温泉でタオルを湯船につけてはいけない理由とは?正しいタオルマナーを徹底解説

温泉や銭湯に行くと、「タオルを湯船につけないでください」という張り紙を見かけることがあります。
しかし、なぜタオルを湯船につけてはいけないのでしょうか。
本記事では、温泉でタオルを湯船につけてはいけない理由から、正しいタオルの使い方、頭にタオルを乗せる意味まで、温泉マナーについて詳しく解説します。

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温泉でタオルを湯船につけてはいけない理由

温泉や銭湯で「タオルを湯船につけないでください」というルールが設けられているのには、明確な理由があります。

1. 衛生面への配慮

タオルによる湯船の汚れ:
タオルには以下のものが付着している可能性があります。

  • 垢(あか)
  • 皮脂
  • 石鹸のカス
  • ボディソープの成分
  • ホコリ
  • その他の汚れ

体を洗った後のタオルには、たとえすすいだとしても石鹸やボディソープが残っています。
タオルを湯船に浸けると、タオルから滴る水分に交じって、こういった化学物質が湯船に入る可能性があります。

お湯の汚染:
タオルを湯船に浸けたり、巻いたまま入浴すると、タオルに付着しているこれらの物質によって湯船を汚してしまいます。

2. 他の利用者への配慮

見た目での判断の難しさ:
タオルがキレイか汚れているかは、見た目から判断するのは難しいです。

たとえ新品・未使用のタオルであっても、他の利用者からはそれが分からないため、不快感を持たれる可能性があります。

例外を作らないため:
「新しいタオルならOK」という例外を作ってしまうと、基準が曖昧になり、マナー違反が増えてしまいます。
そのため、タオルの状態に関係なく、湯船に浸けることがNGとされています。

一般社団法人 日本温泉協会の見解:
日本温泉協会によれば、「未使用のタオルであっても、他の方にはそれがわからないので不快感を持たれます。他人が不快に思うなら、清潔なタオルであっても浴槽につけるべきではありません」とされています。

3. 設備面への配慮

フィルターの詰まり:
多くの公衆浴場は、ポンプで湯を循環させています。

布のタオルからは「ケバ」(繊維のくず)が出て、ポンプで循環している箇所にあるフィルターが詰まりやすくなります。

これは、ジムのプールでも布のタオルが持ち込み禁止とされている理由と同じです。

洗濯機の糸クズフィルター:
洗濯機の糸クズフィルターにも、意外とたくさんのケバがたまります。
これと同じことが温泉の循環システムでも起こる可能性があります。

4. 文化面への配慮

日本の「清め」の文化:
多くの日本人は、温泉を神聖で清らかな場所と考えています。

温泉は単なる入浴施設ではなく、心身を清める場所という文化的な意味合いがあります。

他の利用者への思いやり:
タオルを湯船に入れないことは、他の利用者への思いやりの表れでもあります。

テレビ番組でタオルを巻いて入浴しているのはなぜ?

テレビ撮影での特別な許可

温泉番組を見ていると、タレントがタオルを巻いて温泉に入浴しているシーンを見かけることがあります。

事前の許可:
テレビ番組においては、事前に施設側の許可を取っているため、特別に許されています。

協力金の支払い:
宿側が「協力金」というような形でテレビ局に金を払い、「宣伝」してもらっています。
タオルがダメと言えば取材拒否になる可能性もあるため、特別に許可されています。

