MacやiPhone、iPadのバッテリーの減りが早くなってきたと感じたことはありませんか?
バッテリーの劣化具合を正確に知りたいけれど、標準機能だけでは詳しい情報が分からないこともあります。
そんな時に便利なのが「coconutBattery」というアプリです。
この記事では、coconutBatteryの使い方、機能、無料版と有料版の違いなどを詳しく解説します。
coconutBatteryとは?
coconutBatteryは、Mac専用のバッテリー管理アプリです。
MacBookなどのバッテリー搭載Macの詳細なバッテリー情報を確認できるだけでなく、接続したiPhoneやiPadのバッテリー状態も調べることができます。
開発の歴史
coconutBatteryは、ドイツの学生だったChristoph Sinai氏によって2005年に開発されました。
20年近い開発の歴史を持つ信頼性の高いアプリで、現在も定期的にアップデートが続けられています。
基本は無料で使える
coconutBatteryの基本機能は完全無料です。
有料のPlus版もありますが、バッテリーの状態を確認するだけなら無料版で十分な機能が揃っています。
coconutBatteryの主な機能
coconutBatteryで確認できる主な情報は以下の通りです。
Macのバッテリー情報
MacBookなどのバッテリー搭載Macでは、以下の情報を確認できます。
現在の充電量(Current charge)
現在のバッテリー残量をmAh(ミリアンペアアワー)で表示します。
最大充電容量(Maximum charge)
現在の状態で充電できる最大容量をmAhで表示します。
この数値が工場出荷時の容量と比べてどれだけ減っているかで、バッテリーの劣化度合いが分かります。
設計容量(Design capacity)
工場出荷時にバッテリーが持っていた容量をmAhで表示します。
最大充電容量と設計容量を比較することで、バッテリーの健康状態を把握できます。
バッテリーの健康状態
最大充電容量を設計容量で割った割合をパーセントで表示します。
この数値が80%を下回ると、バッテリーの交換時期と考えられます。
健康状態は緑・黄色・赤のバーで視覚的に表示され、「Good」または「Bad」で判定されます。
充放電回数(Loadcycles)
バッテリーが0%から100%まで充電された回数(サイクル数)を表示します。
Appleは、MacBookのバッテリー寿命を約1,000回としています。
この回数が多いほど、バッテリーは劣化していると考えられます。
バッテリー温度(Battery temperature)
バッテリー内部の現在の温度を表示します。
摂氏と華氏を切り替えることができます。
高温はバッテリーの劣化を早めるため、この情報は重要です。
電力消費(Battery power usage)
MacBookが現在消費している電力をワット(W)で表示します。
どのくらいの速度でバッテリーが減っているかを知ることができます。
Mac本体の情報
Macのモデル名、製造日、製造からの経過日数、シリアル番号、macOSのバージョンなども表示されます。
バッテリーの製造情報
バッテリーの製造業者、製造日、製造からの経過日数、モデル番号、シリアル番号も確認できます。
iPhone・iPadのバッテリー情報
MacにUSBケーブルで接続したiPhoneやiPadのバッテリー情報も確認できます。
(Plus版ではWi-Fi接続でも確認可能)
最大容量
iPhoneやiPadの最大充電容量を工場出荷時の容量と比較して、パーセントで表示します。
Appleは、この数値が80%を下回った場合にバッテリー交換を推奨しています。
充放電回数
iPhone・iPadの場合、充放電回数が500回を超えるとバッテリーの交換時期とされています。
デバイス情報
iOSデバイスのモデル名、製造日、経過日数なども確認できます。
履歴の保存機能
coconutBatteryは、バッテリーの健康状態を時系列で記録する機能を持っています。
定期的に記録を保存することで、バッテリーの劣化の進行具合を確認できます。
coconutBattery Onlineとの連携
オンラインサービス「coconutBattery Online」を使うと、自分のバッテリー情報を他のユーザーと比較できます。
同じモデルの平均的な劣化具合と比較することで、自分のバッテリーの状態が適切かどうかを判断できます。
coconutBatteryのインストール方法
coconutBatteryは、公式サイトから無料でダウンロードできます。
