シャリの意味と語源・由来|なぜお米を「シャリ」と呼ぶのか

お寿司屋さんでは酢飯のことを「シャリ」と呼びますが、なぜそう呼ぶのか気になったことはありませんか?
実はこの言葉、古代インドの言語にまでさかのぼる深い由来があります。
今回は「シャリ」の意味・語源・由来をわかりやすく解説します。


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シャリとは

シャリ(舎利)とは、主にお寿司屋さんで使われる「ご飯(酢飯)」を指す言葉です。
寿司業界の隠語として定着しており、白米を指す場合は銀シャリとも呼ばれます。


シャリの語源はサンスクリット語

「シャリ」の大元の語源は、古代インドの言語であるサンスクリット語の śarīra(シャリーラ)です。
この言葉は「身体」を意味し、仏典では複数形(śarīrāḥ)が聖者の遺物・遺骨(仏舎利)—火葬後に残る骨片や珠状の遺物—を指す用法で使われます(Wikipedia英語版「Śarīra」項)。

仏教とともにこの言葉が中国・日本へと伝わり、漢字で舎利(しゃり)と表記されるようになりました。


仏舎利とお米の関係

「舎利」は仏教用語として、お釈迦様の遺骨を指す仏舎利(ぶっしゃり)として日本に広まりました。
お米が「シャリ」と呼ばれるようになった理由については、主に2つの説があります。

説①:仏舎利に形と色が似ている

火葬後に細かく砕かれた仏舎利の骨片が、白くて小さな米粒にそっくりだったことから、お米を「シャリ」と呼ぶようになったとする説です。
一般的に広く知られる説のひとつです。

なお語源由来辞典は、サンスクリット語で「米」を意味する「sari」を語源とする説もあり、「色や形の説は間違いとされることもある」と留保を付けています。

説②:仏教の輪廻思想に基づく

仏教の教えでは、「舎利(骨)は土にかえり、めぐりめぐってイネ・ムギ・アワ・キビなどの穀物となって人々を助ける」とされています。
つまりお米は舎利の化身であり、非常に尊いものとみなされてきました。
この思想からお米をシャリと呼ぶようになったとする説です。


日本最古の記録:空海『秘蔵記』

「シャリ」という言葉が日本の文献に登場する最古の記録として知られるのが、真言宗の開祖・空海(774〜835年)が著した『秘蔵記』です。
そこには「天竺呼米粒為舎利。仏舎利亦似米粒。是故曰舎利。」という記述があります。
現代語に訳すと「天竺(インド)では米粒を舎利と呼ぶ。仏の遺骨(仏舎利)もまた米粒に似ている。それゆえ(米を)シャリと呼ぶ」という意味で、少なくとも8〜9世紀には「シャリ」という言葉が使われていたと考えられています。

ただし、日本で米粒を「シャリ」と一般的に呼ぶようになったのは近世以降とされており、中国での用法の影響ではなく、日本独自に仏舎利の形・色からたとえられたと見るのが妥当です(語源由来辞典)。


銀シャリとは

銀シャリは、炊きたての白米が銀色に輝いて見えることから生まれた呼び名です。
第二次世界大戦中〜戦後にかけて、白米は非常に貴重な食糧でした。
麦飯と比べて白く輝く白米を「銀のシャリ」として珍重したことが、この言葉の広まりにつながったとされています。


まとめ

「シャリ」はサンスクリット語 śarīra(シャリーラ、「身体」の意)に由来する仏教用語「舎利」が語源です。
お釈迦様の遺骨(仏舎利)が白くて小さな米粒に似ていること、また仏教の輪廻思想でお米は舎利の化身とされてきたことから、日本ではお米を「シャリ」と呼ぶようになりました。
寿司屋のカウンターで「シャリ」という言葉を聞くたびに、古代インドから続く言葉の旅を思い浮かべてみてください。


参考情報源:

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