スマホを使っていると「無効なSIMです」というメッセージが突然表示されることがあります。
また、デュアルSIM端末では片方のSIMを意図的に無効化する機能もあります。
「SIMカード無効化」には、エラーとして表示される場合と、機能として使う場合の2つの意味があります。
本記事では、この2つの違いを明確にし、それぞれの原因と対処法を詳しく解説します。
SIMカード無効化の2つの意味

SIMカード無効化には、大きく分けて2つの異なる意味があります。
エラー表示としての「無効なSIM」
スマホがSIMカードを正常に認識できない状態を指します。
「無効なSIMです」「SIMが挿入されていません」といったエラーメッセージが表示され、通話やモバイルデータ通信ができなくなります。
この状態では、通信キャリアのネットワークに接続できません。
Wi-Fi環境下であればインターネットは利用できますが、電話番号を使った通話やSMSは使用不可です。
機能としてのSIM無効化
デュアルSIM対応端末で、2枚のSIMのうち片方を意図的にオフにする機能を指します。
設定画面から任意のSIMを無効化できます。
無効化したSIMは完全に圏外扱いとなり、その回線での通話・SMS・モバイルデータ通信がすべて停止します。
もう片方のSIMは通常通り使用可能です。
エラーとしての「無効なSIM」の原因
スマホに「無効なSIMです」と表示される主な原因は以下の通りです。
OSとSIMカードのバージョン不一致
スマホのOSをアップデートした後、SIMカードの設定も更新する必要があります。
iOSやAndroidのアップデート後に「キャリア設定アップデート」の通知を無視すると、OSとSIMのバージョンが合わなくなります。
キャリア設定アップデートは、ネットワークや通話、メッセージなどの設定に関する更新です。
この更新を行わないと、SIMカードが正常に認識されなくなる可能性があります。
SIMカードの物理的破損
SIMカードは非常に薄く繊細な部品です。
金属部分が傷ついたり、折れ曲がったりすると、端末が情報を正しく読み取れなくなります。
抜き差しを繰り返すことで摩耗が進み、経年劣化する可能性もあります。
SIMトレイを頻繁に取り外す人や、長期間同じSIMカードを使用している人に起こりやすい問題です。
SIMカードの接触不良
SIMカードがきちんと挿入されていなかったり、金属部分に汚れが付着していたりすると、接触不良を起こします。
端末を落としたり、強い衝撃が加わったりした際に、SIMカードの位置がずれることもあります。
SIMトレイや端末側の接点に汚れやほこりが溜まっている場合も、接触不良の原因となります。
ネットワーク利用制限
携帯電話会社が端末を通信できないように制限をかけている状態です。
端末代金の未払いや通信費用の滞納が主な原因となります。
中古で購入した端末の場合、前の所有者が端末代を完済していないと、この制限がかかることがあります。
ネットワーク利用制限がかかると、SIMカードは正常でも通信ができません。
SIMロックの問題
他社で購入した端末に、別のキャリアのSIMカードを挿入すると「無効なSIM」と表示されることがあります。
これはSIMロックがかかっているためです。
2021年10月以降に発売された端末はSIMロック解除が原則義務化されていますが、それ以前の端末や一部の中古端末ではSIMロックがかかっている場合があります。
スマホ本体の故障
SIMカードやネットワーク設定に問題がなくても、スマホ本体のSIMカード読み取り部分が故障していることがあります。
端末を落下させたり、水没させたりした場合に起こりやすい問題です。
本体のアンテナや通信回路が故障していると、SIMカードを正しく認識できなくなります。
「無効なSIM」エラーの対処法
エラーが表示された場合、以下の方法を順番に試してみてください。
1. スマホの再起動
最も簡単で効果的な方法です。
多くの一時的な不具合は、端末を再起動することで解決します。
再起動により、バックグラウンドで動作しているプロセスがリセットされ、ネットワーク機能に干渉していた問題が解消される可能性があります。
端末が長時間使用されていた場合や、ソフトウェア更新後にエラーが発生した場合には特に有効です。
