Brave Tor(トーア)の使い方完全ガイド【匿名ブラウジング入門】

プログラミング・IT

「Braveの『Tor』って何?」
「プライバシーを守ってネットを使いたい」

そんな疑問や要望を持っている方に、BraveブラウザのTor機能を分かりやすく解説します。

この記事では、Torの基本から使い方、注意点まで網羅的に説明します。
安全にインターネットを利用するための知識が身につきます。

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BraveのTorとは

BraveブラウザのTor機能は、インターネット利用時の匿名性とセキュリティを高める機能です。
通常のプライベートウィンドウよりもさらに強力なプライバシー保護を実現します。

Torの正式名称
Tor = The Onion Router(ザ・オニオンルーター)
直訳すると「玉ねぎルーター」という意味です。

玉ねぎのように何層にも暗号化を重ねることから、この名前が付けられました。

Torとは?仕組みを理解しよう

Torを正しく使うために、まず基本的な仕組みを理解しましょう。

通常のインターネット接続
あなたのPC → ウェブサイト

この場合、ウェブサイト側にあなたのIPアドレス(インターネット上の住所)が分かってしまいます。

Tor接続の場合
あなたのPC → ノード1 → ノード2 → ノード3 → ウェブサイト

Torでは、3つの中継地点(ノード)を経由してウェブサイトにアクセスします。
それぞれのノードでは、以下のことしか分かりません。

  • ノード1: あなたのIPアドレスのみ(どこにアクセスしているかは不明)
  • ノード2: 前後のノードのみ(あなたのIPとアクセス先は不明)
  • ノード3: アクセス先のウェブサイトのみ(あなたのIPは不明)

このように、送信元と送信先の関係を隠すことで、匿名性を実現しています。

なぜ「玉ねぎ」なのか
データは各ノードで一枚ずつ「暗号化の皮」が剥がされていきます。
この様子が、玉ねぎの皮を剥いていく様子に似ていることから「オニオンルーター」と名付けられました。

Torの3つのモード比較

Braveには、プライバシー保護のレベルが異なる3つのモードがあります。

1. 通常ウィンドウ

  • 広告ブロック機能あり
  • 閲覧履歴やCookieが保存される
  • プライバシー保護レベル:低

2. プライベートウィンドウ

  • 広告ブロック機能あり
  • 閲覧履歴やCookieが保存されない
  • プライバシー保護レベル:中

3. Tor接続のプライベートウィンドウ

  • 広告ブロック機能あり
  • 閲覧履歴やCookieが保存されない
  • IPアドレスが隠される
  • プライバシー保護レベル:高

下に行くほど、プライバシー保護が強化されます。

BraveのTor機能の使い方

実際の使い方を見ていきましょう。

事前準備

  • Braveブラウザがインストールされていること
  • PC版Braveであること(スマホ版は非対応)
  • Windows、Mac、Linuxで使用可能

手順1:Torウィンドウを開く

  1. Braveブラウザを起動
  2. 右上の三本線メニュー(≡)をクリック
  3. 「Torで新しいプライベートウィンドウを開く」を選択

手順2:接続を待つ

新しいウィンドウが開きます。
左上に「切断されました」と表示されますが、これは接続中という意味です。

数秒〜数十秒待つと「Torの接続が完了しました」と表示されます。
これでTorウィンドウが使えるようになりました。

手順3:通常通りブラウジング

あとは通常通りウェブサイトを閲覧するだけです。
右上に「Tor」と表示されていれば、Tor接続されている証拠です。

接続できない場合
「切断されました」のまま接続できない場合は、以下を試してください。

  1. 少し長めに待つ(1〜2分)
  2. ブラウザを再起動する
  3. ネットワーク環境を確認する
  4. ファイアウォールの設定を確認する

IPアドレスが本当に変わるか確認する方法

Tor機能が正しく動作しているか確認してみましょう。

確認手順

  1. 通常ウィンドウで「CMAN IPアドレス確認」などのサイトにアクセス
  2. 表示されたIPアドレスをメモする
  3. Torウィンドウで同じサイトにアクセス
  4. IPアドレスを比較する