(注:coconutBatteryは、Mac App Storeではなく、開発者の公式サイトからのダウンロードになります)
ダウンロードとインストール手順
- 公式サイト(coconut-flavour.com/coconutbattery/)にアクセスします。
- 「Download」ボタンをクリックします。
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。
- 解凍されたアプリをアプリケーションフォルダにドラッグ&ドロップします。
- アプリケーションフォルダからcoconutBatteryを起動します。
対応OS
coconutBatteryの最新版(バージョン4.2.0)は、macOS 12.4(Monterey)以降に対応しています。
古いバージョンのmacOSを使用している場合は、coconutBatteryの過去のバージョンをインストールする必要があります。
coconutBatteryの使い方
coconutBatteryの使い方は非常にシンプルです。
Macのバッテリーを確認する
- coconutBatteryを起動します。
- 自動的にMacのバッテリー情報が表示されます。
- 画面上部の「This Mac」タブが選択されていることを確認してください。
- 表示された情報から、バッテリーの健康状態を確認できます。
確認のポイント
- Design Capacity下の緑バーが黄色や赤になっていないか確認します。
- 緑バーのパーセント表示が80%以上あるか確認します。
- 「macOS Battery status」が「Good」になっているか確認します。
iPhone・iPadのバッテリーを確認する
- MacとiPhone(またはiPad)をUSBケーブルで接続します。
- 初めて接続する場合、iPhone側で「このコンピュータを信頼しますか?」という画面が表示されるので、「信頼」をタップします。
- パスコードの入力を求められた場合は入力します。
- coconutBatteryを起動します(すでに起動している場合は再起動します)。
- 画面上部の「iOS Device」タブをクリックします。
- iPhoneまたはiPadのバッテリー情報が表示されます。
確認のポイント
- Design Capacity下の黄バーが80%以上あるか確認します。
- 「Cycle Count」(充放電回数)が500回を超えていないか確認します。
バッテリー履歴を保存する
- coconutBatteryの画面下部にある「Save」ボタンをクリックします。
- 現在のバッテリー状態が履歴として保存されます。
- 定期的(例えば月に1回)に保存することで、バッテリーの劣化の進行を追跡できます。
- 「History」タブをクリックすると、過去の記録を確認できます。
データのエクスポート
coconutBatteryは、バッテリー情報をCSVファイルやアーカイブファイルとしてエクスポートできます。
これにより、システムを再インストールした場合でも、過去のデータを保持できます。
無料版とPlus版の違い
coconutBatteryには無料版と有料版(Plus版)があります。
無料版でできること
無料版でも、以下の機能が使えます。
- Macのバッテリー情報の詳細表示
- iPhone・iPadのバッテリー情報の表示(USB接続)
- バッテリー履歴の保存と確認
- coconutBattery Onlineとの比較
多くのユーザーにとって、無料版の機能で十分です。
Plus版の追加機能
Plus版(有料:買い切り約10〜13ドル)では、以下の機能が追加されます。
Wi-Fi接続対応
iPhone・iPadをUSBケーブルで接続しなくても、Wi-Fi経由でバッテリー情報を確認できます。
一度設定すれば、ケーブルなしで常時監視できるようになります。
詳細なバッテリー寿命分析(Lifetime Analyzer)
最高・最低・平均温度、電圧、充放電速度の範囲、バッテリー動作時間など、より詳細な情報を確認できます。
高度な情報表示
Mac内蔵SSDの読み書き統計など、バッテリー以外のハードウェア情報も表示されます。
カスタムHTMLテンプレート
Mac・iOSデバイスのレポートを印刷する際に、独自のHTMLテンプレートを使用できます。
バッテリー容量のWh表示
mAhだけでなく、Wh(ワットアワー)でもバッテリー容量を表示できます。
バッテリー交換推奨の表示
バッテリーの健康状態が低い場合、交換オプションを提案してくれます。
Plus版の購入方法
Plus版は、coconutBatteryアプリ内の設定から購入できます。
