ゲームや映画で「モリガン」「ブリギッド」という名前を聞いたことはありませんか?
これらはすべて、古代ケルト人が崇めていた神秘的な女神たちの名前です。
ケルト神話は、アイルランドやウェールズ、スコットランドなどに伝わる神話体系で、自然崇拝を基盤とした独特の世界観を持っています。
「名前は聞いたことあるけど、どんな女神なの?」「ギリシャ神話とはどう違うの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、ケルト神話に登場する女神たちを、役割やエピソードとともにわかりやすく一覧形式でご紹介します。
ケルト神話の女神って何?

古代ケルト人の世界観
古代ケルト人は、紀元前1200年頃からヨーロッパ各地に住んでいた民族です。
彼らは自然のあらゆるものに神聖な力が宿ると信じ、多神教の信仰を持っていました。
ケルト神話の特徴として、女神の地位がとても高いことが挙げられます。
ギリシャ神話や北欧神話では男神が中心ですが、ケルト神話では女神が重要な役割を担っているんです。
女神が司る主な分野
- 大地と豊穣(ダヌ、ブリギッド)
- 戦争と運命(モリガン、マッハ)
- 馬と旅(エポナ、リアノン)
- 月と時(アリアンロッド)
- 冬と大地(カリアッハ)
ダーナ神族(トゥアハ・デ・ダナーン)とは?
ケルト神話、特にアイルランド神話では、神々の多くがトゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)と呼ばれる一族に属しています。
この名前は「女神ダヌの民」という意味を持ち、彼らは超自然的な力を持つ存在として描かれました。
天から雲に乗って降りてきたとも、霧とともに現れたとも伝えられています。
ダーナ神族は後に人間との戦いに敗れ、地下世界や海の彼方にある楽園「ティル・ナ・ノーグ(常若の国)」へと去りました。
そして長い年月の中で、彼らは妖精へと姿を変えていったとされています。
最も重要な女神たち
ダヌ(Danu)──すべての女神たちの母
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | アヌ(Anu)、ダーナ |
| 司る分野 | 大地、母性、豊穣、生命 |
| 所属 | ダーナ神族の始祖 |
| ウェールズ版 | ドン(Dôn) |
どんな女神?
ダヌはケルト神話における大地母神であり、ダーナ神族すべての始祖とされる存在です。
「トゥアハ・デ・ダナーン」という神族の名前自体が「ダヌの民」を意味することからも、彼女の重要性がわかります。
あらゆる生命の源として、ケルト人から深い信仰を集めていました。
象徴と信仰
アイルランド南西部のマンスター地方には、なだらかに並ぶ二つの丘があり、これは「アヌの乳房」と呼ばれています。
母なる大地の象徴として、豊かさと生命の源を表しているんです。
興味深いことに、インド神話にも「ダヌ」という名前の女性が登場し、両者の関連を指摘する研究者もいます。
モリガン(Morrigan)──戦場を支配する運命の女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | モリグー、モーリアン |
| 名前の意味 | 「大女王」または「夢魔の女王」 |
| 司る分野 | 戦争、運命、死、予言 |
| 象徴 | カラス |
| 所属 | ダーナ神族 |
どんな女神?
