「友達に写真を送ろうとしたら、SMSじゃ送れないって言われた」「MMSって何?SMSと何が違うの?」
スマホでメッセージを送る時、こんな疑問を感じたことはありませんか。
実は、テキストだけのSMSと、写真や動画も送れるMMSは、まったく別の仕組みなんです。
「どっちを使えばいいの?」「料金はかかるの?」そんな疑問を持つ方も多いはずです。
この記事では、MMSの基本から、SMSとの違い、料金、使い方、メリット・デメリットまで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
MMSとは
MMS(マルチメディアメッセージングサービス)は、携帯電話で写真や動画、音声などのマルチメディアコンテンツを送受信できるメッセージングサービスです。
読み方と正式名称
読み方: エムエムエス
正式名称: MMS(Multimedia Messaging Service)
日本語: マルチメディアメッセージングサービス
基本情報
開始時期: 2002年3月(商用サービス開始)
開発: 3GPP(Third Generation Partnership Project)
標準化: OMA(Open Mobile Alliance)
前身技術: SMS(ショートメッセージサービス)
MMSの定義
MMSは、SMSを拡張した技術で、テキストだけでなく、以下のマルチメディアコンテンツを送受信できます。
送信可能なコンテンツ:
- 画像(JPEG、PNG、GIF)
- 動画(最大40秒程度)
- 音声ファイル(MP3、MIDI)
- リッチテキスト(色付き、フォント変更)
- 連絡先カード
- スライドショー
MMSは、キャリアメールアドレス(例:xxxxx@softbank.ne.jp)を使ってメッセージを送信します。
MMSの歴史
MMSがどのように誕生し、発展してきたかを見ていきます。
誕生の背景
1990年代後半:
カメラ付き携帯電話が普及し始めました。
撮影した写真を簡単に送りたいというニーズが高まりました。
SMSの限界:
SMSはテキストのみで、画像を送れませんでした。
文字数も160文字(全角70文字)に制限されていました。
技術的進歩:
GPRSや3Gネットワークの登場により、大容量データの送信が可能になりました。
商用サービス開始
2002年3月:
世界で初めてMMSの商用サービスが開始されました。
日本:
日本では、すでに1990年代後半から独自の画像付きメール機能が存在していました。
そのため、MMSという名称は一般的にあまり浸透しませんでした。
現在の状況
世界:
MMSは世界中で広く利用されています。
特にアメリカでは、iPhoneのメッセージアプリでMMSが標準的に使われています。
日本:
日本では、キャリアメールの一部としてMMSが提供されています。
ただし、LINEなどのメッセージングアプリの普及により、MMS単独の利用は減少傾向です。
MMSの仕組み
MMSがどのように動作するかを詳しく見ていきます。
MMSC(MMSセンター)
MMSは、MMSC(Multimedia Messaging Service Centre)を経由して送信されます。
MMSCの役割:
- メッセージの一時保存
- メッセージ形式の変換
- 受信者の端末がMMS対応かチェック
- 配信状況の管理
MMS送信の流れ
1. メッセージ作成:
送信者が、テキストと画像などのマルチメディアファイルを添付してメッセージを作成します。
2. エンコード:
端末が、メッセージをMIME形式(メール形式)にエンコードします。
3. データ接続:
端末が、GPRS(3G/4G/5G)経由でデータ接続を確立します。
4. MMSCへ送信:
HTTP POSTリクエストで、送信者のキャリアのMMSCにメッセージを送信します。
5. MMSC処理:
MMSCが、メッセージを受信し、一時的にサーバーに保存します。
メッセージにアクセスできるURLを動的に生成します。
6. 受信者確認:
MMSCが、受信者の端末がMMS対応かどうかを確認します。
7. SMS通知:
受信者に、「MMSメッセージが届いています」というSMS通知を送信します。
このSMSには、メッセージのURLが含まれています。
8. メッセージ取得:
受信者の端末が、URLにアクセスして、MMSCからメッセージをダウンロードします。
9. 表示:
受信者の端末で、メッセージが表示されます。
コンテンツアダプテーション
機能:
受信者の端末が対応していない形式の場合、MMSCが自動的に変換します。
例:
- 画像サイズの縮小
- 動画フォーマットの変換
- 音声コーデックの変換
MMS非対応端末の場合
レガシーエクスペリエンス:
受信者の端末がMMS非対応の場合、SMSでURLが送られます。
受信者は、通常のウェブブラウザでURLにアクセスしてコンテンツを閲覧できます。
SMSとMMSの違い
SMSとMMSの主な違いを詳しく比較します。
1. 送信可能なコンテンツ
SMS:
- テキストのみ
- 絵文字は送信可能(ただし、古い端末では文字化けすることも)
MMS:
- テキスト
- 画像(JPEG、PNG、GIF)
- 動画(最大40秒程度)
- 音声ファイル
- 連絡先カード
- スライドショー
2. 文字数制限
SMS:
- 1通あたり最大670文字(全角)
- 70文字ごとに課金
- 長文は複数のSMSに分割される
MMS:
- 文字数制限なし
- 長文でも1通として送信可能
3. データ容量
SMS:
- 約140バイト(160文字)
- 非常に軽量
MMS:
- 最大300KB〜600KB(キャリアによって異なる)
- 画像や動画を含むため大容量
4. 送信先
SMS:
- 電話番号宛
- すべてのキャリア、すべての端末に送信可能
MMS:
- キャリアメールアドレス宛(基本)
- 同一キャリア内なら電話番号宛も可能(auなど)
5. 料金
SMS:
- 送信:文字数に応じて課金(3円〜33円/通)
- 受信:無料
MMS:
- 送信:データ通信料のみ(パケット定額なら実質無料)
- 受信:データ通信料(パケット定額なら実質無料)
6. 通信方式
SMS:
- 回線交換方式(音声通話と同じ)
- インターネット接続不要
- Wi-Fiでは送信不可
MMS:
- パケット通信方式(データ通信)
- インターネット接続が必要
- Wi-Fiでも送信可能
7. 対応キャリア
SMS:
- すべてのキャリアで対応
- 国際規格のため、世界中で利用可能
MMS:
- au:対応
- ソフトバンク:対応
- ドコモ:非対応
- 格安SIM:ほとんど非対応
8. セキュリティ
SMS:
- 二段階認証に使われる
- 比較的セキュアとされている
MMS:
- 添付ファイルにマルウェアが含まれる可能性
- SMSよりセキュリティリスクがやや高い
MMSのメリット
MMSを使うメリットを紹介します。
1. マルチメディア送信
最大のメリット:
写真、動画、音声など、豊富なコンテンツを送れます。
活用例:
- 家族に子どもの写真を送る
- 友達に旅行の動画を共有
- ビジネスで商品画像を送る
2. 文字数制限なし
利点:
SMSのように70文字ごとに分割されません。
長いメッセージを1通で送れます。
3. リッチな表現
機能:
- 色付きテキスト
- フォント変更
- スライドショー
視覚的に訴求力の高いメッセージを作れます。
4. インターネット接続不要(受信者側)
利点:
受信者がアプリをインストールする必要がありません。
電話番号(またはメールアドレス)だけで送信できます。
5. グループ送信
機能:
複数の相手に同時にMMSを送信できます。
6. パケット定額なら実質無料
料金:
パケット定額プランに加入していれば、追加料金はかかりません。
MMSのデメリット
MMSにもデメリットがあります。
1. 対応キャリアが限定的
制限:
日本では、ドコモがMMSに対応していません。
格安SIMでも、ほとんどのキャリアが非対応です。
影響:
MMSを送っても、相手が受信できない可能性があります。
2. データ容量の制限
制限:
1通あたり300KB〜600KB程度の容量制限があります。
影響:
高画質の写真や長い動画は送れません。
自動的に圧縮されるため、画質が劣化します。
3. 受信にも通信料がかかる
注意:
MMSは、受信時にもデータ通信料が発生します。
対策:
パケット定額プランに加入していれば問題ありません。
4. 送信に時間がかかる
理由:
MMSは、MMSC経由で送信されるため、SMSより時間がかかります。
目安:
数秒〜数十秒程度。
5. Wi-Fi専用端末では使えない
制限:
MMS送信には、キャリアとのデータ通信契約が必要です。
Wi-Fi専用のタブレットやスマホでは使えません。
6. アプリの方が便利
現実:
LINEやWhatsAppなどのメッセージングアプリの方が、機能が豊富で使いやすいです。
MMSの位置づけ:
あくまで補助的なメッセージング手段です。
他のメッセージングサービスとの比較
MMSと他のサービスを比較します。
MMS vs SMS
SMS:
- テキストのみ
- 電話番号宛
- すべての端末で受信可能
- 送信料3円〜33円
- 受信無料
MMS:
- マルチメディア対応
- メールアドレス宛(基本)
- 対応キャリア限定
- データ通信料のみ
- 受信にも通信料
使い分け:
