「Bluesky(ブルースカイ)」は、X(旧Twitter)の代替SNSとして注目を集めている新しいソーシャルメディアプラットフォームです。
2024年以降、急速にユーザー数を伸ばし、世界中で話題となっています。
X(旧Twitter)に似た操作感を持ちながら、「分散型」という新しい仕組みを採用している点が特徴です。
Blueskyの意味
Bluesky(ブルースカイ)とは、アメリカのBluesky Social PBCが運営するマイクロブログ型のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)です。
ユーザーは短いテキスト(最大300文字)を投稿でき、画像や動画も共有できます。
投稿に対して「いいね」「リポスト」「コメント」といったアクションが可能で、基本的な機能はX(旧Twitter)と似ています。
最大の特徴は、「AT Protocol(Authenticated Transfer Protocol)」という分散型プロトコルを採用している点です。
特定の企業が全てのデータを一元管理する従来型のSNSとは異なり、ユーザー自身がデータをコントロールできる設計になっています。
語源・由来
「Bluesky」は英語で「青空」を意味します。
この名前は、開かれた自由なインターネット空間を象徴しています。
プロジェクトのロゴも青い蝶をモチーフにしており、ユーザーコミュニティで蝶の絵文字が使われていたことに由来します。
元々は2019年にTwitter社内プロジェクトとして「Bluesky」という名称で発表されたため、この名前が継続して使われています。
歴史的背景
プロジェクトの発表(2019年)
Blueskyは、2019年12月11日にTwitterの共同創業者であるジャック・ドーシー(Jack Dorsey)によって発表されました。
当時TwitterのCEOだったドーシーは、「オープンで分散型のソーシャルメディア標準を開発する」ために、最大5人の独立したチームに資金提供すると発表しました。
目標は、Twitter自身がこの標準の「クライアント」になることでした。
この構想の背景には、マイク・マスニック(Mike Masnick)が執筆した論文「Protocols, Not Platforms(プラットフォームではなくプロトコルを)」があります。
独立企業化(2021年)
2021年8月、BlueskyはTwitterから独立し、公益有限責任会社(Public Benefit LLC)として正式に法人化されました。
CEOにはジェイ・グレイバー(Jay Graber)が就任しました。
2022年には、イーロン・マスクによるTwitter買収が行われ、同年中にTwitterとBlueskyの協力関係は終了しました。
アプリ公開と一般開放(2023-2024年)
2023年2月、iOSとAndroid向けのアプリ配信が招待制で開始されました。
当初は招待コードを持つユーザーのみが参加できる仕組みでした。
2024年2月6日、招待制が廃止され、誰でも自由に登録できるようになりました。
この開放により、ユーザー数が急速に増加しました。
2024年5月には、ジャック・ドーシーが取締役会を離脱し、完全に独立した運営体制となりました。
急成長期(2024年後半)
2024年10月から11月にかけて、Blueskyは爆発的な成長を遂げました。
この成長の背景には、Xでの仕様変更への不満や、2024年11月の米国大統領選挙後のユーザー移行などがあったとされています。
2024年11月時点で1日あたり約100万人の新規ユーザーが登録し、総ユーザー数は約2000万人に達しました。
Blueskyの特徴
分散型SNS
Blueskyは「分散型SNS」です。
従来の「中央集権型SNS」(XやFacebookなど)では、運営企業が一つのサーバーで全てのデータを管理しています。
これに対して分散型SNSは、複数のサーバーが協調して一つのネットワークを構成する仕組みです。
この仕組みにより、以下のような利点があります。
ユーザー自身によるデータ管理
ユーザーが自分のデータをコントロールでき、プライバシーを保護しやすくなります。
アカウントの移行可能性
万が一運営会社が倒産しても、フォロワーや投稿データを持ったまま他のサービスへ移行できます。
透明性の向上
オープンソースの仕組みを採用しているため、プラットフォームの動作が透明です。
カスタマイズ可能なフィード
Blueskyでは、ユーザーが自分専用のフィード(タイムライン)を作成・選択できます。
コミュニティが作成した数千ものフィードから選ぶことができ、ニュース、アート、ペット、科学など、あらゆるジャンルに対応しています。
アルゴリズムを自分で選択できる点が、Xなどの従来型SNSとの大きな違いです。
広告のないタイムライン
2025年1月現在、Blueskyには広告が表示されません。
CEOのジェイ・グレイバーは、「広告でネットワークを劣化させることはしない」と明言しています。
将来的には、オプションのサブスクリプションサービスやカスタムドメインのホスティングなどで収益を得る計画とされています。
強力なモデレーション機能
ユーザーは、表示するコンテンツを細かく制御できます。
ブロックリスト、コンテンツフィルター、モデレーションサービスなどを活用して、自分のタイムラインを自由にカスタマイズできます。
XとBlueskyの違い
構造の違い
X: 中央集権型(X社が全データを管理)
Bluesky: 分散型(複数のサーバーが協調)
投稿文字数
X: 140文字(有料プランでは長文投稿可能)
Bluesky: 300文字
広告
X: 広告あり
Bluesky: 広告なし(2025年1月現在)
アルゴリズム
X: プラットフォーム側が決定
Bluesky: ユーザーが選択・カスタマイズ可能
その他の機能差
Blueskyには現在、以下の機能がありません(2025年1月現在)。
- 非公開アカウント(鍵アカウント)の設定
- トレンド機能
- 投稿予約機能
ただし、今後のアップデートで追加される可能性があります。
運営体制
Blueskyは公益法人(Public Benefit Corporation)として運営されています。
公益法人は、株主への利益還元だけでなく、社会的利益や環境への配慮を優先できる企業形態です。
CEOはジェイ・グレイバー(Jay Graber)で、取締役会にはJeremie Miller、Mike Masnick、Kinjal Shahなどが名を連ねています。
「ビリオネアプルーフ(The billionaire proof)」を社是として掲げており、特定の富裕層による買収リスクを抑えるためにオープンソース方式を採用しています。
ユーザー数の推移
2024年2月の一般公開時点で約300万人だったユーザー数は、急速に増加しました。
- 2024年2月: 約500万人
- 2024年11月: 約2000万人
- 2024年12月: 約2400万人
ただし、競合するXやMeta社のThreadsと比較すると、まだユーザー数は少ない状況です。
Threadsは2024年時点で月間アクティブユーザー数が約2億7500万人と発表されています。
まとめ
Blueskyとは、2019年にTwitterの共同創業者ジャック・ドーシーによって構想された分散型SNSです。
2021年に独立企業として設立され、2023年にアプリを公開、2024年2月に一般開放されました。
現在はジェイ・グレイバーがCEOを務める公益法人として運営されています。
最大の特徴は「AT Protocol」を使用した分散型の構造で、ユーザー自身がデータをコントロールできる点です。
カスタマイズ可能なフィード、広告のないタイムライン、強力なモデレーション機能などを備えています。
X(旧Twitter)の代替SNSとして2024年後半に急成長し、2024年12月時点で約2400万人のユーザーを獲得しています。


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