撮影後の対応:
一般的な宿なら、撮影後に湯を抜いて風呂掃除をすることもあります。

一般的なマナーとは異なる:
これは一般的なマナーとしてタオルを湯船に浸けてよいということではありません。
テレビの撮影は特別なケースです。

正しいタオルの使い方

タオルの持ち込みはOK

温泉の入浴スペース自体にタオルを持ち込むことは、一般的に許容されています。

持ち込んでよいタオル:
小さなタオル(フェイスタオル)程度の大きさのものがベストです。

バスタオルの扱い:
バスタオルのような大きなサイズのタオルは、脱衣所に置いておきましょう。

タオルの置き場所

湯船の縁:
一般社団法人 日本温泉協会によれば、「浴槽にかからなければ湯船の縁など、どこに置いても構わない」とされています。

頭の上:
頭の上にタオルを乗せるのも一般的です。

洗い場:
洗い場に置いておくこともできます。

注意点:
タオルが湯船に落ちないように注意しましょう。
もし落ちてしまったら、すぐに回収し、浴槽の外でよく絞っておきましょう。

タオルの絞り方

適度に絞る:
体を洗ったり体を拭いたタオルは、水滴が滴らない程度に適度に絞っておきましょう。

石鹸成分の残留:
体を洗った場合、すすいだとしても石鹸やボディソープがタオルに残っているため、タオルから滴る水分に交じってそういった化学物質が湯船に入らないように注意が必要です。

サウナや浴場を出るとき

体の水分を拭く:
サウナに入るときや浴場を出るときは、必ず身体の水分をタオルで拭いてから移動しましょう。

身体が濡れたままの状態で行動をとるのは、温泉のマナーとしてあまりよくありません。

脱衣所を濡らさない:
脱衣所をびしょびしょにしないためにも、浴室で体はしっかり拭きましょう。

頭にタオルを乗せる理由

温泉に入浴する際、頭にタオルを乗せている人を見かけることがあります。
実は、頭にタオルを乗せることには、嬉しい効果があります。

1. のぼせ防止

のぼせるメカニズム:
通常、入浴していると温熱性の血管拡張が起こり、血圧が乱高下するため、のぼせやすくなります。

冷たいタオルの効果:
冷たい水で濡らしたタオルを頭の上に乗せると、頭が冷えて血管が収縮するため、血圧の乱高下を防止してのぼせるのを防いでくれます。

日本温泉協会の見解:
一般社団法人 日本温泉協会も、「のぼせ防止のために水に浸したタオルや手拭いを頭に置いても構いません」と認めています。

2. 髪の毛の湯船への混入防止

髪の毛のまとめ:
頭にタオルを乗せることで、髪の毛が湯船に落ちるのを防ぐことができます。

特に長い髪の場合、頭にタオルを乗せることで髪の毛をまとめることができます。

3. 伝統的な入浴スタイル

江戸時代からの伝統:
頭にタオルを乗せるスタイルは、江戸時代から続く伝統的な入浴スタイルです。

先人の知恵が込められているのです。

おすすめのタオルのサイズと種類

サイズ

フェイスタオル:
温泉に持ち込むタオルのサイズは、90〜100cm程度の長さがあるフェイスタオルがおすすめです。

90〜100cm程度の長さがあれば、背中を洗ったり拭いたりするのにも丁度いいです。

薄めのタオル:
ふわふわとした分厚いタオルは折りたたむとかさばってしまい、持ち運びに不便です。

一般的なフェイスタオルよりやや薄めのフェイスタオルを温泉用として持っておくとよいでしょう。

薄めのタオルであれば、少しの力でもしっかりと水分を切ることができます。

派手な色は避ける:
お湯にはいろいろな温泉成分を含み、強酸性・強アルカリ性であることも考えられます。

色落ちするような派手な色合いのものは避け、温泉成分によって着色しても問題ないものを選びましょう。

傷跡を隠したい場合は?

