「Mozillaアカウントを維持する最後のチャンスです」「アカウントが削除されます」といったメッセージを受け取り、不安になっている方もいるかもしれません。
本記事では、このメッセージの意味、正規のMozillaメールとフィッシング詐欺の見分け方、そして適切な対処方法について詳しく解説します。
このメッセージは何を意味するのか

正規のMozillaからのメールの可能性
Mozillaは、2年間以上使用されていないアカウントを削除するポリシーを実施しています。
アカウントが長期間非アクティブな場合、Mozillaから削除の警告メールが送信されることがあります。
このメールは、アカウント削除の期限が近づいていることを知らせ、ログインしてアカウントを維持するよう促すものです。
フィッシング詐欺の可能性
一方で、Mozilla名義の偽装メールを送りつけるフィッシング詐欺も存在します。
攻撃者は緊急性を装ってユーザーを焦らせ、偽サイトに誘導して個人情報やパスワードを盗み取ろうとします。
したがって、このようなメールを受け取った際は、まず正規のメールかどうかを慎重に確認する必要があります。
Mozillaアカウントの非アクティブ削除ポリシー
2年間非アクティブで削除
Mozillaは、2年間(24ヶ月)以上使用されていないアカウントを削除します。
これは、セキュリティ上のリスクを低減し、データ管理を最適化するためのポリシーです。
削除されるとどうなるか
アカウントが削除されると、以下のデータが失われます。
クラウド上のデータ
- Firefoxで同期していたブックマーク
- 保存していたパスワード
- 閲覧履歴
- 開いているタブの情報
- 購入履歴やサブスクリプション情報
- Mozillaの各種サービスへのアクセス権
重要な注意点
デバイス(パソコンやスマートフォン)にローカル保存されているブックマークやパスワードは削除されません。
ただし、クラウドとの同期ができなくなるため、他のデバイスとの共有はできなくなります。
削除されたアカウントは復元できない
一度削除されたアカウントは、二度と復元することができません。
削除前に必ずログインして、アカウントを維持する必要があります。
正規のMozillaメールとフィッシング詐欺の見分け方
差出人のメールアドレスを確認
正規のMozillaメール
Mozillaアカウント関連の正規メールは、以下のアドレスから送信されます。
- accounts@firefox.com
これ以外のアドレスから送信されている場合は、フィッシング詐欺の可能性が高いです。
注意:差出人の偽装
ただし、差出人のメールアドレスは比較的簡単に偽装できるため、メールアドレスだけで判断するのは危険です。
メールヘッダー情報を確認(上級者向け)
より確実に判断するには、メールヘッダー情報(ソース)を表示して、SPFやDKIMといった送信ドメイン認証の結果を確認します。
確認手順
- メールソフトでメールヘッダー(ソース)を表示
- 「SPF」「DKIM」の項目を確認
- 「PASS」となっていれば正規、「Fail」「Softfail」となっていれば偽装の可能性が高い
メール本文の内容を確認
フィッシングメールの特徴
以下のような特徴がある場合、フィッシング詐欺の可能性があります。
不自然な日本語
- 翻訳ツールを使ったような不自然な日本語
- 文法的に間違った表現
- 「私たちのすべての製品」「アクセスできるようにする」などの直訳調
過度に緊急性を煽る表現
- 「24時間以内に対応しないとアカウントを削除します」
- 「直ちにクリックしてください」
- 「今すぐ確認が必要です」
正規のサービスからのメールは、通常このような過度な緊急性を強調することはありません。
個人情報の直接入力を求める
- メール内でパスワードの入力を求める
- クレジットカード情報の確認を求める
- メール本文のリンクから直接ログインするよう促す
Mozillaを含む正規のサービスは、メール内で直接パスワードやクレジットカード情報の入力を求めることはありません。
URLを確認する(最重要)
メール内のリンクにマウスを重ねる(クリックはしない)と、実際のリンク先URLが表示されます。
正規のMozilla URL
- https://accounts.firefox.com
- https://www.mozilla.org
- https://support.mozilla.org
フィッシング詐欺の特徴的なURL
- mozilla-accounts-secure.com(類似ドメイン)
- accounts-firefox-verify.net(偽装ドメイン)
- mozila.com(スペルミス)
- 不自然な文字列が含まれる長いURL
重要:URLを絶対にクリックしない
疑わしいメール内のリンクは、絶対にクリックしないでください。
正規のメールだった場合の対処方法
Firefoxブラウザから直接ログイン
