MacBookを使っていると、突然バッテリーアイコンに警告が表示されることがあります。
「修理サービス推奨」というメッセージを見て、「壊れたの?」「すぐ修理が必要?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「修理サービス推奨」が表示される原因から、すぐにやるべき確認事項、対処法、修理の必要性まで、初心者にもわかりやすく徹底解説します。
「修理サービス推奨」とは
「修理サービス推奨」(Service Recommended)は、macOSがバッテリーの状態を監視し、バッテリーに何らかの問題が発生していることを知らせる警告メッセージです。
Apple公式の定義
Apple公式サポートによると、「修理サービス推奨」は以下の状態を意味します。
バッテリーの蓄電容量が新品時と比べて少なくなっているか、バッテリーが正常に機能していません。Macをそのまま使い続けても安全面で問題はありませんが、蓄電容量の減少がお客様の体験に影響している場合は、修理サービスが必要な可能性があります。
重要なポイント:
- 安全面では問題ない:そのまま使い続けても危険ではありません
- 蓄電容量が減少:フル充電しても使える時間が短くなっています
- 修理サービスの検討が必要:状況によっては交換が推奨されます
旧バージョンでの表示
macOS 10.15 Catalina以前のバージョンでは、バッテリーの状態がより細かく分類されていました。
- Normal(正常):問題なし
- Replace Soon(まもなく交換):容量が80%未満に低下
- Replace Now(今すぐ交換):著しく容量が低下(1時間程度しか持たない)
- Service Battery(バッテリーの交換修理):ハードウェアに問題あり
macOS 10.15以降は、これらが「修理サービス推奨」に統合されました。
表示される場所
「修理サービス推奨」は、以下の場所で確認できます。
1. バッテリーアイコン(メニューバー)
メニューバー右上のバッテリーアイコンをクリックすると、充電状況とともに「修理サービス推奨」と表示されます。
確認方法:
- メニューバー右上のバッテリーアイコンをクリック
- 「修理サービス推奨」というメッセージが表示される
2. システム設定
macOS Ventura以降:
- アップルメニュー() > システム設定
- 左サイドバーから「バッテリー」を選択
- 「バッテリーの状態」の隣にある(i)マークをクリック
- 「バッテリーの容量が著しく低下しています」というメッセージが表示される
macOS Monterey以前:
- アップルメニュー() > システム環境設定
- 「バッテリー」をクリック
- 「バッテリーの状態」ボタンをクリック
3. システム情報
より詳細な情報は、システム情報から確認できます。
確認方法:
- アップルメニュー() > Optionキーを押しながら「このMacについて」をクリック
- 「システム情報」が開く
- 左サイドバーの「ハードウェア」セクションから「電源」を選択
- 「状態情報」の「状態」欄に表示される
「修理サービス推奨」が表示される原因
「修理サービス推奨」が表示される主な原因は4つあります。
1. バッテリーの劣化(最大容量の減少)
最も一般的な原因です。
バッテリーは消耗品であり、使用を重ねるごとに最大容量が徐々に減少します。
Appleは、バッテリーの最大容量が80%未満に低下すると「修理サービス推奨」を表示する仕様になっています。
具体例:
- 新品時:100%充電で10時間使用可能
- 劣化後:100%充電でも8時間以下しか使用できない
この場合、Macは安全に使用できますが、バッテリー駆動時間が短くなったことを実感するでしょう。
2. サイクル数の上限到達
バッテリーには「充放電サイクル数」という寿命の目安があります。
1サイクルとは、バッテリーの容量を100%分使い切ることを意味します。
例えば、50%充電して使い切り、また50%充電して使い切ると、合計で1サイクルとカウントされます。
MacBookのサイクル数上限:
- MacBook Pro(2009年以降):1000サイクル
- MacBook Air(2009年以降):1000サイクル
- MacBook(2009年以降):1000サイクル
- 古いモデル:500サイクル
サイクル数が上限に近づくと、「修理サービス推奨」が表示されることがあります。
3. バッテリーの膨張
バッテリーが膨張すると、物理的な危険性があるため、早急な対処が必要です。
膨張のサイン:
- トラックパッドが浮いている、押しにくい
- キーボードが盛り上がっている
- MacBook本体の底面が平らでなくなった
- 本体を閉じてもきちんと閉まらない
バッテリーが膨張している場合は、すぐに使用を中止し、Apple Store または正規サービスプロバイダに相談してください。
危険性:
- トラックパッドやキーボードの破損
- 内部部品への圧迫
- 最悪の場合、発火の危険性
