Resalio LynxのUSBをPCに挿したのに起動しない、Windowsが普通に立ち上がってしまう、Secure Bootのエラーが表示される——こうしたトラブルの多くはBIOSの設定が原因です。
この記事では、アセンテック公式FAQの情報をもとに、症状別の対処法を順番に解説します。
Resalio Lynxの起動の仕組みを理解しておく
対処法の前に、Resalio LynxがどうやってPCを起動するかを理解しておくと原因の見当がつきやすくなります。
Resalio LynxのUSBには「CD-ROMとして認識される領域」があり、PCからは外付けのUSB型CD-ROMドライブとして見えます。
起動時はこのCD-ROM領域から専用OS(Ubuntu Linuxベース)を読み込むCDブートの仕組みになっています。
そのため、PCのBIOSに「USBメモリより前にCD/DVD デバイスから起動する」設定を行っておく必要があります。
この設定が正しくないと、Resalio LynxのUSBを挿していても普通のWindowsが起動してしまいます。
症状別・原因の早見表
| 症状 | 疑われる原因 |
|---|---|
| Windowsが普通に起動してしまう | BIOSのブート順が正しくない |
| 「セキュア ブートの検証に失敗しました」と表示される | Secure Boot(セキュアブート)が有効になっている |
| 起動途中で画面が固まる | 別のUSBポートに挿し替えで改善することがある |
| 対応PCかどうか不明 | 公式の対応PC一覧を確認する必要がある |
手順①:起動順位変更ツールを使う(最初に試す)
セコムなど一部のサービスでは、Resalio LynxのUSB内に「起動順位変更ツール」が収録されています。
BIOSを手動で操作する前に、このツールを先に試してください。
- Resalio LynxのUSBをPCに挿した状態でWindowsを起動する
- エクスプローラーでUSB(DVD-ROMとして表示される)をダブルクリックして開く
- 「ユーザーアカウント制御」が表示されたら「はい」をクリックする
- 「起動順位変更ツール」が起動したら「USBキーの起動順位を先頭にする」ボタンをクリックする
- 「設定が完了しました。」と表示されたら、USBを挿したまま「再起動する」ボタンをクリックする
再起動後にResalio Lynxのロゴ画面が表示されれば成功です。
ツールが収録されていない場合や、ツールを実行しても起動しない場合は、次の手順②でBIOSを手動設定してください。
手順②:BIOSのブート順を変更する
起動順位変更ツールで解決しない場合は、BIOS画面を直接操作してブート順を変更します。
BIOS画面の開き方
PCの電源を入れた直後(メーカーロゴが表示されるタイミング)に、以下のキーを連打して押します。
| メーカー | BIOSキー |
|---|---|
| NEC / 富士通 / VAIO | F2 |
| Dynabook(東芝) | F2 または ESC |
| Panasonic(Let’s note) | F2 |
| Dell | F2(BIOS)または F12(起動デバイス選択) |
| Lenovo | F1 または F2 |
| HP | F10 または ESC |
| ASUS | F2 または DEL |
起動デバイスを一時的に選択したい場合(F12メニュー等):
毎回BIOSを変更せずに、起動時に一時的なブートメニューを呼び出してCD/DVDデバイスを選択する方法もあります。上記のキー(Dellの場合はF12)でブートメニューを表示し、「USB CD-ROM」または「DVD/CD」に相当する項目を選んでください。
ブート順の変更手順
- BIOS画面を開いたら「Boot」または「起動」タブに移動する
- ブートデバイスの優先順位一覧で「USB CD-ROM」または「CD/DVDドライブ」を選択する
- そのデバイスを一番上(最優先)に移動する(通常は + キーまたは F5/F6 キーで移動)
- 変更を保存して再起動する(通常は F10 キーで「保存して終了」)
「USB-CDROM」の項目がある場合は、「USB-CDROM」を最優先にしてください(アセンテック公式FAQ記載)。
手順③:Secure Boot(セキュアブート)を無効にする
BIOSのブート順を正しく設定しても起動しない場合、Secure Boot(セキュアブート)が有効になっているために、Resalio LynxのブートローダーがBIOSに拒否されているケースがあります。
エラーメッセージの例:
ブータブル デバイスはすべてセキュア ブートの検証に失敗しました。
Secure Bootを無効にする手順
- BIOS画面を開く(手順②参照)
- 「Security」または「セキュリティ」タブを開く
- 「Secure Boot」(セキュアブート)の項目を「Disabled(無効)」に変更する
- 変更を保存して再起動する(F10)
Secure Bootに関する重要な注意事項:
Secure Bootを無効にすると、起動時に悪意のあるソフトウェアが実行されてしまうリスクが生じます。
あくまで一時的な回避策として位置づけたうえで、Resalio Lynxのファームウェアを最新版に更新することを優先してください(後述の手順④参照)。
職場PCへの設定変更は、自社のIT管理者に確認・依頼してから実施してください。
手順④:ファームウェアを最新版に更新する(Secure Boot環境で使い続けるために)
2022年8月のWindowsセキュリティパッチ適用後、Secure Bootが有効な環境ではResalio Lynx 300・500・700のブートローダーが拒否される不具合が確認されています(アセンテック公式発表)。
この問題はアセンテック側でのファームウェアアップデート(新ファームウェアの提供)により対応済みです。
サブスクリプションが有効なお客様は、アセンテックのサポート窓口または営業担当者に連絡することで新しいファームウェアを入手できます。
ファームウェア更新後は、Secure Bootを有効に戻した状態でも起動できるようになります。
手順⑤:USBポートを挿し替える・別のPCで試す
上記を試しても改善しない場合は、以下も確認してください。
- 別のUSBポート(USB 3.0ではなくUSB 2.0ポート)に挿し替えてみる
- USB 2.0接続の場合、起動まで1分程度かかることがある(公式FAQ記載)
- 他のUSB機器をすべて取り外した状態で起動を試みる
- Surface Pro 5など一部の機種ではUSBポートが1つしかないため、USBハブは使わずUSB本体を直接挿す必要がある
対処法まとめ
| 試す順番 | 手順 | 対象となる症状 |
|---|---|---|
| 1 | 起動順位変更ツールを実行する | Windowsが普通に起動してしまう |
| 2 | BIOSでブート順をUSB-CDROM最優先に変更 | Windowsが普通に起動してしまう |
| 3 | Secure Bootを無効にする | 「セキュアブートの検証に失敗」エラー |
| 4 | ファームウェアを最新版に更新する | Secure Boot環境で根本解決したい場合 |
| 5 | USBポートを挿し替える・他機器を外す | 途中で固まる・認識しない |
まとめ
Resalio Lynxが起動しない原因の多くは、BIOSのブート順でUSB-CDROMが最優先になっていないことか、Secure Bootが有効のままになっていることのどちらかです。
まず起動順位変更ツール(収録されている場合)を試し、それでも起動しなければBIOSを直接操作してください。
Secure Bootエラーが表示される場合は、一時的にSecure Bootを無効化しつつ、アセンテックのサポートに連絡してファームウェアを最新版に更新することが根本的な解決策になります。
PC固有の問題(BIOSの項目名が異なるなど)で対応が難しい場合は、アセンテックのサポート窓口またはResalio Lynxを導入した会社のIT管理者にご相談ください。
参考情報源:


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