Torウィンドウでは、異なるIPアドレスが表示されるはずです。
これにより、あなたの実際のIPアドレスが隠されていることが確認できます。

BraveのTorを使うメリット

Tor機能を使うことで、以下のようなメリットがあります。

1. プライバシー保護の強化
ISP(インターネットサービスプロバイダ)、Wi-Fi提供者、訪問先サイトからあなたのIPアドレスを隠せます。
どのサイトを見ているか追跡されにくくなります。

2. 無料で使える
Braveに標準搭載されているため、追加料金は一切かかりません。

3. 簡単に使える
専用のTorブラウザをインストールする必要がなく、Brave内で完結します。

4. 広告ブロック機能もそのまま
Torを使いながら、Braveの広告ブロック機能も継続して利用できます。

5. 地域制限の回避
一部の地域でアクセス制限されているサイトにアクセスできる場合があります。

6. 検閲への対抗
インターネット検閲が厳しい国でも、自由に情報にアクセスできます。

BraveのTorを使うデメリット

メリットだけでなく、デメリットも理解しておきましょう。

1. 通信速度が遅くなる
3つのノードを経由するため、通常のブラウジングより遅く感じることがあります。
動画視聴やファイルダウンロードには向いていません。

2. 一部のサイトが正常に動作しない
IPアドレスを確認するサイトや、地域判定が必要なサービスが使えないことがあります。

3. スマホでは使えない
PC版(Windows、Mac、Linux)のみの機能で、スマホアプリでは利用できません。

4. 完全な匿名性ではない
後述しますが、Braveの公式も完全な匿名性は保証していません。

BraveのTorブラウザと専用Torブラウザの違い

「Torブラウザ」という専用のブラウザも存在します。
BraveのTor機能との違いを理解しておきましょう。

Torブラウザ

  • Torプロジェクトが開発した専用ブラウザ
  • 匿名性に特化
  • 完全な匿名性を提供
  • 使い方がやや複雑
  • 広告ブロック機能なし

BraveのTor機能

  • Braveに組み込まれた機能
  • 使い方が簡単
  • 広告ブロック機能あり
  • 完全な匿名性ではない
  • 実用的なレベルの匿名性

使い分けの目安

  • 命に関わるような完全な匿名性が必要 → 専用Torブラウザ
  • 日常的なプライバシー保護 → BraveのTor機能

一般の人が普段使いするなら、BraveのTor機能で十分です。

Tor使用時の重要な注意点

安全に使うために、以下の注意点を必ず守りましょう。

1. 完全な匿名性ではない
BraveのTorは「Torをプロキシとして使用する」機能です。
専用Torブラウザのような完全なプライバシー保護機能は実装されていません。

一部のデバイス情報(OS情報など)は漏れる可能性があります。

2. VPNとの併用を推奨
より高いセキュリティを求める場合は、VPN(仮想プライベートネットワーク)と併用しましょう。

VPNをONにした状態でTorを使うことで、二重の保護が可能です。

3. 個人情報を入力しない
Torウィンドウ内で、以下のような個人情報を入力しないようにしましょう。

  • クレジットカード番号
  • 銀行口座情報
  • パスワード
  • 本名や住所

4. HTTPSサイトを利用する
URLが「https://」で始まるサイトのみを利用しましょう。
「http://」のサイトは暗号化されておらず危険です。

5. ダウンロードに注意
Torウィンドウ内でファイルをダウンロードすると、開く際に匿名性が失われる可能性があります。

6. 会社や学校のPCでは注意
雇用主がデバイスを管理している場合、Torを使っていてもアクセス履歴を追跡される可能性があります。

ダークウェブへのアクセスについて

Torを使うと「ダークウェブ」にアクセスできます。

ダークウェブとは
通常の検索エンジン(GoogleやYahoo)では見つからない、特殊なネットワーク上のウェブサイトです。
URLが「.onion」で終わるサイトが多いです。

ダークウェブ=犯罪サイトではない
「ダークウェブ=犯罪」というイメージがありますが、これは誤解です。

ダークウェブを使う主な目的:

  • ジャーナリストが情報源を保護するため
  • 活動家が政府の検閲を回避するため
  • 言論の自由が制限されている国の人々の情報収集
  • プライバシーを重視する一般市民のコミュニケーション