4. システムの誤表示
まれに、バッテリーは正常なのにシステムの不具合で「修理サービス推奨」が表示されることがあります。
誤表示が起こる原因:
- macOSのバグ
- システム管理コントローラー(SMC)の異常
- 極端な気温環境での使用(高温・低温)
- ソフトウェアアップデート後の一時的な不具合
この場合、後述する対処法を試すことで表示が消えることがあります。
まず確認すべきこと
「修理サービス推奨」が表示されたら、まず以下の情報を確認しましょう。
1. サイクル数を確認
確認手順:
- アップルメニュー() > Optionキーを押しながら「このMacについて」をクリック
- 「システム情報」が開く
- 左サイドバーの「ハードウェア」 > 「電源」を選択
- 「状態情報」の「充放電回数」を確認
判断基準:
- 1000サイクル以下:正常な範囲内(使用期間による)
- 1000サイクル以上:バッテリー寿命が近い、または到達
注意点:
サイクル数が少なくても「修理サービス推奨」が表示されることがあります。
これは、バッテリーのハードウェア故障や、急速な劣化が原因の可能性があります。
2. 最大容量を確認
確認手順:
残念ながら、macOSの標準機能では最大容量のパーセンテージを直接確認できません。
サードパーティ製アプリ「coconutBattery」などを使用すると確認できます。
coconutBatteryでの確認:
- coconutBattery公式サイトからダウンロード
- アプリを起動
- 「Design Capacity」(設計容量)と「Full Charge Capacity」(現在の最大容量)を比較
- パーセンテージを計算:
(現在の最大容量 ÷ 設計容量) × 100
判断基準:
- 80%以上:まだ使える
- 70〜80%:バッテリー駆動時間は短いが、使用可能
- 70%未満:交換推奨
3. 外観の確認
チェック項目:
- トラックパッドが浮いていないか
- キーボードが盛り上がっていないか
- 本体底面が平らか
- 本体がきちんと閉まるか
異常がある場合:
バッテリー膨張の可能性があります。
すぐに使用を中止し、電源アダプタを外してApple Storeに相談してください。
自分でできる対処法
「修理サービス推奨」が表示された場合、すぐに修理に出す前に、以下の対処法を試してみましょう。
1. Macを再起動
システムの一時的な不具合が原因の場合、再起動で改善することがあります。
再起動方法:
- アップルメニュー() > 「再起動」
- または、
command (⌘) + control + 電源ボタンを同時押し
再起動後、バッテリーアイコンをもう一度確認してください。
2. SMCリセット
SMC(システム管理コントローラー)は、バッテリー、電源、温度管理などを制御しています。
SMCをリセットすることで、バッテリー表示が正常に戻ることがあります。
Apple Silicon Mac(M1/M2/M3など)の場合:
Apple Silicon Macには従来のSMCがありません。
- Macをシャットダウン
- 30秒待つ
- 再起動
Intel Mac(2018年以降)の場合:
- Macをシャットダウン
shift + control + option + 電源ボタンを10秒間押し続ける- すべてのキーを離す
- 電源ボタンを押してMacを起動
SMCリセットの詳細は、こちらの記事で解説しています。
3. macOSをアップデート
ソフトウェアのバグが原因で表示されている場合、最新のmacOSにアップデートすることで解決することがあります。
アップデート手順:
- アップルメニュー() > システム設定(またはシステム環境設定)
- 「一般」 > 「ソフトウェアアップデート」
- アップデートがある場合はインストール
4. Apple Diagnostics(診断)を実行
ハードウェアに問題がないか、Appleの診断ツールで確認できます。
実行方法:
- Macをシャットダウン
- 電源ボタンを押し、すぐに
Dキーを押し続ける - 言語選択画面が表示されたら、言語を選択
- 診断が自動的に開始される(数分かかります)
- 結果が表示される
結果の見方:
- 問題が見つかりませんでした:ハードウェアは正常です
- リファレンスコード表示:コードをメモしてAppleサポートに連絡
5. バッテリーキャリブレーション(古いMacのみ)
2015年以前の古いIntel Macの場合、バッテリーキャリブレーションが有効なことがあります。
注意:
2015年以降のMacおよびApple Silicon Macは、自動的にキャリブレーションされるため、この手順は不要です。
キャリブレーション手順:
- Macを100%まで充電し、さらに2時間充電し続ける
- 充電ケーブルを外し、バッテリーが完全に切れるまで使用する
- 電源が切れたら、5時間以上そのまま放置
- 再度100%まで充電する
この作業には丸1日以上かかります。
放置しても大丈夫?