メール内のリンクをクリックするのではなく、以下の手順で直接Mozillaアカウントにアクセスします。
手順1:Firefoxを起動
Firefoxブラウザを開きます。
手順2:Mozillaアカウントページにアクセス
ブラウザのアドレスバーに直接「https://accounts.firefox.com」と入力してアクセスします。
メール内のリンクは使用しないでください。
手順3:ログイン
登録しているメールアドレスとパスワードでログインします。
手順4:アカウント設定を確認
ログインできたら、アカウント設定ページで情報を確認します。
これでアカウントは維持される
Mozillaアカウントにログインするだけで、アカウントは「アクティブ」な状態になり、削除対象から外れます。
特別な手続きは必要ありません。
定期的なログインを推奨
今後アカウントが削除されないよう、少なくとも年に1回はMozillaアカウントにログインすることを推奨します。
フィッシング詐欺だった場合の対処方法
すぐにすべきこと
1. メール内のリンクをクリックしない
もしまだクリックしていなければ、絶対にクリックしないでください。
2. メールを削除またはスパム報告
メールを削除するか、迷惑メールとして報告します。
3. パスワードは変更しない(まだ情報を入力していない場合)
フィッシングサイトでパスワードを入力していない場合は、焦ってパスワードを変更する必要はありません。
すでにリンクをクリックしてしまった場合
1. 情報を入力していない場合
リンクをクリックしただけで、パスワードなどの情報を入力していなければ、実害はほとんどありません。
ただし、念のためウイルススキャンを実行してください。
2. パスワードを入力してしまった場合
以下の手順で直ちに対処してください。
ステップ1:正規のサイトからパスワードを変更
正規のMozillaアカウント(https://accounts.firefox.com)に直接アクセスし、パスワードを変更します。
ステップ2:他のサービスのパスワードも変更
同じパスワードを使用している他のサービスがあれば、すべてのパスワードを変更します。
ステップ3:2段階認証を有効化
Mozillaアカウントで2段階認証(2FA)を有効にして、セキュリティを強化します。
3. クレジットカード情報を入力してしまった場合
ステップ1:カード会社に連絡
すぐにクレジットカード会社に連絡し、不正利用の監視を依頼します。
必要に応じてカードの利用停止や再発行を依頼してください。
ステップ2:利用明細を確認
こまめに利用明細をチェックし、不正利用がないか確認します。
ステップ3:警察に相談
実際に金銭的被害が発生した場合は、警察に被害届を提出します。
ウイルススキャンを実行
フィッシングサイトにアクセスした場合、マルウェアに感染している可能性があります。
信頼できるアンチウイルスソフトでフルスキャンを実行してください。
Mozillaアカウントを維持する方法

定期的にログインする
最も簡単な方法は、定期的にMozillaアカウントにログインすることです。
年に1〜2回ログインすれば、アカウントは削除されません。
Firefox Syncを使用する
Firefoxブラウザで日常的にMozillaアカウントにサインインしてSyncを使用していれば、自動的にアカウントがアクティブな状態に保たれます。
Mozillaサービスを利用する
以下のようなMozillaサービスを利用していれば、アカウントはアクティブと見なされます。
- Firefox Sync(ブックマーク、パスワードの同期)
- Mozilla VPN
- Firefox Relay(メールエイリアスサービス)
- Mozilla Monitor(データ漏洩監視サービス)
- MDN Plus(開発者向けサービス)
リマインダーを設定
カレンダーアプリやリマインダーアプリに、「Mozillaアカウントログイン」という予定を6ヶ月ごとに設定しておくと便利です。
2段階認証(2FA)を設定してセキュリティ強化
2段階認証とは
2段階認証は、パスワードに加えて、もう一つの認証要素(通常はスマートフォンのアプリで生成されるコード)を要求することで、アカウントのセキュリティを大幅に強化する機能です。
設定方法
手順1:Mozillaアカウントにログイン
https://accounts.firefox.com にアクセスしてログインします。
手順2:セキュリティ設定を開く
アカウント設定ページで「セキュリティ」または「2段階認証」の項目を探します。
手順3:2段階認証を有効化
画面の指示に従って、2段階認証を有効にします。
通常は以下のような手順になります。
- 認証アプリ(Google Authenticator、Microsoft Authenticatorなど)をスマートフォンにインストール
- Mozillaアカウントに表示されるQRコードを認証アプリでスキャン