10回まで無料でPlus版の機能を試すことができるので、購入前に試してみることをおすすめします。
coconutBatteryを使う際の注意点
測定精度について
coconutBatteryの測定値は、あくまで参考値です。
特に、Appleストアで測定した値と7%以上ずれることがあったという報告もあります。
正確な診断が必要な場合は、Appleストアや正規サービスプロバイダに持ち込むことをおすすめします。
iPadの場合の注意
iPadは、標準の設定アプリでバッテリーの最大容量を確認できません。
(iPhoneは「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」で確認可能)
そのため、iPadユーザーにとってcoconutBatteryは特に有用です。
AirPodsには非対応
coconutBatteryは、AirPodsやAirPods Proのバッテリー情報には対応していません。
最新デバイスの製造日表示
Appleは数年前からランダム化されたシリアル番号形式に切り替えたため、新しいデバイスでは製造日を読み取れない場合があります。
バッテリーを長持ちさせるためのヒント
coconutBatteryの公式サイトでは、以下のようなバッテリーのケア方法が推奨されています。
高温を避ける
高温はバッテリーの健康に悪影響を与えます。
直射日光の当たる場所や、熱がこもる場所でデバイスを使用・保管しないようにしましょう。
高速充電を過度に使用しない
急速充電は便利ですが、必要以上に使用するとバッテリーにストレスがかかります。
時間に余裕がある時は、通常の充電速度を使用することをおすすめします。
「最適化されたバッテリー充電」を有効にする
macOSやiOSには、「最適化されたバッテリー充電」機能があります。
この機能を有効にすると、バッテリーの劣化を遅らせることができます。
macOSの場合
「システム設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」で設定できます。
iOSの場合
「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態と充電」→「バッテリー充電の最適化」で設定できます。
満充電・完全放電を避ける
バッテリーを常に100%にしたり、0%まで使い切ったりすることは、バッテリーの劣化を早めます。
理想的には、20%〜80%の範囲で使用するのが良いとされています。
バッテリー交換の判断基準
Appleの基準
Appleは、バッテリーの最大容量が80%を下回った場合を、バッテリー交換の目安としています。
MacBookの場合
充放電回数が1,000回を超えた場合も、バッテリーの寿命とされています。
iPhone・iPadの場合
充放電回数が500回を超えた場合が、バッテリー交換の目安とされています。
実際の使用感も重要
数値だけでなく、実際の使用感も重要です。
以下のような症状が出た場合は、バッテリー交換を検討しましょう。
- フル充電しても、すぐにバッテリーが切れる
- バッテリー残量の表示が急に変わる
- デバイスが突然シャットダウンする
- デバイスが異常に熱くなる
- バッテリーが膨張している(危険なのですぐに使用を中止)
まとめ
coconutBatteryは、Mac・iPhone・iPadのバッテリー状態を詳しく確認できる便利なアプリです。
無料版でも十分な機能があり、バッテリーの健康状態、充放電回数、劣化の進行などを簡単にチェックできます。
主な特徴をまとめると以下の通りです。
- 完全無料で基本機能が使える
- MacだけでなくiPhone・iPadのバッテリーも確認可能
- バッテリーの履歴を保存して経過を追跡できる
- 測定値は参考値として使い、正確な診断はAppleストアで
- Plus版では、Wi-Fi接続や詳細分析などの追加機能が使える
バッテリーの状態を定期的にチェックすることで、適切なタイミングでバッテリー交換を行い、デバイスを長く快適に使うことができます。
まだcoconutBatteryを使っていない方は、ぜひ一度試してみてください。
最新バージョン情報
この記事執筆時点(2026年2月)での最新バージョンは4.2.0です。
最新版は、macOS 12.4(Monterey)以降に対応しています。
公式サイト(coconut-flavour.com/coconutbattery/)から無料でダウンロードできます。

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