- 短いテキストメッセージ → SMS
- 写真や動画を送りたい → MMS
MMS vs +メッセージ
+メッセージ:
- ドコモ、au、ソフトバンク共通
- 電話番号宛
- 最大2,730文字
- スタンプ、既読機能
- グループチャット対応
- データ通信料のみ
MMS:
- au、ソフトバンクのみ
- メールアドレス宛(基本)
- 文字数制限なし
- スタンプなし
- データ通信料のみ
使い分け:
- 大手3キャリア間のやり取り → +メッセージ
- 海外や他のキャリアとのやり取り → MMS
MMS vs iMessage
iMessage:
- Apple端末同士のみ
- 電話番号またはApple ID宛
- 文字数制限なし
- ステッカー、アニ文字、ミー文字
- データ通信料のみ
- 青い吹き出し
MMS:
- すべての端末(対応キャリアのみ)
- メールアドレス宛
- 文字数制限なし
- 基本的な機能のみ
- データ通信料のみ
- 緑の吹き出し(iPhoneの場合)
iPhoneの自動切り替え:
iPhoneのメッセージアプリは、以下の優先順位で自動的に切り替えます。
- iMessage(相手がApple端末の場合)
- MMS(宛先がメールアドレス、またはテキスト以外を送信する場合)
- SMS(宛先が電話番号、テキストのみの場合)
MMS vs LINE/WhatsApp
LINE/WhatsApp:
- アプリのインストールが必要
- インターネット接続が必要
- 無料(データ通信料のみ)
- スタンプ、通話、ビデオ通話
- グループチャット
- 既読機能
MMS:
- アプリ不要(標準メッセージアプリで使用)
- キャリアメールアドレスが必要
- データ通信料
- 基本的な機能のみ
使い分け:
- 日常的なコミュニケーション → LINE/WhatsApp
- アプリを使わない相手へ → MMS
MMSの使い方
MMSの基本的な使い方を紹介します。
対応確認
自分の端末がMMS対応か確認:
- au:対応
- ソフトバンク:対応
- ドコモ:非対応
- 格安SIM:ほとんど非対応(契約内容を確認)
iPhone でのMMS送信
1. メッセージアプリを開く:
ホーム画面から「メッセージ」アプリをタップします。
2. 新規メッセージ作成:
右上の「新規作成」アイコンをタップします。
3. 宛先を入力:
- キャリアメールアドレスを入力
- または電話番号を入力(同一キャリアの場合)
4. メッセージを入力:
テキストを入力します。
5. 写真や動画を添付:
左下のカメラアイコンをタップして、写真や動画を選択します。
6. 送信:
青い送信ボタンをタップします。
注意:
- 緑の吹き出し:SMS/MMSで送信
- 青い吹き出し:iMessageで送信
AndroidでのMMS送信
1. メッセージアプリを開く:
「メッセージ」または「SMS」アプリを開きます。
2. 新規メッセージ作成:
右下の「+」または「新規作成」をタップします。
3. 宛先を入力:
- キャリアメールアドレスを入力
- または電話番号を入力
4. メッセージを入力:
テキストを入力します。
5. 写真や動画を添付:
クリップアイコンまたはカメラアイコンをタップして、ファイルを選択します。
6. 送信:
送信ボタンをタップします。
MMS設定(iPhone)
MMSを有効にする:
- 設定アプリを開く
- 「メッセージ」をタップ
- 「MMSメッセージ」をオンにする
- 「件名欄を表示」をオン(任意)
MMSメールアドレスを設定:
キャリアから提供されたメールアドレスを入力します。
ビジネスでのMMS活用
企業がMMSをどのように活用しているかを紹介します。
1. マーケティングキャンペーン
活用例:
- 新商品の画像付きプロモーション
- クーポンコードの送信
- セール情報の配信
効果:
画像があることで、開封率やクリック率が大幅に向上します。
MMSは、SMSと比べて300%高いエンゲージメント率を達成しています。
2. カスタマーサポート
活用例:
- 故障箇所の写真を送ってもらう
- 修理手順の動画を送る
- 担当者の顔写真を送る
効果:
視覚的なサポートにより、問題解決が迅速化します。
3. 予約確認
活用例:
- レストランの予約確認(店舗の写真付き)
- ホテルの予約確認(部屋の写真付き)
- 美容院の予約確認(スタイリストの写真付き)
4. リマインダー
活用例:
- 歯医者の予約リマインダー(診療所の写真付き)
- イベントのリマインダー(会場の地図付き)
5. アカウント認証
活用例:
一部のサービスでは、QRコードをMMSで送信して認証を行います。
よくある質問
Q1. MMSは無料ですか?