- 認証アプリに表示される6桁のコードを入力
- リカバリーコードを保存(スマートフォンを紛失した場合の復旧用)
2段階認証のメリット
仮にパスワードが漏洩しても、スマートフォンの認証アプリがなければログインできないため、不正アクセスのリスクが大幅に低減します。
フィッシング詐欺に遭わないための予防策
メール内のリンクをクリックしない
重要なサービスのログインは、必ずブラウザのアドレスバーに直接URLを入力するか、ブックマークからアクセスしてください。
ブックマークを活用
Mozillaアカウントのログインページ(https://accounts.firefox.com)をブックマークに登録しておき、常にそこからアクセスする習慣をつけます。
緊急性を煽るメールに注意
「今すぐ対応しないと」「24時間以内に」といった緊急性を過度に煽るメールには注意が必要です。
正規のサービスは、通常ある程度の猶予期間を設けます。
不審なメールは公式サポートに確認
メールの真偽が判断できない場合は、Mozilla公式サポート(https://support.mozilla.org)に問い合わせて確認してください。
セキュリティソフトを導入
信頼できるアンチウイルスソフトを導入し、常に最新の状態に保ちます。
多くのセキュリティソフトには、フィッシングサイトへのアクセスをブロックする機能があります。
OSとブラウザを最新に保つ
WindowsやmacOSなどのOSと、Firefoxブラウザを常に最新バージョンに更新します。
セキュリティパッチが適用され、脆弱性が修正されます。
Mozillaは電話サポートを提供していない
重要な注意事項
Mozillaは電話でのサポートを提供していません。
「Mozillaのサポート担当者」を名乗る電話がかかってきても、それは詐欺です。
以下のような電話は、すべて詐欺と判断してください。
- Firefoxの修復やアップグレードに料金を請求する
- 遠隔操作でパソコンにアクセスさせようとする
- 個人情報やクレジットカード情報を聞き出そうとする
正規のサポート
Mozillaの正規サポートは、以下の方法のみです。
- 公式サポートサイト:https://support.mozilla.org
- コミュニティフォーラム:無償でユーザー同士が助け合う
- オンラインドキュメント:各種ヘルプ記事
料金は一切かかりません。
アカウントが本当に削除されそうか確認する方法
メールが正規のものか判断できない場合、以下の手順で実際にアカウントの状態を確認できます。
直接ログインして確認
手順1:Firefoxを起動
手順2:アドレスバーに直接入力
https://accounts.firefox.com と入力してアクセスします。
手順3:ログインを試みる
登録しているメールアドレスとパスワードでログインを試みます。
手順4:ログインの結果で判断
- ログインできた:アカウントは有効です。メールが詐欺の可能性が高い
- ログインできない:パスワードを忘れた可能性があります。パスワードリセットを試みてください
- アカウントが存在しないと表示:アカウントがすでに削除された可能性があります
アカウント設定を確認
ログインできた場合、アカウント設定ページで以下を確認します。
- 登録メールアドレスが正しいか
- 最終ログイン日時
- 接続されているデバイス
- サブスクリプション状況
まとめ
「Mozillaアカウントを維持する最後のチャンスです」というメッセージは、正規のMozillaからの警告メールの場合もあれば、フィッシング詐欺の場合もあります。
Mozillaは2年間非アクティブなアカウントを削除するポリシーを実施しているため、長期間ログインしていない場合は正規のメールである可能性があります。
しかし、同様のメッセージを装ったフィッシング詐欺も多数存在するため、以下の点に注意してください。
見分けるポイント
- 差出人が accounts@firefox.com か確認
- メール本文の日本語が自然か確認
- 過度に緊急性を煽っていないか確認
- URLが正規のMozillaドメインか確認
対処方法
- メール内のリンクは絶対にクリックしない
- ブラウザのアドレスバーに直接 https://accounts.firefox.com と入力
- 正規サイトからログインしてアカウントを維持
- 2段階認証を有効にしてセキュリティを強化
アカウント維持
- 年に1〜2回はログインする
- Firefox Syncを日常的に使用する
- リマインダーを設定して忘れないようにする
Mozillaアカウントは、Firefoxのブックマークやパスワードを複数のデバイスで同期できる便利な機能です。
正しい知識を持って、安全にアカウントを維持・活用してください。

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