ほとんどのダークウェブサイトは健全なサイトです。

ダークウェブの危険性
ただし、違法な取引やサービスを提供するサイトも存在するのも事実です。

ダークウェブにアクセスする場合の注意点:

  1. VPNに必ず接続する
  2. 怪しいサイトにはアクセスしない
  3. 個人情報や金銭情報を絶対に入力しない
  4. ファイルをダウンロードしない
  5. リンクを安易にクリックしない

安全性が確保できない場合は、アクセスしないことをおすすめします。

Torブリッジの使い方(上級者向け)

一部の国ではTor自体がブロックされています。
そのような場合に使えるのが「Torブリッジ」です。

Torブリッジとは
公開されていない中継サーバーのことで、Torがブロックされている環境でも接続できます。

設定方法

  1. Braveの設定を開く
  2. 「プライバシーとセキュリティ」を選択
  3. 「Torウィンドウ」セクションを見つける
  4. 「ブリッジの使用」を有効にする
  5. 以下のいずれかを選択:
  • torproject.orgからブリッジをリクエスト
  • 自分でブリッジアドレスを入力

通常の環境では、ブリッジを使う必要はありません。

よくある質問

Q. スマホでBraveのTorは使えますか?
いいえ、PC版(Windows、Mac、Linux)のみの機能です。
スマホ版Braveでは利用できません。

Q. Torを使うと完全に匿名になりますか?
いいえ、BraveのTorは完全な匿名性を保証していません。
命に関わるような状況では、専用のTorブラウザを使用してください。

Q. Torを使うと違法ですか?
いいえ、Torを使うこと自体は日本を含む多くの国で合法です。
ただし、違法な行為をするために使用することは違法です。

Q. Torを使うとインターネットが遅くなりますか?
はい、複数のノードを経由するため通常より遅くなります。
動画視聴やゲームには向いていません。

Q. VPNは必須ですか?
必須ではありませんが、より高いセキュリティを求める場合は併用を推奨します。

Q. Torウィンドウで普通のサイトも見られますか?
はい、通常のウェブサイトも閲覧できます。
ダークウェブ専用というわけではありません。

Q. 会社のPCで使っても大丈夫ですか?
慎重に判断してください。
企業のIT部門がアクセス履歴を追跡している可能性があります。

Q. Torウィンドウを閉じるとどうなりますか?
閲覧履歴やCookieがすべて削除されます。
プライベートウィンドウと同じ動作です。

Torを使う際のベストプラクティス

安全にTorを使うための実践的なアドバイスです。

1. 用途を限定する
個人情報を扱わない閲覧にのみ使用しましょう。

2. VPNを併用する
ダークウェブにアクセスする場合は特に重要です。

3. 最新版のBraveを使う
セキュリティアップデートのため、常に最新版にアップデートしましょう。

4. 不要な拡張機能は入れない
拡張機能が匿名性を損なう可能性があります。

5. JavaScriptに注意
一部のサイトはJavaScriptを使って情報を取得しようとします。

6. 通常ウィンドウと使い分ける
日常的な閲覧は通常ウィンドウ、匿名性が必要な場合のみTorを使いましょう。

まとめ

BraveのTor機能は、手軽に匿名性を高められる便利な機能です。

押さえておくべきポイント

  1. Torは3つのノードを経由して匿名性を実現
  2. PC版のみの機能(スマホ非対応)
  3. 右上の三本線メニューから「Torで新しいプライベートウィンドウを開く」
  4. 通信速度は遅くなる
  5. 完全な匿名性ではない
  6. VPNとの併用でセキュリティ向上
  7. 個人情報の入力は避ける
  8. ダークウェブアクセスには注意が必要

こんな人におすすめ

  • プライバシーを重視する人
  • 追跡されずにネットを閲覧したい人
  • 検閲が厳しい国にいる人
  • ジャーナリストや活動家

こんな場合は使わない方が良い

  • 動画を快適に見たい場合
  • オンラインバンキング
  • ショッピングサイトでの購入
  • SNSへのログイン

Tor機能は強力なツールですが、完璧ではありません。
メリットとデメリットを理解した上で、適切に使用しましょう。

日常的なプライバシー保護には十分役立つ機能なので、ぜひ活用してみてください。

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