A: パケット定額プランに加入していれば、実質無料です。
MMSは、データ通信料のみが発生します。
パケット定額プランに加入していれば、追加料金はかかりません。
注意:
パケット定額に加入していない場合、送受信ごとにデータ通信料が発生します。
Q2. ドコモでMMSは使えますか?
A: いいえ、ドコモはMMSに対応していません。
ドコモユーザーは、MMSの代わりに以下を利用できます。
- +メッセージ(au、ソフトバンクとのやり取り)
- キャリアメール(通常のメール)
- LINE、WhatsAppなどのアプリ
Q3. iPhoneでMMSを送ったのに、SMSになってしまいます
A: 以下の原因が考えられます。
原因1:MMSが有効になっていない
- 設定→メッセージ→「MMSメッセージ」をオンにする
原因2:宛先が電話番号になっている
- 宛先をキャリアメールアドレスに変更する
- または、同一キャリアの電話番号にする
原因3:テキストのみを送信している
- iPhoneは、テキストのみの場合、自動的にSMSを選択します
- 写真などを添付すると、MMSになります
Q4. MMSで送信できるファイルサイズは?
A: 約300KB〜600KBです(キャリアによって異なります)。
推奨サイズ:
- 画像:640×1138ピクセル、または600×600ピクセル
- ファイルサイズ:1MB以下
1MBを超えるファイルは、自動的に圧縮されます。
Q5. 海外にMMSを送れますか?
A: はい、送れますが、高額な料金がかかる可能性があります。
注意:
- 国際MMSの料金は、キャリアと宛先国によって異なります
- 事前にキャリアに確認することをおすすめします
Q6. MMSとメールの違いは何ですか?
A: 主な違いは、表示形式と利用目的です。
MMS:
- チャット形式で表示
- 携帯電話間のカジュアルなやり取り
- キャリアメールアドレスを使用
メール:
- 1通ずつの形式
- ビジネスや正式なやり取り
- Gmail、Yahoo!メールなど、すべてのメールアドレスを含む
まとめ
MMS(マルチメディアメッセージングサービス)は、写真や動画などのマルチメディアコンテンツを送受信できるメッセージングサービスです。
MMSの特徴:
- 2002年に商用サービス開始
- SMSを拡張した技術
- 画像、動画、音声、リッチテキストを送信可能
- キャリアメールアドレス宛(基本)
- MMSC(MMSセンター)経由で送信
- データ通信料のみ(パケット定額なら実質無料)
- 日本では、au、ソフトバンクが対応(ドコモは非対応)
SMSとの主な違い:
- 送信内容:MMSはマルチメディア、SMSはテキストのみ
- 文字数:MMSは制限なし、SMSは670文字まで
- 送信先:MMSはメールアドレス、SMSは電話番号
- 料金:MMSはデータ通信料、SMSは文字数課金
- 通信方式:MMSはパケット通信、SMSは回線交換
MMSが向いている人:
- 写真や動画を手軽に送りたい
- au、ソフトバンクを使っている
- パケット定額プランに加入している
- アプリをインストールしたくない
MMSが向いていない人:
- ドコモを使っている
- 格安SIMを使っている
- 高画質の写真や長い動画を送りたい
- LINEなどのアプリで十分
MMSは、SMSよりリッチなコンテンツを送れる便利なサービスですが、対応キャリアが限定的です。
現在は、LINEやWhatsAppなどのメッセージングアプリが主流になっていますが、アプリを使わない相手とのやり取りには、MMSが役立ちます。
自分の利用状況に合わせて、SMS、MMS、+メッセージ、メッセージングアプリを使い分けましょう。
参考情報
この記事は、以下の信頼できる情報源を参照して作成しました。
- Wikipedia – Multimedia Messaging Service
- Cuenote – MMSとは?SMSとの違いや特徴、料金を比較
- SMSLINK – MMSとは?SMSや+メッセージとの違いと特徴
- BIGLOBE – 「SMS」「MMS」とは?サービスの違いや料金、使い方
- Twilio – SMS vs MMS: What They Mean and How They Differ
- Syniverse – What is MMS Messaging? What You Need to Know
- TechTarget – What is MMS (Multimedia Messaging Service)?
- Android – 月額利用料なしで利用できる「+メッセージ」とは?
最終更新日:2026年2月10日

コメント