結論から言うと、状況によります。
そのまま使い続けても問題ないケース
以下の条件をすべて満たす場合、すぐに修理する必要はありません。
- バッテリー駆動時間が許容範囲内:1〜2時間でも問題ないなら使用可能
- 常に電源接続で使用:デスクトップのように据え置きで使うなら問題なし
- 外観に異常がない:膨張していない
- 突然シャットダウンしない:安定して動作している
ただし、バッテリーは劣化が進むと突然使えなくなることもあるため、早めの交換をおすすめします。
すぐに対処すべきケース
以下の場合は、すぐに修理が必要です。
- バッテリーが膨張している:トラックパッドが浮いている、本体が変形している
- 電源を外すと即シャットダウン:バッテリーが完全に機能していない
- 頻繁に再起動を繰り返す:バッテリーの不具合が原因の可能性
- 外出先で使用する必要がある:バッテリー駆動が必須の場合
特に膨張している場合は危険です。
すぐに使用を中止し、Appleサポートに連絡してください。
修理・交換の方法
「修理サービス推奨」への対処として、バッテリー交換が必要な場合の選択肢を紹介します。
1. Apple Store / Apple正規サービスプロバイダ
最も安心で推奨される方法です。
メリット:
- Apple純正部品を使用
- 認定技術者による修理
- 保証が適用される
- データの安全性が高い
デメリット:
- 費用が高い(有償の場合)
- 予約が必要
- 修理に数日かかることがある
費用:
- AppleCare+加入者:最大容量が80%未満なら無償
- 保証期間内:欠陥品なら無償
- 保証期間外:有償(機種により2万円〜3万円程度)
申し込み方法:
- システム設定 > バッテリー > 「修理サービスオプション」をクリック
- Appleサポートページが開く
- 「ストアを検索」から近くのApple Storeを検索
- 予約して持ち込み、または配送修理を選択
2. 独立系修理プロバイダ
Apple純正部品を使用する独立系修理店です。
メリット:
- Apple純正部品使用
- 比較的早い(当日〜数日)
- Appleより費用が安い場合がある
デメリット:
- Apple保証の対象外(店舗独自の保証はあり)
- 技術力に差がある
3. 一般の修理業者
Apple非公認の修理店です。
メリット:
- 即日修理可能な場合が多い
- 費用が安い
デメリット:
- 非純正部品を使用する場合がある
- Apple保証が完全に無効になる
- 品質にばらつきがある
- データ消失のリスクがある
注意:
Apple公認でない修理を行うと、今後Apple Storeでの修理が受けられなくなる可能性があります。
4. 自分で交換(非推奨)
非推奨の理由:
- バッテリーは内蔵型で、専門工具が必要
- 作業ミスで発火の危険性がある
- Apple保証が完全に無効になる
- MacBookの薄型化により、バッテリー交換が非常に困難
どうしても自分で交換したい場合は、iFixitなどの信頼できるガイドを参照してください。
ただし、リスクが非常に高いため、専門家に依頼することを強く推奨します。
バッテリーを長持ちさせるコツ
バッテリー交換後も、以下の使い方を心がけることで、バッテリーの寿命を延ばせます。
1. バッテリー充電の最適化をオンにする
macOS Big Sur以降には、バッテリーの寿命を延ばす機能があります。
設定方法:
- システム設定 > バッテリー
- 「バッテリーの状態」
- 「バッテリー充電の最適化」をオン
この機能は、充電パターンを学習し、80%で充電を一時停止して、使用直前に100%まで充電します。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
2. 極端な温度を避ける
バッテリーは熱に弱いです。
避けるべき環境:
- 直射日光の当たる場所
- 車内(特に夏場)
- 布団やクッションの上での使用
- 35℃以上の環境
推奨温度範囲:
- 使用時:10〜35℃
- 保管時:-20〜45℃
3. 長期保管は50%で
1ヶ月以上使わない場合は、以下の方法で保管してください。
- バッテリーを50%程度まで充電
- 電源を切る
- 涼しい場所(22℃以下)で保管
0%や100%で長期保管すると、バッテリーの劣化が早まります。
4. 時々はバッテリー駆動で使う
常に電源接続で使っていると、バッテリーの健全性が保てません。
週に数回はバッテリー駆動で使用しましょう。
詳しいバッテリー管理方法は、こちらの記事で解説しています。
よくある質問
Q1. 「修理サービス推奨」が出たらすぐ交換すべき?
