2025年1月8日、インフィニットループが開発したデスクトップマスコットソフト「Desktop Mate(デスクトップメイト)」がSteamでリリースされました。
配信開始からわずか2週間で100万ダウンロードを突破し、大きな注目を集めています。
本記事では、Desktop Mateの機能、歴史的背景、使い方、そして類似ソフトとの比較まで詳しく解説します。
Desktop Mate(デスクトップメイト)とは
Desktop Mateは、PCのデスクトップ上にかわいい3Dキャラクターを表示し、キャラクターと触れ合えるデスクトップマスコットプラットフォームです。
インフィニットループが開発し、2025年1月8日にSteamで配信を開始しました。
基本情報
製品名: Desktop Mate(デスクトップメイト)
開発元: 株式会社インフィニットループ
配信開始日: 2025年1月8日
配信プラットフォーム: Steam
価格: 基本無料(追加キャラクターはDLC課金)
対応OS: Windows 10/11
対応言語: 日本語・英語
主な特徴
Desktop Mateの最大の特徴は、最新の3D技術を駆使した美麗なグラフィックです。
公式監修のもと制作された高クオリティなキャラクターたちが、デスクトップ上で生き生きと動き回ります。
従来のデスクトップマスコットソフトとの大きな違いは、キャラクターの表現力の高さです。
影の描画まで含めた3Dレンダリングにより、デスクトップに奥行き感を演出し、まるで本当にそこにキャラクターがいるかのような体験を提供します。
Desktop Mateの機能
Desktop Mateは、シンプルながら魅力的な機能を搭載しています。
キャラクターとのインタラクション
ウィンドウ上に座る:
キャラクターをウィンドウやタスクバーに近づけると、その上に座ってくれます。
ウィンドウに座っているときは、アクティブなウィンドウへ追従してジャンプする動作を行うため、常に視界にキャラクターが表示されます。
画面端からひょっこり:
キャラクターを画面の隅に持っていくと、画面外に引っ込みます。
マウスポインタを近づけたときだけヒョッコリ顔を出す仕草をしてくれるため、作業中にあまり邪魔になりません。
マウスポインタと戯れる:
マウスポインタを近づけると、キャラクターが手を動かしてマウスポインタとじゃれ合うように反応します。
放置時の反応:
キャラクターを放置していると、寝そべったり、ポーズを変えたりと、様々な動きを見せます。
アラーム機能
Desktop Mateには、実用的なアラーム機能が搭載されています。
任意の時間にアラームをセットすると、その時間が来たときにアラーム音と共に、大きく表示されたキャラクターがタスクバーの裏からピョンっと飛び出てきて時間を知らせてくれます。
ただし、現状では以下の制限があります。
- アラーム設定をオンにした場合、毎日アラームがセットされる(曜日によるオン/オフは不可)
- PCの電源がオフの場合、アラームは機能しない
設定のカスタマイズ
設定メニューでは、以下の調整が可能です。
- キャラクターの大きさ
- アラームの音量
- キャラクターの表示/非表示
利用可能なキャラクター
Desktop Mateは、プラットフォームとして設計されており、様々なキャラクターを追加できます。
無料キャラクター
あいえるたん:
インフィニットループの公式イメージキャラクターです。
Desktop Mate本体と共に無料で利用できます。
配信での使用にも制限がありません。
有料DLCキャラクター(2026年1月末時点)
初音ミク:
価格: 2200円(税込)
第1弾DLCとして2025年1月8日に配信開始。
Desktop Mate人気の大きな要因となったキャラクターです。
雪ミク SNOW MIKU 2025 Ver.:
2025年2月8日配信開始。
SNOW MIKU 2025の開催に合わせたバージョンです。
雪ミク SNOW MIKU 2026 Ver.:
2026年に配信。
雪ミク JRタワー Ver.:
2026年に配信。
鏡音リン:
2026年1月28日リリース。
鏡音レン:
2026年1月28日リリース。
霧雨魔理沙:
2026年1月22日リリース。
東方Projectの人気キャラクター。
ゆっくり魔理沙:
2026年1月22日リリース。
