マラソン幽霊とは?|筑波大学に伝わるハッピーエンド型都市伝説

神話・歴史・文化

深夜、壁をすり抜けて部屋から部屋へと走り去る幽霊——。
そんな怪現象が、ある大学の学生寮で実際に起きていたという話を聞いたことはありませんか?

それが「マラソン幽霊」です。

ただの怖い話ではありません。
この都市伝説には、幽霊が満足そうに消えていくという、珍しいハッピーエンドが待っているんです。

今回は、筑波大学の学生寮から全国へ広がった「マラソン幽霊」の都市伝説について詳しく解説していきます。

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マラソン幽霊とは

マラソン幽霊とは、昭和時代から平成初期にかけて語り継がれてきた日本の都市伝説です。

主な舞台は茨城県つくば市にある筑波大学の平砂宿舎(学生寮)。
深夜になると、マラソンランナーの姿をした幽霊が壁をすり抜けて寮の中を走り回るというものです。

この話は筑波大学から始まり、やがて全国の学校に広まっていきました。
TVでも取り上げられたことがあるほど、一時期話題になった都市伝説なんです。

伝承の内容

幽霊の姿と行動

マラソン幽霊は、ランニングシャツに鉢巻(またはすきん)というマラソンランナーの格好をしています。

毎晩深夜12時になると、部屋の壁から現れ、そのまま壁をすり抜けて部屋から部屋へと走り去っていきます。
寝ている学生の布団の上を踏みながら走っていくため、踏まれた学生は驚いて目を覚ましてしまいます。

大勢の学生が目撃したため、寮内では大きな話題となりました。
お祓いをしても効果がなかったそうです。

幽霊の正体

この幽霊の正体は、かつてこの大学の陸上部員だった学生だと言われています。

彼はマラソン大会のゴール直前で心臓発作を起こして亡くなってしまいました。
ゴールできなかったことが心残りで、成仏できずに寮の中をさまよっていたんですね。

舞台となった筑波大学

都市伝説の聖地

筑波大学は茨城県つくば市にある国立大学です。
何もない場所に作られた研究学園都市の中心的な存在で、親元を離れた学生の大部分が入学時は寮で暮らします。

この環境が、数多くの都市伝説を生み出す土壌となりました。

マラソン幽霊以外にも、「星を見る少女」(首吊り自殺の幽霊)、「人面犬」(大学の実験で生まれたという説)、「池の鯉を食べると除籍」など、様々な都市伝説が語り継がれています。

平砂宿舎

マラソン幽霊が出現したのは、平砂宿舎という学生寮です。

この宿舎は筑波大学の中でも特に多くの学生が住む大規模な寮で、共用棟には食堂や浴場がありました。
現在では改修工事が進められていますが、当時の面影を残す建物も一部残っています。

学生たちの機転——ゴールテープで成仏

解決へのアイデア

毎晩続く幽霊騒動に困り果てた学生たちですが、ある日、一人の学生が妙案を思いつきました。

「幽霊が本当に望んでいるのはゴールすることだ。だったら、ゴールテープを張ってあげればいいんじゃないか?」

実行と結果

学生たちは、幽霊が最後に消える場所にゴールテープを張りました。

そしてその夜、いつものように壁から現れたマラソン幽霊は、ゴールテープを切ると、とても満足そうな表情をして両手を上げながら消え去ったそうです。

それ以来、二度と幽霊は現れなくなりました。

後日談とバリエーション

再び走り出した幽霊?

面白い後日談もあります。

成仏したはずのマラソン幽霊ですが、ある学生が面白半分で「よーい、スタート!」と叫んでしまったところ、再び走り出したという話も伝わっています。

これが本当なら、幽霊はゴールしても「もう一度走りたい」という気持ちが残っていたのかもしれませんね。

伝承のバリエーション

マラソン幽霊の話にはいくつかのバリエーションがあります。

  • 幽霊が出現する時間:深夜12時、または深夜の決まった時間
  • 幽霊の死因:心臓発作、またはゴール直前に倒れて病死
  • 舞台:茨城県T市の大学寮H宿舎(筑波大学を指していると思われる)

細かい部分は語り手によって異なりますが、「ゴールできずに死んだランナーがゴールテープで成仏する」という基本的なストーリーは共通しています。

都市伝説としての特徴

珍しいハッピーエンド型

マラソン幽霊の最大の特徴は、幽霊が成仏するという「ハッピーエンド」で終わることです。

多くの怪談や都市伝説は、恐怖や不気味さで終わるものが多いのですが、この話は違います。
幽霊の願いを叶えてあげることで解決するという、心温まる展開になっているんですね。

学生の知恵が光る話

この話のもう一つの魅力は、学生たちの機転が効いているところです。

お祓いという伝統的な方法ではなく、「幽霊の立場に立って考える」という論理的な発想で問題を解決しています。
大学生らしい知的なアプローチが、この都市伝説を単なる怖い話以上のものにしているんです。

全国への広がり

この話は筑波大学から始まりましたが、やがて全国の学校に伝播していきました。

「学生寮に出る幽霊」「マラソンランナーの幽霊」「ゴールテープで成仏」というシンプルでわかりやすい構造が、口コミで広がりやすかったのかもしれません。

なぜこの都市伝説が生まれたのか

寮生活の不安と連帯感

筑波大学は何もない場所に作られた新しい大学で、多くの学生が親元を離れて寮生活を送っていました。

不安や恐怖を共有することで、学生同士の連帯感が生まれたのかもしれません。
そして、その恐怖をユーモアで解消する方法として、「ゴールテープで成仏」というハッピーエンドが付け加えられたのではないでしょうか。

体育会系の文化

筑波大学には体育専門学群があり、スポーツが盛んな大学です。

マラソンランナーの幽霊という設定は、この文化的背景が反映されているとも考えられます。

参考情報

この記事の作成にあたり、以下の情報源を参照しました。

Web資料

さらに詳しく知りたい方へ

  • 筑波大学の平砂宿舎や他の都市伝説についても、上記サイトで詳しく紹介されています

まとめ

マラソン幽霊は、筑波大学の平砂宿舎から全国へ広がった日本の都市伝説です。

ゴール直前で亡くなったマラソンランナーの幽霊が、学生たちの機転で張られたゴールテープを切って成仏するという、珍しいハッピーエンド型の怪談なんですね。

単なる怖い話ではなく、幽霊の立場に立って考えるという知的なアプローチが光る、心温まる都市伝説です。

もし深夜に壁をすり抜けて走る幽霊に出会ったら……あなたもゴールテープを用意してあげますか?

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