中には、傷や手術痕をタオルで隠したいなどの理由から、温泉に入るときにタオルを着用したいと考えている方もいると思います。

湯浴み着の着用

湯浴み着とは:
傷などを隠したい場合は、タオルではなく「湯浴み着(ゆあみぎ)」を着用して入浴する方法があります。

事前確認が必要:
ただし、湯浴み着の着用もNGな施設もあります。

湯浴み着を着用して入浴したい場合は、事前に施設に着用が問題ないか確認しておくことが大切です。

タオルでの隠し方

移動時:
タオルで体を隠して移動するのは許容されています。
多くの人が小さなタオルを使って前を隠しています。

湯船に入る際:
ただし、湯船に入る際にはタオルを外すのがマナーです。

タオルをつけたまま入浴すると、他の人への配慮が足りないと受け取られる場合があります。

温泉マナーの基本

タオルのマナー以外にも、温泉には守るべき基本的なマナーがあります。

1. 入浴前に体を洗う

かけ湯:
温泉を汚さないよう身体の汚れを落とすため、温泉に入る前にはかならずかけ湯をします。

かけ湯の方法:
かけ湯は足先から順に肩までかけていきましょう。
いきなり肩からざばーっとかけるのは心臓がびっくりしてしまうので気をつけてください。

体全体を洗う:
かけ湯のあと、頭から身体まで洗ってから温泉に入りましょう。

日本温泉協会の見解:
一般社団法人 日本温泉協会には、「清潔好きな方から、『体を洗わずに入浴される方がいるので注意してほしい』などの苦情があります。入浴前には体をよく洗い、他人に不快な思いをかけないようにしていただきたい」という声が寄せられています。

2. 静かに入浴する

騒がない:
できるだけ静かに入浴しましょう。

新型コロナウイルス禍の注意点:
特に新型コロナウイルス禍では、飛沫を防ぐためにも静かに入浴することが推奨されています。

3. 体調管理

体調が悪いときは入浴を避ける:
日々の体調管理(体温測定)をしっかりと行い、具合が悪いと思ったら入浴をしないこと。

過度な入浴は控える:
1日2〜3回が限度です。

4. 他の入浴者への配慮

攻撃的な目で見ない:
マナーも大事ですが、他人を攻撃的な目で見ず、せっかく湯船で会った湯仲間ですから、「こんにちは、いいお湯ですね」などあいさつを交わして和気あいあいと温泉入浴を楽しみましょう。

施設ごとのルールの違い

すべての温泉施設が同じルールを採用しているわけではありません。

独自のルール

施設によっては、以下のような独自のルールが存在します。

  • タトゥーの有無
  • タオルの扱い
  • シャワーの使い方
  • バスタオルの持ち込み

例えば、一部の高級旅館ではバスタオルの持ち込みを許可しているところもあります。

入浴前の確認

掲示を確認:
入浴前に入り口や脱衣所に掲示されているルールを確認しましょう。

スタッフに尋ねる:
分からない場合はスタッフに尋ねるのが確実です。

特に外国人観光客にとっては不慣れな環境ですが、日本のホスピタリティは高く、丁寧に教えてくれることが多いので安心です。

地域差:関東と関西の違い

温泉マナーには、地域による違いも存在します。

関東と関西の違い

関東:
銭湯でも湯船にタオルは入れてはいけません。

関西:
関西では大丈夫なようです(一部の情報による)。

ただし、これは一般化できるものではなく、施設ごとのルールを確認することが重要です。

まとめ

温泉でタオルを湯船につけてはいけない理由は、以下の通りです。

主な理由:

  1. 衛生面への配慮: タオルに付着している垢、皮脂、石鹸のカス、ホコリが湯船を汚す
  2. 他の利用者への配慮: 新品か使用済みかの判断ができず、不快感を与える可能性がある
  3. 設備面への配慮: タオルのケバがフィルターを詰まらせる
  4. 文化面への配慮: 日本の「清め」の文化に基づく

正しいタオルの使い方:

  • 湯船の縁に置く(浴槽にかからなければOK)
  • 頭の上に乗せる(のぼせ防止、髪の毛の混入防止)
  • 薄めのフェイスタオル(90〜100cm程度)を使用
  • サウナや浴場を出るときは体を拭く

頭にタオルを乗せる理由:

  • のぼせ防止(冷たいタオルで頭を冷やす)
  • 髪の毛の湯船への混入防止
  • 江戸時代からの伝統的な入浴スタイル

基本的な温泉マナー:

  1. 入浴前に体を洗う(かけ湯、体全体を洗う)
  2. 静かに入浴する
  3. 体調管理をしっかり行う
  4. 他の入浴者への配慮を忘れない
  5. 施設ごとのルールを確認する

温泉でのタオルマナーは、単なる決まりごとではなく、衛生面への配慮と日本の「清め」の文化に基づいた深い意味があるルールです。
みんなが気持ちよく温泉を楽しむために、一人ひとりが守るべき大切なマナーです。

マナーを守って、楽しく快適な温泉時間を過ごしましょう。

参考情報

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