小春六花:
60種以上の録り下ろしボイスを搭載。
夏服と冬服の切り替えが可能。
今後も新キャラクターが続々と追加される予定で、キャラクターによってはボイス搭載が計画されています。
非公式MOD
Desktop Mateは、非公式のMODを使用することで、自分の好きなモデルを使用することも可能です。
これが大人気を博した要因の一つとなっています。
システム要件と動作環境
推奨動作環境
OS: Windows 10/11
CPU: Intel Core i5相当以上
GPU: NVIDIA GeForce GTX 750 / AMD Radeon RX550 / Intel Iris Xe Graphics / Radeon VEGA 11以上
メモリ: 4GB以上推奨
動作にはGPUもしくはGPU内蔵型CPUが必要です。
キャラクター1体表示時の想定要件であり、表示数や設定により必要性能が増える場合があります。
実際のシステム負荷
GIGAZINEの検証(Intel Core i7-1065G7搭載ノートPC)によると、以下のリソースを使用しました。
- CPU使用率: 15%前後
- GPU使用率: 50%前後
- メモリ消費: 500MB前後
比較的軽量な動作となっており、日常使用での負担は少ないと言えます。
Desktop Mateの使い方
インストール手順
- Steamアプリを起動
- 「Desktop Mate」を検索
- ストアページで「ゲームをプレイ」をクリック
- インストールが完了したら起動
基本操作
キャラクターの移動:
キャラクターをドラッグ&ドロップで好きな場所に配置できます。
右クリックメニュー:
キャラクターを右クリックすると、以下のオプションが表示されます。
- アラーム設定
- キャラクター変更
- 設定
- 終了
トレイアイコンメニュー:
タスクトレイのDesktop Mateアイコンを右クリックすると、全般的なオプションにアクセスできます。
キャラクターの変更方法
- キャラクターを右クリック
- 「キャラクター変更」を選択
- 購入済みキャラクターの一覧から選択
- 選択したキャラクターが表示される
アラームの設定方法
- キャラクターを右クリック
- 「アラーム」をクリック
- 時刻を設定
- 設定時刻になると、キャラクターが画面をジャックしてアラームを通知
デスクトップマスコットの歴史
Desktop Mateを理解するには、デスクトップマスコットソフトの歴史を知ることが重要です。
Personaware(1998年)
デスクトップマスコットの起源は、1998年10月にリリースされた「Personaware」(別名「Personaware with Haruna」)に遡ります。
舞鶴工業高等専門学校の学生が1993年から「Virtual Personality Agent Human Machine Interface」というコンセプト名で開発を開始し、1998年に完成・フリーウェアとしてリリースされました。
シンプルなウィンドウレイアウトとデフォルトキャラクター「春菜(Haruna)」のかわいさで人気を博しました。
擬似人工知能ソフトウェアとして、若い女の子がユーザーとチャットし、選択した回答によって性格が変わるという特徴を持っていました。
しかし、Personawareは無料版が30日間の試用期間のみで、その後は2500円(約25米ドル)の支払いが必要でした。
伺か(Ukagaka)(2000年〜)
Personawareの有料化に不満を持ったユーザーのために、2000年5月に「Fake-Personaware・Are igai no nanika」(偽Personaware・その他の何か)という名称でスピンオフプロジェクトが開始されました。
開発者の黒井鯖戸(Kuroi Sabato)は、デフォルトキャラクターとして「偽春菜(Nise-Haruna)」と「うにゅう(Unyuu)」の2キャラクター構成を採用しました。
Personawareの元開発者が嫉妬し、法的な問題から名称変更を余儀なくされ、2000年12月28日に「何か(Nanika)」、2002年に「伺か(Ukagaka)」へと改名されました。
伺かの特徴:
- 2人1組のキャラクター同士の掛け合い
- 「ゴースト」(キャラクター)と「シェル」(外観)の変更によるカスタマイズ性