2. SIMカードの抜き差し
電源を切った状態で、SIMカードを取り出して再度挿入します。
SIMピンを使ってトレイを取り出し、SIMカードに汚れがないか確認してください。
金属部分に汚れがある場合は、清潔で乾いた柔らかい布で優しく拭き取ります。
綿棒やマイクロファイバークロスを使用する場合は、水とアルコールを等量混ぜたもので湿らせ、完全に乾かしてから挿入してください。
SIMカードをトレイに正しく配置し、しっかりと固定されていることを確認します。
トレイを挿入する際は、無理に力を入れないように注意してください。
3. キャリア設定アップデート
iPhone、Androidともに、キャリア設定の更新が必要な場合があります。
iPhoneの場合:
- 設定アプリを開く
- 一般をタップ
- 情報をタップ
- キャリア設定アップデートの通知が表示されたら「アップデート」を選択
Androidの場合:
- 設定アプリを開く
- システムをタップ
- システムアップデートをタップ
- 利用可能な更新があれば実行
キャリア設定アップデートが必要ない場合、メッセージは表示されません。
4. OSのアップデート
OSが古いバージョンのままだと、SIMカードとの互換性が失われることがあります。
最新バージョンにアップデートすることで、問題が解決する可能性があります。
iPhoneの場合:
- 設定アプリを開く
- 一般をタップ
- ソフトウェア・アップデートをタップ
- ダウンロードしてインストール
Androidの場合:
- 設定アプリを開く
- システムをタップ
- システムアップデートをタップ
アップデート中はWi-Fi環境で、バッテリーが十分に充電されている状態で行ってください。
5. ネットワーク設定のリセット
ソフトウェアエラーによってSIMカードを認識できない場合、ネットワーク設定をリセットすることで解決できることがあります。
ただし、保存されているWi-Fiパスワードがすべて削除されるため、事前にメモしておくことをおすすめします。
iPhoneの場合:
- 設定アプリを開く
- 一般をタップ
- 転送またはiPhoneをリセットをタップ
- リセットをタップ
- ネットワーク設定をリセットを選択
Androidの場合:
- 設定アプリを開く
- 一般管理をタップ
- リセットをタップ
- モバイルネットワーク設定をリセットを選択
6. ネットワーク利用制限の確認
端末のIMEI番号を使って、ネットワーク利用制限がかかっていないか確認できます。
各キャリアの公式サイトで「ネットワーク利用制限確認」ページにアクセスし、IMEI番号を入力します。
判定結果は以下のように表示されます。
- ○: 残債なし(すべて支払い済み)
- △: 分割支払い中(問題なく使用可能)
- ×: 支払い未完了(通信不可)
判定結果が「×」の場合は、キャリアに連絡して支払い状況を確認する必要があります。
7. SIMロック解除の確認
他社のSIMカードを使用する場合、端末のSIMロックが解除されているか確認します。
iPhoneの場合:
- 設定アプリを開く
- 一般をタップ
- 情報をタップ
- キャリアロック欄を確認
「SIMロックなし」または「SIMロック制限なし」と表示されていれば、SIMフリーです。
Androidの場合:
機種によって確認方法が異なるため、キャリアの公式サイトまたはサポートに問い合わせてください。
8. SIMカードの交換
上記の方法を試しても解決しない場合、SIMカード自体が故障している可能性があります。
契約しているキャリアのショップで、SIMカードを再発行してもらいましょう。
多くのキャリアでは、SIMカード再発行手数料として数千円程度かかります。
9. キャリアまたはメーカーへの問い合わせ
それでも解決しない場合は、スマホ本体の故障が考えられます。
契約しているキャリアのサポートセンターまたはメーカーのサポートに相談してください。
AppleCareやキャリアの補償サービスに加入している場合、修理代金が安く抑えられる可能性があります。
機能としてのSIM無効化の使い方

デュアルSIM対応端末では、片方のSIMを意図的に無効化できます。
