いつも通っている病院の階段が、突然いつもと違う姿になっていたら——。
そんな不気味な体験をした人の話が、都市伝説として語られています。
その先に待ち受けるのは、過去の世界と真っ黒な何か。
一体どんな恐怖が待っているのでしょうか?
真っ黒なモノ——病院で起きた不思議な体験
ある男性が、父親の入院している病院に見舞いに行ったときのことです。
いつもと同じように病院の階段を下りていると、何かがおかしいことに気がつきました。
階段の形が違う。手すりも、いつもは金属製だったはずが、木製のものに変わっています。
「数日前に来たときは工事なんてしていなかったのに…」
不思議に思いながら階段を下りて廊下を歩いていると、突き当たりにドアがありました。
妙な気になって、そのドアを開けて中をのぞいてみます。
部屋の床は一面ほこりだらけ。
靴跡や車いすを動かした跡が無数についています。
すると遠くから、見知らぬ少女の声が聞こえてきました。
「早く逃げたほうがいいよ」
振り返ると、少女の後ろから真っ黒なモノがものすごいスピードで迫ってきています。
男性は危険を感じて、急いでその部屋を飛び出し必死に走りました。
気がつくと、いつの間にか父親の入院しているフロアにたどり着いていました。
そこには、いつもと変わらない病院の廊下や病室がありました。
後で人から聞いた話によると、その病院では過去の世界につながる不思議な現象が、まれに起こるということでした。
迷い込んだ部屋にあった靴跡や車いすが動いた跡は、過去にその病院で亡くなった人々のものだったのです。
この都市伝説の恐怖ポイント
「いつもと違う」という違和感
何度も通っている場所が突然変わっている——この違和感が、この都市伝説の第一の恐怖です。
階段の形、手すりの材質。
普段は気にも留めないような細部が、じわじわと「何かがおかしい」という感覚を呼び起こします。
過去の世界への迷い込み
ふと気がつくと、そこは現在ではなく「過去」。
しかも戻れなくなるかもしれないという恐怖があります。
床に残された靴跡や車いすの跡は、かつてここにいた人々の痕跡。
それが「過去に亡くなった人々」のものだと知ったとき、背筋が凍る思いがします。
正体不明の「真っ黒なモノ」
少女の後ろから迫る「真っ黒なモノ」。
その正体は一切語られていません。
人間なのか、それとも別の何かなのか。
具体的な姿が見えないからこそ、想像力が恐怖を増幅させます。
ものすごいスピードで迫ってくるという描写も、逃げ切れないかもしれないという緊迫感を生んでいます。
病院という舞台
病院は多くの人が生まれ、そして亡くなる場所。
生と死が交錯する空間だからこそ、不思議な現象が起きやすいと感じられるのでしょう。
実際、病院を舞台にした怪談や都市伝説は数多く存在します。
類似する都市伝説との比較
「真っ黒なモノ」と似た要素を持つ都市伝説は、他にもいくつか存在します。
学校の階段の怪談
学校には「いくら降りても1階に着かない階段」や「13段目を踏むと冥界に連れ去られる階段」など、階段にまつわる怪談が多く存在します。
これらは「いつもと違う場所に迷い込む」という点で、真っ黒なモノの話と共通しています。
きさらぎ駅
2004年にインターネット上で広まった都市伝説「きさらぎ駅」も、異世界に迷い込む話として有名です。
電車に乗っていたら見知らぬ駅に到着し、そのまま行方不明になってしまうという内容で、現代版の「神隠し」とも呼ばれています。
廃病院の怪談
廃病院での肝試しや心霊体験談も数多く語られています。
過去に何かがあった場所、人が亡くなった場所——そうした空間が持つ不気味さは、多くの怪談に共通する要素です。
なぜ「過去の世界」なのか
この都市伝説で興味深いのは、迷い込んだ先が「過去の世界」である点です。
未来ではなく、過去。
それも「亡くなった人々」の痕跡が残る過去。
これは日本の怪談に古くからある「時間のずれ」や「異界との境界」という概念につながっています。
過去と現在が一瞬だけ交差する——そんな不思議な現象が、病院という生と死が交錯する場所で起きたという設定が、この話をより不気味にしているのかもしれません。
まとめ
病院の階段がいつもと違う——そんな小さな違和感から始まる「真っ黒なモノ」の都市伝説。
過去の世界に迷い込み、正体不明の黒い何かに追われる恐怖は、シンプルながら強烈な印象を残します。
身近な場所だからこそ、「もしかしたら自分にも起こるかもしれない」と思わせる。
それが都市伝説の持つ力なのかもしれません。
病院に行く機会があったら、階段の手すりをちょっと確認してみてください。
いつもと違っていたら…それは過去の世界への入り口かもしれませんよ。


コメント