モリガンは戦争と運命を司る女神で、ケルト神話の中でも最も畏れられた存在の一つです。
戦場ではカラスの姿に変身して空を飛び、戦士たちの運命を予言しました。
彼女の姿を見た者は、勝利への勇気を得るか、あるいは死の恐怖に打ちのめされるかのどちらかだったと伝えられています。
三相女神としての側面
モリガンは単独の女神として現れることもありますが、三人姉妹として描かれることも多いです。
この三姉妹は「モリグナ」と総称され、それぞれ異なる側面を持っています。
- モリガン ── 戦いの運命を司る
- マッハ ── 戦場の狂気を体現
- バズヴ(ネヴァン) ── 恐怖と混乱をもたらす
有名なエピソード:クー・フーリンとの出会い
アイルランドの大英雄クー・フーリンに恋をしたモリガンは、彼に愛を告白しました。
しかしクー・フーリンは「今は戦いの時だ。愛の時間ではない」と彼女を拒絶します。
激怒したモリガンは、鰻・狼・雌牛に変身してクー・フーリンを襲いましたが、返り討ちにあってしまいます。
後に彼女は傷を癒してもらったお礼として、クー・フーリンを助けるようになりました。
そして彼が最期を迎えるとき、肩にはカラスがとまっていたと伝えられています。
ブリギッド(Brigid)──火と癒しの女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | ブリード、ブリギット |
| 名前の意味 | 「崇拝される者」「高貴な者」 |
| 司る分野 | 火、詩、鍛冶、癒し、豊穣 |
| 象徴 | 火、井戸、牛 |
| 祭日 | 2月1日(インボルク) |
どんな女神?
ブリギッドは火と創造を司る女神で、ダーナ神族の主神ダグザの娘です。
アイルランドで最も愛された女神の一人であり、詩人・鍛冶師・医師など、さまざまな職業の守護者として崇められました。
三重の女神
ブリギッドもまた三相女神として捉えられることがあり、同じ名前を持つ三人の女神として描かれます。
- 学問と文芸の神
- 手工芸と鍛冶の神
- 治療と出産の神
誕生の伝説
伝説によれば、ブリギッドが誕生した時、火柱が天に向かって吹き上がり、家の中を明るく照らしたとされています。
朝日とともに生まれ、太陽の光と結びついた女神なんです。
キリスト教との融合
非常に興味深いことに、ブリギッドはキリスト教到来後も信仰が途絶えませんでした。
むしろ聖ブリジッドとしてキリスト教の聖人と同一視され、アイルランドの守護聖人の一人となったのです。
キルデアの修道院では、女神時代から続く「聖なる火」が19人の修道女たちによって守られていたと伝えられています。
馬と大地の女神たち
エポナ(Epona)──馬の守護女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前の意味 | 「偉大なる牝馬」 |
| 司る分野 | 馬、騎兵、豊穣、死者の導き |
| 信仰地域 | ガリア(現フランス)からローマ帝国全土 |
| 祭日 | 12月18日 |
| 関連する女神 | リアノン(ウェールズ)、マッハ(アイルランド) |
どんな女神?
エポナは馬を守護する女神で、ケルト神話の神々の中で唯一、ローマでも崇拝された特別な存在です。
古代ケルト社会において、馬は戦争・農業・移動に欠かせない存在でした。
そのため馬を守るエポナは、人々の生活に密接に関わる大切な女神だったのです。
ローマでの人気
ローマ軍の騎兵隊がエポナを熱心に崇拝したことで、彼女の信仰はヨーロッパ全土に広がりました。
馬小屋には彼女の小さな像が置かれ、馬と騎手の安全を祈願したといいます。
通常、ローマ人は他民族の神をローマの神と同一視して名前を変えましたが、エポナだけはケルトの名前のまま崇拝され続けました。
エポナの描かれ方
彫像や絵画では、次のような姿で表現されています。
- 馬に横座りで乗る姿
- 複数の馬に囲まれて座る姿(帝国様式)
- コルヌコピア(豊穣の角)を持つ姿
- 鍵を持つ姿(死後の世界への案内を象徴)
リアノン(Rhiannon)──ウェールズの馬の女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前の意味 | 「偉大なる女王」(リガントナから派生) |
| 司る分野 | 馬、豊穣、月、許しと理解 |
| 登場文献 | マビノギオン |
| 象徴 | 白馬、三羽の鳥 |
どんな女神?
