放課後の誰もいない学校で、天井から「カサカサ」という音が聞こえたら…あなたはどうしますか?
その音の正体は、天井裏に潜む恐ろしい老婆の妖怪かもしれません。
背中にしがみつき、耳元でなぞなぞを囁く不気味な存在「あぎょうさん」。
この記事では、全国の学校で語られる言葉遊び系妖怪「あぎょうさん」について詳しくご紹介します。
あぎょうさんってどんな妖怪?
あぎょうさんは、学校の天井裏に潜んでいる老婆の姿をした妖怪です。
放課後や夕方、一人で校内にいると突然天井から降りてきて、背中に抱きつき、首筋を舐めながら不気味ななぞなぞを出してくるんです。
このなぞなぞに正しく答えられないと、鋭い歯で首を噛まれてしまうという恐ろしい存在なんですね。
この妖怪の特徴的なところは、言葉遊びで撃退できるという点。全国各地の学校で語られている都市伝説で、常光徹著『学校の怪談4』(講談社)にも収録されている有名な学校の怪談の一つです。
天井に潜む老婆…一体どんな姿をしているのでしょうか?
姿・特徴
あぎょうさんの不気味な外見と行動
あぎょうさんの姿は、普通の老婆とはかけ離れた異様なものです。
あぎょうさんの外見
- 顔:老婆の顔
- 手:蜘蛛のように黒くて長い
- 動き:意外と素早い(鈍くない)
- 体重:抱きつかれても重さを感じない
恐怖の行動パターン
あぎょうさんには決まった行動順序があります。
襲撃の流れ
- 天井から飛び降りる
- カサカサという音とともに現れる
- 一人でいる人を狙う
- 背中に抱きつく
- 蜘蛛のような黒い手でしがみつく
- 重さは感じないが離れられない
- 首筋を舐める
- ザラザラした舌で首を舐め回す
- 同時に耳元で囁く
- なぞなぞを出す
- 「あぎょうさん、さぎょうご、いかに?」
- 繰り返し問いかけてくる
- 結果
- 正解→天井に帰っていく
- 不正解→首に噛みつかれる
このなぞなぞ、実は答えを知っていれば簡単に解けるんです。
でも、恐怖で頭が真っ白になったら…答えられるでしょうか?
では、このなぞなぞの答えとは?そして全国に広まった理由とは?
伝承
あぎょうさんのなぞなぞの秘密と各地の伝承
あぎょうさんが出すなぞなぞには、巧妙な仕掛けが隠されています。
なぞなぞの解答
「あぎょうさん、さぎょうご、いかに?」の答えは…
- あ行の3番目 → 「あ・い・う」
- さ行の5番目 → 「さ・し・す・せ・そ」
- 答え:「うそ」
つまり、あぎょうさんの存在自体が「嘘」だということを示しているんです。
この言葉遊びの仕掛けが、この怪談の面白いところなんですね。
言葉遊び型都市伝説の特徴
あぎょうさんは言葉遊び型の都市伝説の代表例です。
同じタイプの怪談の共通点
- 名前に秘密が隠されている
- なぞなぞに正解すると助かる
- 逆から読むと真実が分かる
- 言葉の力で妖怪を退治できる
伝播の恐怖
さらに恐ろしいのは、この話を聞いた人のところにあぎょうさんが現れるという噂があること。今、あなたもこの話を知ってしまいました…。
全国の学校で語られるこの怪談は、子どもたちの間で「なぞなぞの答えを知っていれば大丈夫」という安心感と、「でも本当に現れたら…」という恐怖心の両方を生み出しているんです。
まとめ
あぎょうさんは、恐怖と知恵比べが融合した学校の妖怪です。
重要なポイント
- 学校の天井裏に潜む老婆の妖怪
- 蜘蛛のような黒く長い手が特徴
- 背中に抱きつき首筋を舐める
- 「あぎょうさん、さぎょうご、いかに?」となぞなぞを出す
- 答えは「うそ」(あ行3番目+さ行5番目)
- 言葉遊び型都市伝説の代表例
- 話を聞いた人のところに現れるという伝承も
もし放課後、天井から変な音が聞こえたら…
「うそ」という言葉を、忘れないでくださいね。
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