デュアルSIMとは
デュアルSIMは、1台のスマホで2つの電話番号を使い分けられる機能です。
物理SIMカード2枚、またはeSIMと物理SIMの組み合わせで利用できます。
2つのSIMを同時待ち受け状態にできるため、仕事用とプライベート用で回線を分けるなど、さまざまな用途に活用できます。
SIMを無効化する理由
デュアルSIMで片方を無効化する主な理由は以下の通りです。
バッテリー消費の抑制
2つのSIMが同時に待機していると、バックグラウンドで常に電波を探し続けるため、バッテリー消費が増加します。
使用しないSIMを無効化することで、消費電力を抑えられます。
着信を受けたくない時間帯
仕事用の回線を休日だけオフにする、プライベート用の回線を勤務時間中だけオフにするなど、時間帯によって使い分けられます。
データ通信の制御
片方のSIMをデータ通信専用にし、もう片方を通話専用にするなど、用途に応じて柔軟に設定できます。
iPhoneでSIMを無効化する方法
- 設定アプリを開く
- モバイル通信をタップ
- 無効化したい回線をタップ
- 「この回線をオンにする」をオフ(スイッチを灰色)にする
無効化した回線は完全に圏外扱いとなります。
その回線に電話をかけた相手には、「電源が入っていないか、電波の届かない場所にいるため…」といった圏外アナウンスが流れます。
AndroidでSIMを無効化する方法
Androidの場合、機種によって手順が異なりますが、一般的な手順は以下の通りです。
- 設定アプリを開く
- ネットワークとインターネットをタップ
- SIMカードをタップ
- デュアルSIMカード設定で、オフにするSIMのスイッチをオフにする
機種によっては「モバイルネットワーク」「SIM管理」など、メニュー名が異なる場合があります。
無効化したSIMの再有効化
無効化したSIMを再度有効にするには、同じ手順で設定画面を開き、スイッチをオンに戻すだけです。
いつでも簡単に切り替えられます。
SIMカード無効化に関するよくある質問
無効化と削除の違いは何ですか?
無効化は一時的にSIMの機能を停止するだけで、SIM情報は端末に残ります。
削除(モバイル通信プランの削除)は、eSIMの場合にSIM情報そのものを端末から消去します。
eSIMを削除すると、多くのキャリアで再発行手数料(2,000円程度)が必要になるため、一時的に使わないだけなら無効化を選ぶべきです。
無効化したSIMへの着信はどうなりますか?
完全に圏外扱いとなるため、着信できません。
発信者には「電源が入っていないか、電波の届かない場所にいるため…」といったアナウンスが流れます。
SMSも受信できません。
留守番電話サービスに加入している場合、留守番電話に転送される可能性があります。
デュアルSIMで片方を無効化してもバッテリーは減りますか?
無効化したSIMは電波を探さなくなるため、バッテリー消費は大幅に減ります。
ただし、有効にしている方のSIMは通常通り動作するため、完全にシングルSIMと同じというわけではありません。
SIMロック解除とSIM無効化は違いますか?
まったく異なる概念です。
SIMロック解除は、端末が特定のキャリアのSIMしか使えない制限を解除することです。
SIM無効化は、デュアルSIM端末で片方のSIMを一時的にオフにすることです。
まとめ
SIMカード無効化には、エラー表示と機能という2つの異なる意味があります。
エラーとして「無効なSIM」と表示される場合、多くは再起動やSIMの抜き差し、設定の更新で解決できます。
それでも解決しない場合は、SIMカードの交換やキャリアへの相談が必要です。
デュアルSIM端末での機能としての無効化は、バッテリー節約や着信制御に便利な機能です。
設定から簡単にオン/オフを切り替えられるため、用途に応じて活用してください。
トラブルが発生した際は、まず原因を特定し、適切な対処法を試すことが重要です。
Androidで発信できるが着信できない問題でSIMカードの接触不良が原因となることもありますので、合わせて確認してみてください。
参考情報
本記事は、以下の公式情報と専門サイトを参照して作成しました。


コメント