駅のコインロッカーの前で、誰にも見えない男の子が泣いていたら、あなたはどうしますか?
もしその子に「お母さんは?」と聞いて、「お前だ!」と叫ばれたとしたら…。
これは1970年代の悲しい社会問題から生まれた、日本の都市伝説「コインロッカーベイビー」の恐怖です。
この記事では、実際の事件が元になった都市伝説「コインロッカーベイビー」について詳しく解説します。
コインロッカーベイビーってどんな都市伝説?

コインロッカーベイビーは、駅のコインロッカーに捨てられた赤ちゃんの霊が登場する都市伝説です。
この話の怖いところは、霊となった子どもが実は自分が昔捨てた子どもだったという衝撃的な結末にあります。
1970年代から全国的に語られるようになり、実際の社会問題が背景にある重い話なんですね。
単なる怪談ではなく、親子の悲しい因縁を描いた物語として、聞く人の心に深く刺さる都市伝説となっています。
どんな姿で現れるの?
コインロッカーベイビーの霊は、次のような姿で描かれます。
【霊の特徴】
- 泣いている男の子として現れることが多い
- 幼い子どもの姿(3~5歳くらい)
- 普通の服装をしている
- 他の人には見えない(主人公にだけ見える)
この霊の特徴的なところは、ごく普通の子どもの姿をしているという点です。
コインロッカーベイビーの行動パターン
この都市伝説には、決まった展開パターンがあります。
【典型的な展開】
- 霊の出現
- 駅のコインロッカー前で泣いている子どもを発見
- 周りの人は誰も気づいていない
- 女性が声をかける
- 「お父さんは?」→ 首を横に振る
- 「お母さんは?」→ ここで展開が変わる
- 衝撃の告白
- 子どもが顔を上げて女性をにらむ
- **「お前だ!」**と叫ぶ
- 恐怖の真実
- 実は女性が昔捨てた自分の子どもだった
この「お前だ!」という決め台詞は、都市伝説の定番の落ちとして有名なんです。
最後の一言で物語が反転する構造が、強烈な印象を残します。
伝承

代表的なストーリー
最も有名なバージョンをご紹介しましょう。
ある女性が駅のコインロッカーの前を通りかかりました。そこで泣いている小さな男の子を見つけたんです。
不思議なことに、行き交う人々は誰もその子に気づいていない様子。心配になった女性は声をかけます。
「どうしたの?お父さんは?」
男の子は首を横に振るだけで泣き止みません。
「お母さんは?」
すると突然、男の子は顔を上げて女性をにらみつけ、こう叫んだのです。
「お前だ!」
実はその女性は数年前、育てられなくなった赤ちゃんをそのコインロッカーに捨てた過去があったのです…。
実際の社会背景
この都市伝説には、悲しい現実が背景にあります。
【1970年代の社会問題】
- 1973年だけで46件の乳児遺棄事件が発生
- 東京の渋谷駅、新宿駅などで実際に事件が起きた
- 「コインロッカーベイビー」が流行語になるほど社会問題化
- コインロッカーの使用期限を5日から3日に短縮する対策も
? 関連情報:大阪の梅田駅でも同様の心霊現象が報告されています。また、中岡俊哉氏の著書にも1970年代の記録が残っています。
まとめ
コインロッカーベイビーは、実際の社会問題から生まれた悲しい都市伝説です。
【重要なポイント】
✅ 駅のコインロッカーに現れる子どもの霊の物語
✅ 他の人には見えない泣いている男の子が登場
✅ 「お前だ!」という衝撃的な決め台詞
✅ 1970年代の実際の乳児遺棄事件が背景
✅ 親子の悲しい因縁を描いた社会派ホラー
この都市伝説が長く語り継がれる理由は、単純な怪談ではなく、現実の社会問題への警鐘という側面があるからでしょう。
もし駅で泣いている子どもを見かけたら…それは迷子なのか、それとも悲しい過去を持つ霊なのか。
現実と怪談が交差する、考えさせられる都市伝説ですね。
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