- SHIORI(会話生成モジュール)による個性的な会話
- SSP(Sakura Script Player)などのベースウェアで動作
伺かは2025年現在も開発が続いており、SSPは継続的にアップデートされています。
約20年という長い歴史を持つデスクトップマスコットの代表格です。
Shimeji(2000年代後半〜)
Group Finityの山田由紀氏によって開発された、もう一つの人気デスクトップマスコットです。
「しめじ」という名前は、きのこのように画面上で増殖する様子に由来しています。
Shimejiの特徴:
- Javaベースで動作(Windows、macOS、Linux対応)
- 画面上を歩き回り、ブラウザウィンドウによじ登ったりする
- 「おとなしい版」と「いたずら版」の2バージョン
- オープンソースプロジェクト
- カスタムキャラクターの作成が可能
Shimeji-ee(Shimeji English Enhanced)として英語版も開発され、国際的なファンコミュニティを形成しています。
DeviantARTでは2011年10月時点で約8000件のShimeji関連作品が存在し、Hetalia、Pokémon、Homestuck、X-Men、Sherlock(BBC)、Supernaturalなど、様々なファンダムで人気を博しています。
Desktop Mateの登場(2025年)
約20年の時を経て、2025年1月8日にDesktop Mateが登場しました。
伺かやShimejiが2Dイラストベースであったのに対し、Desktop Mateは最新の3D技術を採用し、より高品質なグラフィックとアニメーションを実現しています。
また、プラットフォーム設計により、公式ライセンスのもとで様々な人気キャラクターを追加できる点が、従来のデスクトップマスコットとの大きな違いです。
Desktop Mateと他のデスクトップマスコットソフトの比較
Desktop Mate vs 伺か(Ukagaka)
グラフィック:
- Desktop Mate: 3D、影付きレンダリング、高品質アニメーション
- 伺か: 2Dイラスト、スプライトアニメーション
会話機能:
- Desktop Mate: 現状なし(将来的にボイス搭載予定のキャラクターあり)
- 伺か: 豊富な会話機能、キャラクター同士の掛け合い、ユーザーとの対話
カスタマイズ性:
- Desktop Mate: DLCによるキャラクター追加、非公式MOD対応
- 伺か: ゴースト・シェルの自由な作成・配布、コミュニティ主導
機能性:
- Desktop Mate: アラーム機能中心、シンプル設計
- 伺か: メールチェック、時計調整、カレンダー、RSSリーダーなど多機能
開発モデル:
- Desktop Mate: 企業開発、公式DLC販売
- 伺か: オープンソース、コミュニティ主導、完全無料
Desktop Mate vs Shimeji
技術基盤:
- Desktop Mate: 独自エンジン、Windows専用
- Shimeji: Java、クロスプラットフォーム(Windows/macOS/Linux)
キャラクターの動き:
- Desktop Mate: ウィンドウ追従、画面端からひょっこり、マウスと戯れる
- Shimeji: 画面上を歩行、よじ登り、増殖、ブラウザウィンドウを動かす
ライセンス:
- Desktop Mate: プロプライエタリ、公式DLC
- Shimeji: オープンソース(BSDライセンス)、自由なキャラクター作成
システムリソース:
- Desktop Mate: GPU必須、CPU 15%・GPU 50%程度使用
- Shimeji: Javaランタイム必須、システムメモリの60%を使用する可能性
Desktop Mate vs おめがデスクトップ
2025年1月、VTuberのおめがシスターズが「おめがデスクトップ」を配布開始しました。
Desktop Mateの人気を受けて、驚異的なスピードでリリースされたアプリです。
特徴:
- おめがシスターズの2人をデスクトップ上に配置可能
- 事前に収録されたアニメーションが再生される
- ボイス機能、BGM機能を搭載
- 現時点では豊富なアニメーションやアラーム機能は未実装
