化学の言葉に、神話が隠れていた?

アンモニア(Ammonia)
――洗剤、農業、冷却装置など、現代社会のさまざまな場面で使われている基本的な化学物質です。
しかし、この「アンモニア」という名前の語源が、古代エジプトの神殿や神アモンン(Ammon)に由来することをご存知でしょうか?
この記事では、アンモニアの語源に隠された歴史や神話、そして科学との意外な接点をわかりやすく解説していきます。
アンモニアの語源:「Ammon」から来ている!
アンモニア(Ammonia)という名前は、古代エジプトの神「アモン(Ammon)」にちなんで名付けられました。
背景:アムン神の神殿と「塩」
紀元前、北アフリカのリビア砂漠近くにある「アムンの神殿(Temple of Ammon)」の周辺では、アンモニウム塩(塩化アンモニウム)がよく採取されていました。
この物質は、後に「sal ammoniac(サル・アモニアク=アモンの塩)」と呼ばれるようになります。
sal ammoniac → ammonia へ
- sal ammoniac:アモン神の塩
- そこから得られる蒸気(後にガス)が「ammonia(アンモニア)」と命名されたのです。
つまり、「アンモニア」とは「アモン神由来のもの」という意味になります。
アムン神とは誰か?―語源の元になった神の正体

エジプト神話の重要神
アモン(Ammon/Amun)は、古代エジプトで信仰された空気と創造の神で、後に太陽神ラーと合体して「アメン=ラー(Amun-Ra)」として信仰されました。
- テーベの守護神として隆盛
- ファラオの権威を支える国家神
- 世界を見えざる力で支配する存在
そんな神の名が、まさか化学物質の名称に残っているとは驚きです。
まとめ:アンモニアの名前は、神アムンの遺産だった
- 「アンモニア」の語源は、古代エジプトの神アモン(Ammon)に由来
- アモンの神殿近くで採れた「アムンの塩(sal ammoniac)」が名前の元
- 科学用語の中に、歴史や神話が刻まれている
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