A: すぐに交換する必要はありません。
バッテリー駆動時間が許容範囲内で、膨張などの異常がなければ、そのまま使い続けることができます。
ただし、外出先で使う機会が多い場合や、バッテリー駆動時間が1時間未満になった場合は、交換を検討しましょう。
Q2. サイクル数が少ないのに「修理サービス推奨」が出た
A: サイクル数が少なくても、バッテリーのハードウェア故障や急速な劣化が原因で表示されることがあります。
まず、再起動やSMCリセットを試してください。
それでも消えない場合は、Apple Diagnosticsを実行し、結果を持ってApple Storeに相談することをおすすめします。
Q3. 「修理サービス推奨」を無視するとどうなる?
A: Macは安全に使用できますが、以下のリスクがあります。
- バッテリー駆動時間がさらに短くなる
- 突然シャットダウンする可能性
- バッテリー膨張のリスク(放置した場合)
- 最悪の場合、MacBook本体の損傷
膨張などの異常がない限り、すぐに危険というわけではありませんが、早めの対処をおすすめします。
Q4. AppleCareに入っていれば無償交換できる?
A: 条件を満たせば無償交換できます。
無償交換の条件:
- AppleCare Protection Planまたは AppleCare+に加入
- バッテリーの最大容量が80%未満
条件を満たしていれば、Apple Storeまたは正規サービスプロバイダで無償交換してもらえます。
Q5. 修理にどのくらい時間がかかる?
A: 修理方法により異なります。
- Apple Store持ち込み:数日〜1週間
- 配送修理:1週間前後
- 一般修理業者:即日〜数日
在庫状況や混雑具合によって変わるため、予約時に確認してください。
まとめ
「修理サービス推奨」は、バッテリーの容量が減少しているか、正常に機能していないことを知らせる警告です。
重要ポイント:
- そのまま使い続けても安全面では問題ない
- ただし、バッテリー駆動時間は短くなっている
- 膨張している場合はすぐに対処が必要
まず試すこと:
- サイクル数と最大容量を確認
- 外観に異常がないかチェック
- 再起動、SMCリセット、macOSアップデートを試す
修理・交換の判断:
- 膨張している:すぐに修理
- バッテリー駆動が1時間未満:交換推奨
- 常に電源接続で使用:様子見でも可
バッテリーは消耗品です。
使用年数や使用頻度に応じて、適切なタイミングで交換することで、MacBookを快適に長く使い続けることができます。
参考記事:
参考情報
この記事は、以下の信頼できる情報源を参照して作成しました。
- Apple公式「MacBook AirまたはMacBook Proで修理サービス推奨と表示される場合」
- Apple Support (English) “If you see Service Recommended on your MacBook Air or MacBook Pro”
- Apple公式「Macのバッテリーを充電できない場合」
- MacLogicRepair「MacBookのバッテリー状態が修理サービス推奨交換した方がいい?」
- MacKeeper “Service Recommended for Mac Battery: What It Means? How to Fix It?”
- MacBook Journal “How to Fix Service Recommended for Battery on Mac”
最終更新日:2026年2月9日

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