リアノンはウェールズ神話における馬の女神で、エポナのウェールズ版ともいえる存在です。
中世ウェールズの物語集『マビノギオン』では、神秘的な白馬に乗って現れる美しい女性として描かれています。
どんなに速い馬で追いかけても、彼女の馬に追いつくことはできなかったそうです。
プウィルとの結婚
ダヴェド国の王子プウィルは、白馬に乗るリアノンを見て恋に落ちました。
彼女は別の求婚者グワウルとの婚約を破棄し、プウィルと結婚します。
悲劇のエピソード
リアノンは息子プリデリを産みましたが、赤ん坊は謎の失踪を遂げます。
彼女は息子を殺した罪を着せられ、罰として馬の役割を演じ、訪問者を背中に乗せて運ぶことを強いられました。
この「無実の罪で罰せられる高貴な女性」という物語は、ケルト文学における重要なモチーフの一つです。
リアノンの鳥たち
リアノンには三羽の魔法の鳥が仕えており、その歌声は「死者を目覚めさせ、生者を眠らせる」力を持っていたと伝えられています。
月と時を司る女神
アリアンロッド(Arianrhod)──銀の車輪の女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前の意味 | 「銀の車輪」 |
| 司る分野 | 月、時間、出産、運命、死と再生 |
| 所属 | ドンの子供たち(ウェールズ) |
| 居城 | カエル・アリアンロッド(北かんむり座) |
どんな女神?
アリアンロッドは月と時を司るウェールズの女神で、ドン(ダヌのウェールズ版)の娘です。
「銀の車輪」という名前は、夜空を横切る月の動きを表しているとされ、彼女は時間の流れそのものを象徴しています。
北かんむり座は彼女の城「カエル・アリアンロッド」とされ、ウェールズ人から崇拝されていました。
スル・グウィディオンとの物語
魔術師グウィディオンの妹であるアリアンロッドは、マース王の処女検査を受けることになりました。
しかしその場で二人の子供、ディランとスル・グウィディオンを産み落としてしまいます。
恥をかかされたと感じた彼女は、息子スル・グウィディオンに三つの呪い(名前を持てない、武器を持てない、人間の妻を得られない)をかけました。
ブリギッドとの関係
一部の研究者は、アリアンロッドとブリギッドを同一視することもあります。
どちらも光と創造に関わる女神であり、ケルト文化圏で広く信仰されていた可能性があるのです。
冬と大地の女神
カリアッハ(Cailleach)──冬の老婆
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | ベイラ、ビローグ |
| 名前の意味 | 「覆われた者」「老婆」 |
| 司る分野 | 冬、嵐、風、大地の創造 |
| 対になる存在 | ブリギッド(春) |
どんな女神?
カリアッハは冬と嵐を司る古い女神で、恐ろしくも神秘的な存在です。
彼女は冬の到来とともに現れ、凍てつく風と嵐で大地を支配します。
春が来るとブリギッドに力を譲り、夏の間は眠りにつくとされています。
大地の創造者
カリアッハは単なる冬の女神ではなく、大地そのものを形作った創造者としても描かれます。
スコットランドやアイルランドの山々は、彼女が落とした岩や、籠からこぼれた石でできたという伝説があるのです。
季節の循環
ケルト人の世界観では、カリアッハ(冬)とブリギッド(春)は対になる存在でした。
ある伝承では、この二人は同一の女神の異なる姿であるともいわれています。
冬には老婆として現れ、春には若い乙女として蘇る──この循環は、自然の死と再生を象徴していたのです。
アイルランドを守護する三女神
エリウ・バンバ・フォドラ──アイルランドの名前の由来
三女神の概要
| 女神名 | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| エリウ(Ériu) | アイルランド(Éire)の語源 | 主権と大地の女神 |
| バンバ(Banba) | 「豚の女神」の意味も | 戦いと守護の女神 |
| フォドラ(Fódla) | 詩と学問と関係 | 知恵の女神 |
どんな女神たち?
