電源を入れたら虹色の画面が出たまま、ぜんぜん先に進まない——そんな経験はありませんか?
これは「Rainbow Screen(レインボースクリーン)」と呼ばれる現象で、ラズパイ初心者が最初につまずくトラブルの代表格です。
この記事では、虹色画面が出る仕組みと、モデル別の具体的な解決手順をわかりやすく解説します。
虹色画面(Rainbow Screen)とは
虹色画面は、Raspberry Piが起動するときにGPU(グラフィックス処理装置)が正常に動作しているかテストするための画面です。
正常な起動では、この画面はほんの一瞬だけ表示されて、すぐにOSの起動シーケンスへと移ります。
問題なのは、この画面のまま何分経っても先に進まないときです。
これは「GPUのテストは通ったが、OSのファイルを読み込めなかった」ことを示しています。
GPUが動いている証拠でもあるため、ハード全体が壊れているわけではない可能性が高いです。
Raspberry Pi 4 / 5 について
Raspberry Pi 4以降は、起動シーケンスの変更により通常の起動では虹色画面が表示されません。
そのため、Pi 4 / 5でこの画面が出た場合は、下記の原因のいずれかに当てはまることがほとんどです。
主な原因と対処法
虹色画面で止まる原因は、大きく4つに分けられます。
当てはまりそうなものから順番に試してみてください。
原因①:microSDカードの問題(最多)
虹色画面で止まる原因のうち、もっとも多いのがmicroSDカードのトラブルです。
OSイメージの書き込みに失敗していたり、接触不良が起きていたりするケースが多く報告されています(The Pi Hut公式サポートより)。
確認・対処の手順:
- Raspberry Piの電源を切り、電源ケーブルを抜く
- microSDカードを一度抜いて、しっかり差し直す
- 電源を入れて起動を確認する
- 改善しない場合は、別のmicroSDカードでOSイメージを書き直して試す
OSの再書き込み手順:
- PCに公式の「Raspberry Pi Imager」をインストールする
- microSDカードをPCに挿し、Imagerを起動する
- 使用するモデルとOSを選択して書き込む(書き込み後の「確認(Verify)」は必ず完了させる)
- 書き込んだカードをラズパイに挿して起動する
注意:書き込み中はカードの中身がすべて消去されます。重要なデータは事前にバックアップを取ってください。
使用するSDカードについて:
- Samsung・SanDisk・Kingston などの信頼性の高いブランドを選ぶ
- 推奨規格はA2クラス(高速読み書き対応)
- 容量は8GB以上が目安
原因②:電源が足りていない
供給電力が不足しているときも、虹色画面で止まることがあります。
電圧不足のサインとして、画面右上に稲妻マーク(⚡)が表示されることがあります。
Raspberry Pi公式が推奨する電源仕様は以下のとおりです。
| モデル | 推奨電源 |
|---|---|
| Raspberry Pi 3 | 5V / 2.5A |
| Raspberry Pi 4 | 5V / 3A(USB-C) |
| Raspberry Pi 5 | 5V / 5A(USB-C PD対応) |
確認・対処の手順:
- スマホの充電器など規格外の電源アダプターは使わない
- USBケーブルを公式ケーブルまたは品質の高いケーブルに変える
- 可能であれば公式の電源アダプターに交換する
なお、Raspberry Pi 4では初期版の一部に「eMakerチップを搭載したUSB Type-Cケーブルを使うと起動しない」という不具合がありましたが、日本発売版ではファームウェアの修正により対応済みです。
原因③:OSのバージョンがモデルに非対応
購入したキットに付属のSDカードのOSが古い場合、新しいモデルで起動しないことがあります。
特に3B+や4Bといった比較的新しいモデルは、古いOSイメージに含まれていないファームウェアが必要なため、そのまま使い回すと虹色画面で止まることがあります。
確認・対処の手順:
- 使用しているOSのバージョンを確認する
- 古い場合は、前述の「Raspberry Pi Imager」で最新版のRaspberry Pi OSを書き直す
- 別モデル用に設定したSDカードは使い回さず、モデルごとに新規で書き込む
原因④:Raspberry Pi 4のmicroHDMIポートの差し込み先
Raspberry Pi 4にはmicroHDMIポートが2つあります(HDMI0とHDMI1)。
モニターのケーブルをHDMI1(内側)に挿している場合、映像出力がうまくいかず虹色画面で止まって見えるケースがあります。
確認・対処の手順:
- 現在ケーブルを挿しているポートを確認する
- もう片方のHDMI0(電源ポートに近い側)に挿し替える
- 電源を入れて起動を確認する
この方法で解決した事例が複数報告されています。見落としやすいポイントなので、ぜひ早めに試してみてください。
ブートローダーを確認する(Raspberry Pi 4 / 5)
Raspberry Pi 4 / 5では、ブートローダーが本体のEEPROM(フラッシュメモリ)に保存されています。
以下の手順でブートローダーが正常に動作しているか確認できます。
- Raspberry Piの電源を切り、電源ケーブルを抜く
- microSDカードを取り出す
- 電源ケーブルを再度挿す
- 緑のACTランプが4回点滅を繰り返す場合 → ブートローダーは正常(起動ファイルが見つからないだけ)
- それ以外のパターン点滅の場合 → Raspberry Pi公式LEDエラーコード一覧で内容を確認する
4回点滅パターンが確認できれば、OSを正しく書き込んだSDカードを挿すことで起動できる可能性があります。
それでも解決しないときのチェックリスト
上記をすべて試しても起動しない場合は、以下の項目をあわせて確認してください。
- microSDカードの書き込みにPCの内蔵カードリーダーを使っている → 外付けのUSBカードリーダーを試す
- 複数のディストリビューションで試している → 公式Raspberry Pi OS(Bookworm)に統一する
- 古いOSイメージを再利用している → 必ず最新版を新たにダウンロードして書き込む
- ラズパイ本体の故障 → 別の正常なSDカードで試しても起動しない場合は、本体の不良を疑う
本体の不良が疑われる場合は、購入店や公式のRaspberry Pi公式フォーラム(Boot Problems Sticky)に相談することをおすすめします。
まとめ
ラズパイの虹色画面(Rainbow Screen)で起動しないときの原因は、主に以下の4つです。
- microSDカードの問題(書き込み失敗・接触不良)→ Raspberry Pi Imagerで再書き込み
- 電源不足(アダプターやケーブルの品質問題)→ 公式電源アダプターに交換
- OSのバージョン非対応(古いイメージの使い回し)→ 最新OSを新規書き込み
- Pi 4のHDMIポートの差し込み先(HDMI1に挿している)→ HDMI0へ挿し替え
まずはmicroSDカードの再書き込みから試すのが効率的です。
ラズパイ関連のほかのトラブルや活用方法については、choge-blog.comのRaspberry Pi記事一覧もあわせてご覧ください。
参考情報源:


コメント