「この世界は、いったいどこから生まれたのか?」
メソポタミア神話では、その答えがとても明確に語られています。
その最初の存在のひとつが「アプスー(Apsu / Abzu)」。
彼は、淡水の神であり、宇宙の根源にして最初の父とも言われる存在です。
この記事では、アプスーの本質を順番にやさしく紹介していきます!
名前の意味

「アプスー(アブス)」は、シュメール語およびアッカド語で次のように意味づけられています。
- 「深淵」
- 「地下の真水」
つまり、アプスーとは地中深くにある真水を神格化した存在です。
系譜(かぞく)
アプスーは、メソポタミア神話における「はじまりの神」です。
- 配偶者:ティアマト(塩水の女神) → 混沌と海の象徴
- 子どもたち:ラハム、ラフム
- 子孫:アヌ(天の神)、エア(知恵と水の神)など
アプスーは、ティアマトと共にすべての神々の「祖先」。
つまり、神々の世界のスタート地点にあたる神です。
神格・神性

アプスーの神格は非常に深く、次のような特徴を持っています。
- 淡水の神
- 水の神
- 宇宙のはじまりの存在
- 神々の父
彼は淡水の神で、海水の神ティアマトと交わり、神々の父となりました。
神話でのエピソード

アプスー(アブズ)は、『エヌマ・エリシュ』に登場する。
この神話では、アプスーとティアマトの間に次々と神々が生まれます。
しかし、新しい神々が騒がしく秩序を乱すようになったため、アプスーは怒りはじめます。
- 若い神々を滅ぼし、「静けさを取り戻したい」と考える
- 知恵の神エア(アプスーの子孫)は、それを察知する
- アプスーを殺し、計画を阻止する
この後は、ティアマトが怒り狂い、神々に敵対する話につながります。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
名前の意味 | 深淵、地下水の真水 |
配偶者 | ティアマト(塩水の神) |
子孫 | ラハム、ラフムなど |
神格 | 淡水、真水、神々の父 |
神話 | 『エヌマ・エリシュ』でエアに倒される |
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