この三女神は姉妹であり、アイルランドという島そのものを守護する存在です。
ダーナ神族がマイリージャ人(後のアイルランド人の祖先)と戦った際、三女神はそれぞれ征服者たちと出会い、自分の名前をこの島につけてほしいと頼みました。
最終的にエリウの名前が採用され、アイルランドは「エーレ(Éire)」と呼ばれるようになったのです。
しかしバンバとフォドラの名前も、詩的な表現としてアイルランドを指す際に使われ続けています。
愛と美の女神
クリオナ(Clíodhna)──美の女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 別名 | クリオドナ |
| 司る分野 | 美、愛、癒し |
| 象徴 | 三羽の色鮮やかな鳥 |
| 居住地 | 異界(ティル・ナ・ノーグ) |
どんな女神?
クリオナは愛と美を司る女神で、三羽の美しい鳥を連れています。
これらの鳥は異界の木から実を食べ、その歌声で病人を癒す力を持っていました。
悲恋の物語
クリオナは人間の若者キアバーンに恋をし、彼のために海を渡ろうとしました。
しかし波にのまれて溺れ、命を落としてしまいます。
一部の伝承では、彼女は死後「バンシー(泣き女の妖精)の女王」となったとされています。
ブラーニーストーンの伝説
アイルランドの有名な観光地ブラーニー城には、キスすると雄弁になれるという「ブラーニーストーン」があります。
この伝説の起源にはクリオナが関わっており、城主が彼女に祈ったところ、石にキスする者に話術の才能を与えると告げたとされています。
アイネ(Áine)──夏の女神
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前の意味 | 「輝き」「光輝」 |
| 司る分野 | 夏、愛、豊穣、主権 |
| 信仰地域 | マンスター地方(アイルランド南西部) |
| 聖なる場所 | ノック・アイネの丘 |
どんな女神?
アイネは夏と愛を司る女神で、太陽の光と豊穣を象徴しています。
マンスター地方では特に厚く信仰され、夏至の夜にはノック・アイネの丘で松明を持った人々が彼女を称える儀式を行っていました。
妖精の女王として
時代が下ると、アイネは妖精の女王としても知られるようになりました。
彼女と人間との間に生まれた子供たちが、アイルランドの貴族家系の祖先になったという伝承も残っています。
ケルト神話の女神 完全一覧【30柱以上】

ここでは、アイルランド・ウェールズ・ガリアなど、ケルト文化圏に伝わる女神を網羅的にリストアップしました。
アイルランド神話の女神
| 女神名 | 読み方 | 司る分野・役割 |
|---|---|---|
| ダヌ | Danu | 大地、母性、ダーナ神族の始祖 |
| モリガン | Morrigan | 戦争、運命、死、予言 |
| マッハ | Macha | 戦場、馬、主権 |
| バズヴ | Badb | 恐怖、混乱、戦場のカラス |
| ネヴァン | Nemain | 戦場の狂気 |
| ブリギッド | Brigid | 火、詩、鍛冶、癒し、豊穣 |
| エリウ | Ériu | アイルランドの守護、主権 |
| バンバ | Banba | アイルランドの守護、戦い |
| フォドラ | Fódla | アイルランドの守護、知恵 |
| ボアン | Boann | ボイン川、豊穣、詩 |
| クリオナ | Clíodhna | 美、愛、癒し |
| アイネ | Áine | 夏、愛、豊穣、太陽 |
| エルンマス | Ernmas | モリグナの母 |
| フリーディアス | Flidais | 森、野生動物、狩猟 |
| メイヴ | Medb | 主権、戦争、酩酊 |
ウェールズ神話の女神
| 女神名 | 読み方 | 司る分野・役割 |
|---|---|---|
| ドン | Dôn | 母神、ダヌのウェールズ版 |
| リアノン | Rhiannon | 馬、豊穣、月、許し |
| アリアンロッド | Arianrhod | 月、時間、運命、再生 |
