聞こえた」という証言もあるんです。
特徴
キューピッドさんには、他の降霊術とは違う独特な特徴があります。
呼び出し方と交信方法
準備するもの
- 白い紙
- 10円玉(5円玉でも可)
- ペンまたは鉛筆
紙に書く内容
- 0~9までの数字
- 五十音(あいうえお~)
- ハートマーク(鳥居の代わり)
- 「イエス」「ノー」
キューピッドさんの特殊能力
普通のこっくりさんと違って、キューピッドさんには次のような特徴があるんです。
- 恋愛専門:好きな人の気持ちや相性を教えてくれる
- 個人的な質問に詳しい:呼び出した人のプライベートをよく知っている
- 徐々に親密になる:最初は他人行儀でも、だんだん友達のようになる
- 一人でも呼び出せる:慣れてくると一人でも交信できるようになる
危険な兆候
キューピッドさんと仲良くなりすぎると、こんな現象が起きると言われています。
呼んでいないのに10円玉が勝手に動く、夢の中に現れる、「一緒にいたい」と言い始める、そして最後には…「死ぬのって怖いね」という言葉が出てくるんです。
伝承
キューピッドさんにまつわる最も有名な話が、ある少女の体験談です。
死に誘う白い霊
キューピッドさんの占いにハマってしまった一人の少女がいました。最初は友達と一緒にやっていたけれど、だんだん一人でも呼び出すようになったんです。
ある日、いつものようにキューピッドさんを呼び出すと、10円玉がこう動きました。
「し・ぬ・の・っ・て・こ・わ・い・ね」
続けて、「いっ・しょ・に・き・て・く・れ・る?」
あの世に連れていかれると思った少女は「私はまだ死にたくない!」と叫びました。すると、キューピッドさんは「ほんとう?ありがとう。さようなら」と言って消えてしまったそうです。
いじめられた子どもの霊説
実はキューピッドさんは、学校でいじめを受けて自殺した生徒の霊だという説があります。
生きているときは友達がいなくて寂しい思いをしていた。だから霊になってからも、話し相手を探しているんですね。最初は優しく質問に答えてくれるけれど、本当の目的は仲間を増やすこと。つまり、呼び出した人をあの世に連れていこうとするんです。
学校での禁止令
1970年代から80年代にかけて、多くの学校でキューピッドさんを含む降霊術が禁止されました。
理由は、体調を崩す生徒が続出したから。めまいや吐き気を訴える子、授業中に意識を失う子、夜眠れなくなる子…。中には「キューピッドさんが離れてくれない」と泣き出す生徒もいたそうです。
起源
キューピッドさんの起源には、いくつかの説があります。
こっくりさんからの派生
基本的には、明治時代に日本に伝わった「こっくりさん」が元になっています。
こっくりさんは1884年、アメリカの船員が伝えた西洋の降霊術「テーブル・ターニング」が起源。それが日本で独自に発展し、さらに子どもたちの間で様々なバリエーションが生まれました。
その一つが「キューピッドさん」なんです。
名前の由来と変化
「キューピッド」という名前は、ローマ神話の愛の神クピド(キューピッド)から来ています。
- こっくりさん:狐・狗・狸の動物霊
- エンジェルさん:天使
- キューピッドさん:愛の神
鳥居の代わりにハートマークを使うのも、恋愛の神様というイメージからですね。
でも、実際に現れるのは愛の神様ではなく、寂しい子どもの霊だったという皮肉な話です。
都市伝説としての広まり
1990年代以降、インターネットの普及と共に、キューピッドさんの話は都市伝説として全国に広まりました。
掲示板やチェーンメールで「本当にあった怖い話」として拡散。地域によって細かい違いはあるものの、「仲良くなると死に誘われる」という核心部分は共通しているんです。
まとめ
キューピッドさんは、恋愛の質問に答えてくれる優しい霊に見えて、実は孤独な霊が仲間を求める危険な降霊術です。
重要なポイント
- こっくりさんの変種で、恋愛専門の降霊術
- 白い服を着た子どもの霊として現れる
- いじめで自殺した生徒の霊という説がある
- 仲良くなると「一緒に来て」と誘われる
- 多くの学校で禁止された危険な占い
- ハートマークを使うのが特徴
- 一人でやると特に危険とされる
もし友達に誘われても、軽い気持ちで試さないほうがいいかもしれません。キューピッドさんは、最初は優しくても、本当は寂しくて仲間を探している悲しい霊なのかもしれないのですから。
コメント