- オープンソースで熱心にアップデートされている
Desktop Mate vs VRM Live Wallpaper(仮称)
VRMファイルを画面に配置できるデスクトップマスコットアプリも登場しています。
特徴:
- VRMファイル対応
- 簡単なアニメーション機能
- ボイス機能、BGM機能搭載
- オープンソース
Desktop Mateのユーザー評価
肯定的な評価
Steamのユーザーレビューでは、本稿執筆時点(記事作成時)で約370件のうち88%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得しています。
評価されているポイント:
- 常に何かしらの動きを見せるキャラクターのかわいさ
- 存在感のあるキャラクター表現
- 初音ミクをはじめとする人気キャラクターのDLC
- 作業の癒やしとなる
改善要望
一方で、機能的な物足りなさを指摘する意見も見られます。
主な要望:
- キャラクターのリアクションバリエーションの増加
- ボイス機能の実装
- より多くのキャラクター追加
- 独自のキャラクター追加機能
インフィニットループは、これらのフィードバックを受けて、「キャラクターたちとの新しい触れ合い方や、便利な機能の追加など、プラットフォームとしての進化を続けていく」と表明しています。
Desktop Mateの今後の展望
追加予定機能
マルチキャラクター機能(β):
2026年1月28日よりオープンベータが実施されています。
複数のキャラクターを同時に表示できる機能です。
ボイス機能:
今後登場するキャラクターによっては、ボイス搭載が計画されています。
小春六花DLCでは、すでに60種以上の録り下ろしボイスが実装されています。
新しいインタラクション:
キャラクターとの新しい触れ合い方が追加予定です。
キャラクターコラボ展開
Desktop Mateでは、企業とのキャラクターコラボを積極的に展開しています。
すでに登場しているIP:
- VOCALOID(初音ミク、鏡音リン・レン、雪ミク)
- 東方Project(霧雨魔理沙、ゆっくり魔理沙)
- VOICEROID(小春六花)
アニメ、ゲーム、VTuber、ボカロなど、ファンに愛されるIPの魅力をPC画面という新しい形で届けることを目指しています。
Desktop Mateを使うべき人
こんな人におすすめ
- デスクワーク中に癒やしが欲しい人
- 初音ミクや東方Projectなどのキャラクターファン
- 最新の3D技術を使ったデスクトップマスコットを体験したい人
- シンプルで邪魔にならないデスクトップアプリを求めている人
- 配信でキャラクターを使いたい人(あいえるたんは配信利用可)
他のソフトを検討すべき人
- 豊富な会話機能を求める人 → 伺か(Ukagaka)
- 完全無料で多機能なソフトを求める人 → 伺か、Shimeji
- クロスプラットフォーム対応が必要な人 → Shimeji(macOS/Linux対応)
- 自由にキャラクターを作成・配布したい人 → 伺か、Shimeji
まとめ
Desktop Mateは、約20年の歴史を持つデスクトップマスコット文化に、最新の3D技術という新しい風を吹き込んだソフトウェアです。
2025年1月8日のリリースからわずか2週間で100万ダウンロードを突破し、令和の時代に「デスクトップマスコット文化」を再燃させました。
Desktop Mateの強み
- 最新3D技術による美麗なグラフィック
- 公式ライセンスによる人気キャラクターの高品質な実装
- シンプルで作業の邪魔にならない設計
- 基本無料で試せる
- 継続的なアップデートとキャラクター追加
今後の課題
- キャラクター数の拡充
- ボイス機能の実装
- インタラクションバリエーションの増加
- コミュニティの育成
Desktop Mateは、デスクトップマスコット文化の新時代を切り開くプラットフォームとして、今後の発展が期待されます。
伺かやShimejiといった先人たちの遺産を継承しつつ、3D技術と公式ライセンスという新しい価値を提供するDesktop Mateは、デスクトップマスコット文化のルネサンスを象徴する存在と言えるでしょう。
あなたのデスクトップにも、新しい仲間を迎え入れてみてはいかがでしょうか。

コメント