| ケリドウェン | Ceridwen | 魔術、変容、知恵の大釜 |
| ブランウェン | Branwen | 愛、美、ブリテンの守護 |
| モドロン | Modron | 母神、豊穣 |
ガリア(大陸ケルト)の女神
| 女神名 | 読み方 | 司る分野・役割 |
|---|---|---|
| エポナ | Epona | 馬、騎兵、豊穣、死者の導き |
| ロスメルタ | Rosmerta | 豊穣、商業、メルクリウスの配偶神 |
| シローナ | Sirona | 癒し、泉、星 |
| ネハレニア | Nehalennia | 海、航海、豊穣 |
| スレヴィア | Sulevia | 泉、癒し |
| ベリサマ | Belisama | 火、工芸、光 |
その他の女神
| 女神名 | 読み方 | 司る分野・役割 |
|---|---|---|
| カリアッハ | Cailleach | 冬、嵐、大地の創造 |
| アンドラステ | Andraste | 勝利、戦争 |
| セクアナ | Sequana | セーヌ川の女神 |
| ナンタスエルタ | Nantosuelta | 家庭、豊穣、死 |
| コヴェンティナ | Coventina | 井戸、泉、水 |
ケルト神話の女神が持つ特徴
三相女神(Triple Goddess)の概念
ケルト神話の女神たちには、三相女神という重要な概念があります。
これは、一人の女神が三つの姿(または三人の姉妹)として現れるという考え方です。
三相女神の象徴
- 乙女(Maiden) ── 若さ、新しい始まり、成長
- 母(Mother) ── 成熟、豊穣、保護
- 老婆(Crone) ── 知恵、死、再生
モリガン(モリグナ)、ブリギッド、エリウ・バンバ・フォドラなど、多くの女神がこの三相の形で現れます。
自然との深い結びつき
ケルトの女神たちは、特定の自然物と強く結びついています。
- 川 ── ボアン(ボイン川)、セクアナ(セーヌ川)
- 丘 ── アイネ(ノック・アイネ)
- 馬 ── エポナ、リアノン、マッハ
- 鳥 ── モリガン(カラス)、クリオナ(三羽の鳥)
古代ケルト人にとって、自然そのものが女神の顕現だったのです。
現代文化への影響
ゲーム・アニメでの登場
ケルト神話の女神たちは、現代のエンターテイメントでも人気を集めています。
- Fate/Grand Order ── モリガン、スカサハなどがサーヴァントとして登場
- パズル&ドラゴンズ ── ブリギッド、モリガンが人気キャラクター
- ペルソナシリーズ ── ケルト神話のペルソナが多数登場
- ゼルダの伝説 ── エポナの名前がリンクの馬に使用
フリートウッド・マックの「Rhiannon」
1975年に発表されたフリートウッド・マックの楽曲「Rhiannon」は、ウェールズの女神をテーマにした名曲として知られています。
この曲をきっかけに、リアノンの名前が世界的に広まりました。
まとめ
ケルト神話の女神たちは、単なる古代の物語の登場人物ではありません。
女神たちが象徴するもの
- ダヌの母なる大地の包容力
- モリガンの恐ろしくも避けられない運命
- ブリギッドの創造と癒しの力
- エポナとリアノンが示す人と動物の絆
- カリアッハとブリギッドが表す季節の循環
これらの女神たちは、古代ケルト人が自然と向き合い、生と死、光と闘、創造と破壊のバランスをどのように理解していたかを今に伝えています。
ギリシャ神話や北欧神話と比べると、ケルト神話は女性の力がより重視されていることが特徴的です。
戦いの運命を決めるのも、大地に豊穣をもたらすのも、死者を導くのも女神たち。
この世界観は、古代ケルト社会における女性の地位の高さを反映しているとも考えられています。
興味を持った女神がいたら、ぜひその女神が登場する物語を読んでみてください。
アイルランドやウェールズを訪れる機会があれば、女神ゆかりの地を巡ってみるのも素敵な体験になるでしょう。


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